あれやらこれやら いろいろ沖縄

沖縄に住み30数年の県外居住者が見た沖縄の生活や人情・自然や文化、観光。「あれやらこれやら」気ままに。

沖縄の人情 泥棒がいない?

2007年05月29日 09時20分54秒 | Weblog
 ⒛数年前、沖縄に赴任してきたときの話である。
知り合って間もないビジネス仲間とある会社を訪ねたときのこと。専用の駐車場がなかったので一般駐車場に停めていつものようにロックして車を離れた。
彼曰く、
「車に鍵をかけるの?沖縄では必要ないさ。泥棒なんていないよ」
という。社に帰って事務員たちにこのことを話すと、
「夜なんて家に鍵なんかかけないよ。窓は開けっ放しで寝ます」と当たり前のように話す。
 それ以降、泥棒が入ったとて「置いていっても盗られるものはない」と思っていたから、10年余り前まで車のロックはしない、マンションの窓は開け放して外出するようになった。彼らが云うとおり被害にあったことがない。
 こんな経験がある。パチンコが好きで土日などよく行った時期がある。
その日は夕方までパチンコに興じて帰宅して、セカンドバッグというかポシェットがないのに気がついた。この中には預金通帳、カード、電話帳等々大切なものが入っていた。あわててその日の記憶を辿りつつ、その日に立ち寄ったところにすべて電話したがない。その夜はまんじりともせず過ごした。
翌日、例のパチンコ屋から電話が入った。カバンをなくしてないかというのである。特徴が符合する。間違いなく自分のものだ。パチンコ屋にすっ飛んで行った。
店長が、紛れもない使い慣れた茶色のバッグを持って現れた。
「車の屋根の上に置いてあるのを見つけて、届けてくれた」というのである。バッグの中の免許証と名刺を見て、推察して連絡してくれたらしい。
街の中のパチンコ屋である。信じられなかった。
沖縄の人情を話すときは必ず、話題にする。
勿論、バッグの中には財布と数万円入っていた。届けてくれた人は名前も告げずに行ったらしい。

まだ。古き人情が沖縄には残っていると感じた次第である。

次回のブログでもうひとつ披露しましょう。

沖縄のドライブ大丈夫?

2007年05月26日 10時15分41秒 | Weblog
 先日のブログで、沖縄ドライバーの癖を書いたら、「怖くて運転できないね」と友人から言ってきた。返答に困ってしまいました。
これは誤解とわたしの信念?に基づくところの「運転心得」を披露しないとならないでしょう。

 危険な運転、安全運転のの環境条件というのを、免許取得の際の講習で教わりました。旅行先での運転は危険な環境条件いっぱいです。
1.初めての道。
2.旅行気分で普段の精神状態でない。
3.かなり無理して不摂生な生活をしている。
4.慣れない車。いつも運転している車でない。癖がわからない。
5.その土地の生活習慣や運転くせを知らない。

1~4は自分で自覚し「用心」する以外に方法はありません。
大切なのは5番目のその土地の事をどれくらい知っているかということです。
先日のブログには「危ないな」と感じる事をかなり象徴的に、誇張して書きま
した。
 沖縄では車を走らせる事を「車を歩かせる」といいます。沖縄の運転くせをとき、「車は歩いている」と考えたら合点がいきます。

 私の経験した地方のくせを記憶に鮮明に残っている例をいくつか挙げてみましょう。
 F県では片道複車線で道が混んでいる場合、どっちのレーンにしようかと迷う車があると、この車は走行車線を跨ぐようにして後方の車がどちらにも入れないようにします。後方車両が、前の車は右寄りに走っているから右の車線に入るだろうなんて勝手に判断して追い越そうとしようものなら、突然、左車線に入ってくる。
 同じ、F県であるがk市では車線変更するとき、ウインカーを上げたら必ず車はその方向に突っ込んでくる。だから方向転換する側も早目にウインカーを上げる、ウインカーを確認した後続車は減速する。しかし、割り込んできた車が、いきなりブレーキを踏む事はない。
 M県では、右折車優先であるかのような運転mんをする。本道に出る十字路などでは、左折車と同じくらいの数の車が右折してゆく。前の車が右折車を一台譲ったから、自分は行っても大丈夫だろうと思って、いきなり、交差点に入ろうものなら睨みつけられる。やさしく、人情温かというのが県民性と謳っているのだが「譲り合い」「思いやり」の精神とみなさんは自慢しています。
 A県では、絶対に譲らない。相当の車間距離があるし、スピードをみても充分は入れると早目にウインカーを上げ、変更しようとした途端、すでに横に来ている。しかも、確認したときの速度より相当に加速している。間違った確認をしたと最初は反省しきりだったが、そうではなかった。後で聞いた話によると、この地方の独特の運転マナー?とかで全国的にも有名とか。

 あなたの地方はどうですか。あなたの地方に来た人が、あれこれ言ってもはじまりませんよね。
 沖縄に来られた皆さんが、安全に運転し、楽しい沖縄の旅の思い出を残していただきたいと願う所以です。
どうぞ、島国沖縄の自然や人情を味わいながら「車を歩かせて」ください。


沖縄の運転ぐせ あれこれ

2007年05月23日 10時47分58秒 | Weblog
 車の運転について、沖縄の唯一の恥部と思っています。
車の運転マナーや癖については、地方によりそれぞれ違うものですが、沖縄は車社会。観光に来られる方は、是非、一読ください。
 運転マナーの悪いのはタクシー。技術も悪いのではないかと、最近、そう思っています。
客を捉まえるために、のろのろと公道を走らせる。複車線あるところなら追い越しも出来るけど、片道一車線のところでも平気でゆったり。お客が手を揚げようものなら、急停車はもちろん、曲がり角でも歩道上でもお構いなし。「迷惑かけてごめんね」と頭を下げるでなし、軽く会釈をするでもない。左にウインカーを上げていて、突然、右折シグナルを出したかと思った瞬間、同時に右折行動に入る。沖縄に住んで20年を過ぎるが、分かっていても肝を冷やす事がたびたびである。
元来、タクシーは乗客次第で考えられない行動を取ることは運転するものの常識ですが、その常識をはるかに超えた運転手が多いこと。
 何と言ってもタクシードライバーはプロのはず、一般のドライバーがこのタクシー運転を見習うかのような無謀な運転を平気でやるからたまらない。
左折、通行区分帯の変更などウインカーを上げずに曲がる。又は曲がりながらウインカーを出すというのが非常に多い。
 ある日、運転歴20年にもなる友人に、
「曲がるときどうしてウインカーを上げるか知っている?」と酒席でたずねたことがある。
「曲がるからだろう」という返事。何度問い返してもこの返事。冗談言っているのだろうと思いつつ、
「前後左右の車に事前に知らせるためだ」と躊躇しながら言うと
「そうなんだあ」と納得気味。切り出した私自身が面喰った。
 往復4車線の道路にわき道から出ようとする車がある。手前の車線が空いたのに出ない。いらいらしながら仕方なく待つ。突然と中央車線へ躍り出る。その先で、右折するため、両車線が空くのを待っていたのである。ひどいのになると反対車線まで一気に抜けるタイミングまで待っている。え?女性の運転だろうって?いえいえ、決して女性だけの特有の行動ではありません。
 「観光立県沖縄のために何とかしなければ駄目だ」とウチナンチュウ(沖縄県民)の友人を相手にご高説を垂れるが
 「道は自分ひとりのものじゃないんだから」と私の考えを窘められる。
挙句は
「全国どこにでもいるだろう」と責められる。これでこの話題は息切れとなる。
20年住むがこの発想はどこから来るのか未だに分からない。いつか沖縄の人々の情に触れるが、それと全くマッチしない。
 いずれにしろ、こうした運転が異常に多い事だけは頭に入れてドライブを楽しんで欲しい。
 大切な事を忘れていた。交差点で黄色の信号でも猛スピードで突っ込んでくる。赤でもしばしば。反面、自衛手段だろう、青に変わっても2秒間くらいは発進させない。これでまた追突しそうになる。
 沖縄は事故率(車一台の事故発生率)で全国1,2を争っているのは、レンタカーが多い所以だけでもなさそうです。
 最後に、大切な事をひとつ。沖縄の道はスリップしやすい。とんでもないところで車がスリップする。レンタカー会社によると塩害らしい。雨天、晴天関係なしにスリップするから正解かもしれない。急ブレーキ、急発進はほどほどに。

 ドライバー全員がそうであるのではない。その割合が実に多いという事を書き添えておきたい。優秀なドライバーやマナー運転を守っている県人のために書き添えておきました。

いよいよ沖縄は梅雨入り。

2007年05月15日 10時35分39秒 | Weblog
 先週、時期外れの高熱を発し、ひたすらに暑さを堪え布団を被って寝ていました。どうにか今朝は平常に戻り、パソコンに向かっています。若い時分から「生きとし生けるもの」自癒能力があると名医から教えられ、七転八倒するまでお医者様の門は叩かぬといった信念を貫いていますが、今年もお医者様や薬の世話にならずに済みました。39℃が2日間も続いたときは少々気になりましたが、昨日からはすっかり良くなり、完治間違いなしといったところです。
 20年前までは風邪かなと思ったら玉子酒を一気に飲み干してひたすら寝るだけでした。沖縄では、「ちむしんじ」という味噌汁を幼児から老人に至るまで飲ませます。食欲のないとき、体力が弱っているときなどよく飲みます(食べます)。調理法を簡単にお知らせしましょう。カツオ節(削り節)で良く出汁をとり、豚のレバーに豚の赤肉、それに人参、大根、ゴボー等好きな野菜をたっぷり入れ、味噌を加えて弱火で煮込みます。栄養たっぷりの味噌汁が出来上がります。私などはコンニャクを入れたのが好きです。食欲のないときは汁だけをのみますが、食欲が出てくると中身も十分おいしくいただけます。沖縄のスーパーでは「レバーと赤肉」セットで売られています。何はともあれ、先ずはお試しを。
「ちむしんじ」。まるで外国語ですね。以前、このブログ「沖縄の母音はアイウ」の中でお話しました。沖縄方言を知らないあなたでも分かります。
「も」は「む」、「しんじ」は「せんじ」又は「せんず」でしょう。沖縄方言では「き」を「ち」と読み変えることがしばしばあります。「肝」の事を「ちむ」といいます。「ちむしんじ」を標準語の漢字に直してみると「肝煎じ」となります。

 話がとんでもない方向に行ってしまいました。今日は入梅の事でした。
今週、梅雨入り宣言があるでしょう。少し、遅いなと思いますが、万事、旧暦で進める沖縄基準で考えると例年並みです。気象庁の言う例年とは違います。沖縄では旧暦が脈々と生き続いています。もう、梅雨に入ったのではないかと錯覚した時もありましたが、菜種梅雨だったのだと気づきました。
梅雨に入るとヤンバル(山原)の木々は一斉に若葉で包まれます。「うりずん」の季節です。あちこちに「いじゅう」の樹に白い可憐な花が咲きます。
うりずんの季節は語感といい、季節といい、わたしはとても好きです。
美智子妃殿下が「うりずん」という語を入れた短歌を詠まれていました。ずいぶん前のことですが、新聞紙上でお見かけしました。そのときは注釈に「若葉の季節」とありました。
「糸満ハーリー」が終わったらそろそろ梅雨明けで灼熱の南国の太陽が照り付けます。「ハーリー」は元来、旧暦5月4日に行われます。今年は6月18日が糸満ハーリーの日。沖縄に来られる方はこの糸満ハーリーもご覧下さい。那覇空港から車で20分ほどです。因みに、「那覇ハーリー」はゴールデンウイークに特別設定されたお祭りです。
 デイゴの花の時期も盛りとなりました。デイゴは県花ですが、デイゴに出会った頃はあまり好きになれませんでした。肉厚の南国特有の真紅の花です。
那覇市街を流れる久茂地川沿いにデイゴの並木がありました。この久茂地川の上を「モノレール」が通るようになり、見事だったデイゴの樹がどこかに持ち去られてしまいました。無機質なモノレールなど沖縄にふさわしくないと息巻いていた私の持論は、更に拍車がかかりました。
この川は汚泥がひどく悪臭を放っていましたが、ある時改修工事をやり、しばらくの間、匂いも消え、テラピアの群れをたくさん見るようになりました。街中の川にイゴそしてテラピアと好きな風景になったなと、毎朝、川面に出てみるのが楽しみになりました。ところが、モノレールの工事が始まるや否やデイゴの樹はおろか向い側の川岸に連なっていた昔ながらの品種改良されていない野生種のハイビスカまで持ち去ってしまったのです。落胆筆舌に尽くし難しでした。今は移転しましたが、その川の畔に私が勤めていた会社の事務所があったのです。

現在、モノレールも走り、デイゴは植え戻され、川面にはたくさんのテラピアが群れをつくってたくさん泳いでいますが、昔日の風情はなくなりました。
デイゴの花が咲くとあの日あの時の事などが蘇えり、デイゴの季節を待つようになっている自分に気づきました。
デイゴにまつわる土地の言い伝えによりますとデイゴの花が少ない年は台風が少ないといいます。そういえば、近年、沖縄にくる台風が少くなったような気がします。

この日曜日にでもデイゴの咲き具合でも見に出かけてみましょう。

沖縄方言の基本2 TとD

2007年05月04日 18時10分55秒 | Weblog
先日はブログで沖縄方言の「母音」についてお話しました。日本には平安時代の頃まで、英語で発音するところの「f」や「w」、「t」や「d」、「r」「w」の発音があったそうです。沖縄にはこの発音することが大変多く残っています。例えば、「那覇 naha」は方言では「nafa」です。豚のことを沖縄方言では「わ」と言いますが、県外の人間は誰も発音できないようです。「わ」ではなくて「わ」なのです。え? そうです、私達が聞いても同じ発音にしか聞こえません。聞き分けられないから発音も出来ません。県外の人間と区別するには、豚の「wa」を言わせてみると分かると沖縄県人はいいます。今はなくなったが、平安時代には「wa wi wu we wo」という発音があったと高校時代に習った記憶があります。
母音のところで「e」→「i」,「o」→「u」と説明しました。「t」や「d」の場合、概ね、発音が次のようになります。「と to」は「tu」となります。発音は「tsu つ」ではなく「tu トゥ」です。同じように、「て te」→「ti」。発音は「chi」ではなく「ti ティ」です。「で de」→「ディ di」、「ど do」→「ドゥ du」です。
 方言入門はこれくらいにしておきましょう。「母音」と「ta chi tsu te to」→「ta chi tsu ti tu」、「da zi zu de do」→「da zi zu di du」。 これくらい覚えておけば沖縄方言はご自分で納得するほど分かります。方言の基本と県外者(ナイチャー)初訪問の友人・知人に教えます。これだけ分かれば、スナックでカラオケ画面の文字を辿っていけば、チンプンカンプンだった沖縄民謡の歌詞が理解できます。勿論、地方には地方の独特の方言(言葉)がありますが、それは沖縄にお見えになり、生活し、ウチナンチューとお付き合いしながらひとつひとつ覚える以外にはありません。面倒なようですが、これだけ知っておけば沖縄観光も楽しいものになります。
理屈っぽい話はこれくらいにして、次回からは少しばかり柔らかなお話をしましょう。

 沖縄の今年は梅雨のような天気が続いています。
私の体感では入梅宣言してもいいのではないかと思いますが、未だに入梅宣言がありません。数日前、「イジュウ」の花が咲いていました。「イジュウ」の花が咲けば「梅雨」入りと古老は言います。今ごろから、本島北部の山原(ヤンバル)では山々の木々が若葉に萌えます。「うりずん」の季節です。湿気の多い、うりずんの季節を地元の人は余り好きではないようですが、近年、「うりずん」と命名した居酒屋や泡盛などを目にするようになりました。わたしは「うりずん」という語感もすきですが、「うりずんの季節」の清々しくて勢いのあるこの時期も大好きです。

沖縄方言は母音が「あいう」だけ!?

2007年05月02日 06時35分53秒 | Weblog
沖縄方言は難しいというけれど、基本になるところを知ってしまえば意外と簡単です。
「あいう」は「aiu」ですが、「え」は「i」に「お」は「u」になります。例題で考えましょう。「米」は沖縄方言で「くみ」と言います。ローマ字で書いてみましょう。「kome」が標準語ですね。方式に従って、「o」を「u」に、「e」は「i」に変換します。「kome」→「kumi」となるわけです。「嫁」は方言で「ゆみ」と言います。「yome」→「yumi」です。
私の大好きな沖縄の民謡で「二見情話」があります。名護市の中心から東に30分ほど車で走って山を越えると東海岸(太平洋岸)に出ます。ハンドルを左に切って国道の山道を下ると、海岸沿いに小さなに出ます。通り過ぎてしまいそうな小さなが二見です。その歌詞の中に「上い下いよ(ぬぶいくだいよ)」という件があります。「nubui kudai yo」→「u」を「o」に変えましょう。「noboi kudai yo」。ここで一言。私は言語学者ではありませんし、深く研究したこともありませんが、雑学の知識によれば「i」は「ri」なのです。沖縄は古語、特に平安期の言葉が大変豊富に残っていると言います。古語には「r」の発音があったのです。「ri]と発音していたのが時代とともに「r」の発音が消えたのか、県外者のために判り易く「い」と表記したのか定かではありませんが、兎に角、「り」を「い」と表記又は発音する場面に稀に出くわします。「首里 shuri」は「しゅい shui」または「すい sui」というそうです。私の知識もここまで、本題に戻ります。
「i」は「ri」なのです。整理すると「ぬぶいくだいよ」は方式に従えば「のぼりくだりよ」となります。基本を押さえれば沖縄方言も80%はわかります。
 沖縄は「しーみー」といって、4月、5月は先祖のお墓の前に親族が集まってご馳走を広げて先祖の供養をします。土日や祭日は、那覇から北部(やんばる)に里帰りする車でひどく渋滞します。沖縄に来られる方は注意されたほうが良いですね。「しーみー shiimii」も清明祭の「せいめい seimei」なのです。
 方言は土地の文化であり歴史です。地方には古語が方言として残っていることがたくさんあります。皆さんも標準語と思ったら方言だったと驚くことがわが町わが村にありませんか。