古森病院@福岡市博多区です。
管理人は内科医ですが、アルコール依存症(疑い)の方が
世の中に結構おられることに 驚かされることがしばしばあります。
以前 記事にもしていますが
アルコール依存症の方は 本人はもちろん
ご家族も薄々気づいているものの 問題を表ざたにしたくないこと
アルコールと別れさせるのが ほぼ不可能であること
などから 現実に目をつぶり
何らかの深刻な社会的あるいは医学的な問題が 発生して初めて
重い腰を上げざるを得ない状況となるのが 現状です。
管理人が拝見する限りでも
アルコールに依存している方は
「この人が仮にアルコールを止めたら
そのあとに空いた心の穴を 果たして
誰か(あるいは何か)が癒してくれるのだろうか」という方が多く
止めた後のことを考えると 一筋縄ではいかない方ばかりです。
最近 2chの元管理人であった西村博之さんの
「無敵の思考」(大和書房)という本を読んでいたところ
「(現在西村氏が居住している)フランスのパリ北駅ではヘロインやコカインを打つ人が
使う医療センターがあり、(未使用の)注射器を貸してくれて、医者と看護師が検査を行い
ヘロインやコカインを打って帰れる」
「マリファナが合法の州(ワシントン州やコロラド州)や都市(パリ)がある。」
という文章があり、その流れで
ハームリダクションとは何か~薬物問題に対する あるひとつの社会的選択
(中外医学社)
という本を読みました。
現在の日本でも 違法薬物で逮捕された後、
精神病院やダルクなどの治療施設に入ることと引き換えに
減刑となるケースが以前よりは増えてきているように思いますが、
海外では日本より先に 厳罰より支援 という考えで
西村氏の書いているような 薬物との共存、他の合法薬物への置き換え、
当事者同士でのコミュニケーションの場の確保
などで問題解決を図る試みがなされ、大きな成果をあげているとのことです。
違法薬物を厳罰化しても 事態が解決しない
取り締まり、収監のコストが馬鹿にならない
厳罰化しても、再犯による収監が後を絶たない
ということが理由とのことで
アルコールは合法ですが、合法であれ、違法であれ
問題解決のためのアプローチは似てくるんだなあ と思いました。
〇〇依存症(〇〇にはいろいろな名称が入ります)の方には
もともと何らかの精神障害の人が多い
(先天的な病気もあるでしょうが、劣悪な生育環境などで
二次的に発症する場合もあるし、成人して後の抑うつ状態なども含む)というお話も
うなずける内容で、
何らかの生きづらさの解消のために
娯楽的にというよりは サバイバルするために 自己治療の目的で始め
続けるケースが多い印象を受けるという筆者のお考えは
管理人がお会いした数少ない症例の方々にも悉く
当てはまるものでした。
〇〇依存症を含む精神障碍者への対策は 問題の本質から目をそむけ
ひたすら社会から隔離するという方法のみだった日本でも
大きく考え方を変える日が近くなってきているのでしょうか。
http://komori-hp.cloud-line.com/
管理人は内科医ですが、アルコール依存症(疑い)の方が
世の中に結構おられることに 驚かされることがしばしばあります。
以前 記事にもしていますが
アルコール依存症の方は 本人はもちろん
ご家族も薄々気づいているものの 問題を表ざたにしたくないこと
アルコールと別れさせるのが ほぼ不可能であること
などから 現実に目をつぶり
何らかの深刻な社会的あるいは医学的な問題が 発生して初めて
重い腰を上げざるを得ない状況となるのが 現状です。
管理人が拝見する限りでも
アルコールに依存している方は
「この人が仮にアルコールを止めたら
そのあとに空いた心の穴を 果たして
誰か(あるいは何か)が癒してくれるのだろうか」という方が多く
止めた後のことを考えると 一筋縄ではいかない方ばかりです。
最近 2chの元管理人であった西村博之さんの
「無敵の思考」(大和書房)という本を読んでいたところ
「(現在西村氏が居住している)フランスのパリ北駅ではヘロインやコカインを打つ人が
使う医療センターがあり、(未使用の)注射器を貸してくれて、医者と看護師が検査を行い
ヘロインやコカインを打って帰れる」
「マリファナが合法の州(ワシントン州やコロラド州)や都市(パリ)がある。」
という文章があり、その流れで
ハームリダクションとは何か~薬物問題に対する あるひとつの社会的選択
(中外医学社)
という本を読みました。
現在の日本でも 違法薬物で逮捕された後、
精神病院やダルクなどの治療施設に入ることと引き換えに
減刑となるケースが以前よりは増えてきているように思いますが、
海外では日本より先に 厳罰より支援 という考えで
西村氏の書いているような 薬物との共存、他の合法薬物への置き換え、
当事者同士でのコミュニケーションの場の確保
などで問題解決を図る試みがなされ、大きな成果をあげているとのことです。
違法薬物を厳罰化しても 事態が解決しない
取り締まり、収監のコストが馬鹿にならない
厳罰化しても、再犯による収監が後を絶たない
ということが理由とのことで
アルコールは合法ですが、合法であれ、違法であれ
問題解決のためのアプローチは似てくるんだなあ と思いました。
〇〇依存症(〇〇にはいろいろな名称が入ります)の方には
もともと何らかの精神障害の人が多い
(先天的な病気もあるでしょうが、劣悪な生育環境などで
二次的に発症する場合もあるし、成人して後の抑うつ状態なども含む)というお話も
うなずける内容で、
何らかの生きづらさの解消のために
娯楽的にというよりは サバイバルするために 自己治療の目的で始め
続けるケースが多い印象を受けるという筆者のお考えは
管理人がお会いした数少ない症例の方々にも悉く
当てはまるものでした。
〇〇依存症を含む精神障碍者への対策は 問題の本質から目をそむけ
ひたすら社会から隔離するという方法のみだった日本でも
大きく考え方を変える日が近くなってきているのでしょうか。
http://komori-hp.cloud-line.com/