池澤夏樹氏の新聞小説「ワカタケル、21代雄略天皇」を読み終えて

2019-09-30 | 歴史、


 毎日大変興味深く読んでいました。幸運なことに私は

この小説が掲載され始めた2か月位後に、

地元の歴史研究会のバス旅行で埼玉(さきたま)古墳群を
訪れることが出来たのでした。

そこでつい最近、と言っても1968年にここで出土されたのが、
この小説の主人公ワカタケル大王(雄略天皇)の実在を証明するとされる
鉄剣で、資料室で目の当たりに見ることができたのです!
(美しい漢字ばかりの金文字が彫り込めてありました。)↓

昨年のブログにもこの感動を書いていますが、古墳時代が
急に目の前に迫ってきた感じがしました。
この「金錯銘鉄剣」(きんさくめいてっけん)はワカタケルの親衛隊として
仕えてこの古墳に埋葬されているヲワケという方が、
任務を終え、持ち帰ってきたものと解釈出来ます。
詳しく説明をして下さった学芸員さんに
「今、ワカタケルの小説が進行中ですよね。」と思わず言って
しまったのですが「?」とかみ合いませんでした。

それにしても、地図も磁石もない時代に関西の倭の国から
どうやってここへ辿り着いたのでしょうか?
見晴らしの良い広々とした平野の続くここ行田市の美しい風景は
5世紀ごろから変わっていないのでしょうか?
埼玉古墳群には古代のロマンが沢山埋蔵されているような気がしています。

話が逸れましたが、古墳時代は人の心の動きを書き表す言葉の
用意がない時代で、「古事記」以外の資料が少ない状況ですから、
著者は大変なご苦労をされたと思い図られます。
ご自身、「最も本質的な困難はこれが神話・伝説から歴史への移行期を
扱う小説だという点に由来する。」と書かれています。
古墳時代の人々はみな直情径行だったそうですが、
ワカタケルも大王になるために、又なった後も多くの人々を抹殺する
直情径行で知られています。しかし、結果的に、23年に及ぶ治世で
倭の國を造るのによく力を奮ったと、稗田阿礼も記しています。
大王がゆるぎない権威を持って指揮したおかげで、
豪族たちは互いの争いを控え、百官百僚は安心して職務にいそしみ、
民草はそれぞれの小さな暮らしを憂いなく暮らすことが出来たと
いうように評価されているようです。 


慌ただしかった9月

2019-09-28 | 家電 IT機器

4日間の家族旅行や、先月、私の誕生日に三女からプレゼントされた

  「人間ドック」入りの結果で要精密検査がいくつかあって、病院通いが

多く、夏の後片付けだの疲れだのでブログから遠のいていました。

やっと始めようとしていたら、リビングとキッチンのエアコンが、

ほぼ同時にガス漏れでダウンしてしまいまた。

16年前にリホームした時に取り付けた2台ですが、

修理の方にも「どこからガスが漏れているかの検査には

費用もかなり掛かるし買い替えの時期ですね。」と言われ、

実によく働いてくれたエアコンに別れを告げて、残り6日間での

慌ただしい駆け込み買い替えに奔走してきました。

そういうわけで決済は終えていますが取り付けは来月半ばになります。

突然の多額の出費は痛いのですが、機能不全になったのが

真夏でなかったことや、来年の新機種が出る前の底値でかつ

消費税増税前という買い替えにはギリギリなタイミングでした。

快適に過ごさせてくれたれ気の利いたエアコンさん達に

「お疲れ様」とさようならをするのが少し淋しい思いです。


「選択」の記事「人工透析」2兆円利権を読んで私が学んだこと。

2019-09-10 | 健康

上記、表題だけを書いて、読んだ中身についての記述が十分で

なかったと思い、私なりに纏めてみました。

2兆円利権とは透析を行う側の利権のことでした。

透析は専門医資格がなくても開業できるそうで、医師は楽をして儲かるとか?

透析患者を1人確保すると、年間五百万円の売り上げを期待できるそうで、

その儲けの大きさから、関係者の間では「患者1人、ベンツ一台」と

囁かれているそうです。凡そ2兆円の透析医療費は

国民医療費の5%近くを占めているそうです。

透析患者数は台湾についで世界第2位で、最大の原因は

糖尿病による腎不全だそうです。(約4割) 私も糖尿病予備軍に

なったりしていますから真剣に健康管理しなければなりません。

でも歳を取っても甘いものには弱いのです。

塩分も過多もいけない。毎日の食生活を改めて見直しています。

沢山の透析クリニックを開設してそこで得た利益を元手に

医師紹介会社を立ち上げ東証マザースに上場を果たしたという

ビジネスで成功した灘校、東大出のグループもあるそうです。

その中の1人Y氏は透析マネーで政界に進出され新潟県知事に

なられましたが、不祥事で辞職され、政界進出に挫折されました。

まだ若いから再起可能でしょうか?

協和キリン、中外製薬の薬が治療薬に使われているそうです。

大学で研究されている教授の先生方に多額の製薬マネーが

流れているのは、他の治療薬でも同じく有名です。

慢性腎不全の根治治療法は腎移植だそうです。

日本は人工透析とは対照的にその施行数は先進国では

最低レベルだそうです。腎臓は2つありますから健康なら

1つ提供できる訳です。腎移植にはいろいろと条件があるようです。

親族(6親等以内の血族、配偶者、3親等以内の姻族)であることなど。

尚、透析を受ける患者側の権利については「全腎協」という

ホームページに詳しく書いてありました。

高齢化や増え続ける糖尿病患者数で透析医療が増え続けて、

働き盛りの方々の社会保険料負担を重くして、

国民皆保険の崩壊の引き金にならない様に、

高齢者の私は多くを学んだのでした。


出版不況と言われ、雑誌が売れないとか耳にしたりしますが、

2019-09-08 | 社会一般

私は、単行本は時間を作れなくて読みこなせないのですが、雑誌は常に何か読んでいます。

現在は、本屋さんに出てない月刊雑誌、二誌を大変興味深く読んでいます。

「毎日が発見」は年間契約して読んでいる生活一般関係の実用雑誌です。

出版社にはあまり馴染みがないのですが、この本を気に入っている訳は、

編集側と読者がギブアンドテイク?でやりとりして繋がっているからです。

ですから毎月の記事もある程度読者の要望に応えてくれているように感じています。

過去3年間モニターもしていますし、毎月、気に入った記事、

つまらなかった記事を返答することで、大方の記事に目を通しています。

 

そこで一度、妹に「役に立つことも書いてあるわよ」と薦めたことがありました。

ところが、3か月試した妹が言ってきました。「何だか本誌より通販誌が沢山

付いてくるし、期待外れで続ける気がしないわ」と。私は本誌が目的で

付録通販誌などは処分しているのですが好き好きがあるのだなーと思いました。

 

もう1冊は主人の現役時代から共に30年程読み続けている雑誌「選択」です。

夫が読み終わった後、私はわかり易い世界や日本の現状に興味をを持ち、

就寝時や外出時などに本誌を持ち歩いて読んでいます。右寄りなのか左寄りなのか

分かりませんが、どちらかに極端ではないように思います。

物事を斜めから、裏から、或いは横から見た感じの記事ばかり読んで

いるので、私自身もそういう見方が板につてしまったかもしれません。

この9月号で衝撃的だった記事は、「人口透析」「二兆円利権」という記事でした。

製医薬会社、医師、医療メーカーの癒着、その間に動く大金、患者には障碍者1級

という既得権。そして毎号ですが、動いたお金がいつもはっきり書いてあるのに、それが

訴訟に発展しているということもあまり目にしていないので、書かれていることは

信用していいのかなと思っています。小説を読むより惹きつけられています。