古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

バイタルサイン

2019-07-17 09:26:39 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

当院には意思表示がまったく出来ない患者様が少なからず
入院されておられます。
そういう方の体調変化を見逃さないために
日々の観察が重要なわけですが

一般的に日々の医療観察の中では 患者様の自覚症状の訴えが最重要項目です。
しかし自覚症状が訴えられない方の場合は、
バイタルサイン(体温、脈拍、血圧、体温、呼吸数、酸素飽和度、尿量、排便回数)の
変化が次に有用な視点です。

当院看護師や介護士は予算や道具の少ない療養型病床でその能力を鍛えていくわけですが、

観察能力が威力を発揮した方をご紹介します。

意思表示の出来ない患者様に関し、看護師からの申し送りで
「この方にしては珍しく脈が70(1分間)です。いつもは50前後(1分間)なのに・・。
それ以外は体温も呼吸も血圧も尿量も排便も問題ありません」
という報告がありました。

「へえ~あの方 自分で訴えられないから 採血してみようか」と管理人。

採血結果で重大な異常値が見つかり、その後の展開も思わしくなく
ご家族の希望もあって、治療目的で他院に搬送になりました。

脈が1分間に70なのは通常は異常ない範疇ですが、この方の場合は多めでした(しかもこの方は
全く動けないので、動いた後などに脈が増えるのは普通ですが、条件が変わらないのに脈が増えるのは
おかしいです)。
いつもがどうなのかということを把握していないと 申し送りの時に
こういう申し送りができません。

バイタルサインの変化を拾う重要性を改めて感じましたし、
見逃さなかった担当看護師や申し送ったリーダー看護師に
惜しみない称賛を送りたいと思います。

最近、当院も新人に近い看護師が入職するようになり(昔では療養型病院に
新人が入職するなど考えられませんでした)新人教育をしないといけなくなって、
業務命令で外部研修に盛んに行かせていますが
人気があるのは フィジカルアセスメント研修(バイタルサインの重要性を教えてくれます)と
救命講習です。

フィジカルアセスメント研修の感想を見ていると
「バイタルサインにはいろいろなものが詰まっている」とか
「定期的に測定する意味が理解できた」などの文言が頻繁に
見受けられ、引き続き行っていただこうと考えています。

http://komori-hp.cloud-line.com/


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今年も・・

2019-07-10 17:59:28 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

今年も夏が来て、
「博多といえば山笠」の時期がやってまいりました。

当院は大黒流(だいこくながれ)の地域で
外来患者様は「山笠やけん、しばらく来れんから
薬多めにちょうだい。」と言われ、山笠の時期は
関連の方は来られません(笑)。

先々代の時代から 大黒流に寄付をしているので
当院は 流舁きのコースに入っております(笑)。

流舁きとは
https://www.hakata-yamakasa.net/yamaksa-seeing/recommend-guide/nagaregaki/

今日 第一回目の流舁きにて
入院患者様も20名ほど ご覧いただきました。

当院正面玄関前を走り抜ける舁き山



あっという間の出来事でしたが、雰囲気は満喫できました。
患者様やご家族様も喜んでいただき、よかったです。

今日は院内で参院選の不在者投票も行われ、事前に選管に投票用紙を要求した方のうち
史上最高の94%の方が投票されました!(今までの選挙は当日に気が変わって「しない」
「(投票用紙を見られ)これ何」という方も半分くらいおられました。。。)
事前準備された事務の方と選挙立会いで来られた外部監視人の方、
患者さんのところに案内してくださった病棟スタッフの方々に心からお礼を申し上げます。

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今日から「健康増進法の一部を改正する法律(平成30年第78号)」が医療機関で施行されます。

2019-07-01 13:34:56 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

今日は 医療機関(その他学校、児童福祉施設など)は「原則」敷地内禁煙一斉施行の日です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000189195.html

当院ですが、当院は以前から建物内禁煙の扱いであり
呼吸器科や循環器内科を標榜する医療機関としていかがなものか
というところがあるものの、院内における諸般の事情で 
現在のまま屋外喫煙所を残す形での 建物内禁煙で続行の予定です。

敷地内禁煙は問題が多すぎる と管理人は思っています。
(ちなみに管理人は喫煙の経験はありませんし、タバコは(大)嫌いです。)
仮に敷地内禁煙にしたとしても
喫煙者は当然 煙草が吸えるところに移動しますから
自分のところの敷地さえ禁煙ならいいのか!!と近隣から苦情が来ますし、
喫煙して判断能力が低下するわけでもないので、喫煙マナーを守ってさえいれば
吸ってはいけないとも言えません。
そんなにいろいろ問題なら「売らなきゃいいじゃないか!!」とさえ思います。

院内の諸般の事情や前述の意見はさておき

管理人は以前から「喫煙よりアルコールの方が性質が悪い」
と思っております。

アルコールは喫煙と異なり、受動飲酒などはあり得ないのですが
依存症に発展すると、結果的に仕事先や家族を巻き込んで(受動喫煙の比ではない巻き込みぶり)
パワハラ、離婚、失職、自殺、孤独死・・・などの展開が少なくありません。
相談窓口に相談しても、何の解決も得られないことが多く、(医療保護を含む)入院を繰り返しながら
肝機能悪化や吐血、腹水、各種癌との闘い・・・。どうしてタバコだけが医療費増大の
やり玉に挙げられるのか 不思議で仕方ありません。

一方で、諸外国の一部は麻薬ですら禁止するより共存する方向で昨今は方向転換していて
日本でも現在まさにアルコールやニコチンは共存で経過を見ている状況です。

こういった嗜好品は、文明が発達し ストレスの多い
人間社会では必須のものなのかもしれないと思う昨今です。

https://komori-hp.cloud-line.com/

追記

先日、何かの医療系?労働系?の雑誌で 医療機関の禁煙エリアの
説明がなされていましたが、医療機関向けの記事で「今度から「院長室」や
「理事長室」も禁煙です!!」と書かれてあったのが 個人的にかなり笑えました。
自分の部屋は治外法権にしている人も多いのでしょうね・・(笑)。




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