あれやらこれやら いろいろ沖縄

沖縄に住み30数年の県外居住者が見た沖縄の生活や人情・自然や文化、観光。「あれやらこれやら」気ままに。

沖縄のイベント~第8回うるま市産業祭り~第14回全沖縄やまいも勝負inうるま

2012年12月25日 18時28分56秒 | Weblog



うるま市産業まつりで人気の「やまいも勝負」
今年で14回目。
写真は熊の手のような沖縄の山芋。
大きなものでは300キロ近くになる。
今年は訪れたのが13時過ぎであったので審査も終り、やがて表彰式が執り行なわれた。



 「やまいも勝負」は14回を数えるが、途中でうるま市産業祭りの一部として産業祭り2日目(最終日)に行なわれるようになった。





 第8回うるま市産業祭り。
那覇市の沖縄産業祭りほどの賑わいはないが、地方色豊かで和やかな雰囲気がいい。
特に子供連れの多いのが目立った。



 会場はうるま市役所に隣接したグランドで開かれる。
駐車場は満杯であったが、退出する車があると誘導員は素早く「入れ」の旗を振る。
誘導路に入ると自転車に乗った青年が近づいてきて、自転車に乗ったまま車を空きスペースへと誘導する。
何台かの誘導する自転車が目に入った。
満杯の駐車場であったが待つことはなかった。
いろんなイベントや大会に行ったが、これには驚いた。
咄嗟にウインドーを開け、
「ありがとう!」
と叫んだ。
彼らはうるま市職員だった。
「うるま市産業祭り」は未だ経験も浅く、若い「産業まつり」であるが前途有望たる思いがした。






 「やまいも勝負」の会場はテントの中、ビニールシートを敷いただけの素朴なもの。
審査が終ると即売会場になる。
1kgが200円。
料理に種芋にと買って行く。数十キロももとめる人もいた。
沖縄の山芋は、市場やスーパーで売られていることはない。
会場に着いたのが遅かったので半分以上が売られた後だった。
お客が気に入ると持ち主(会場ではそう呼んでいた)はたくさんのおまけをつける。
写真の客は7kg買ったが、袋の中には8kg以上入っただろう。

 いろいろな料理の仕方があるという。
数年前、「おろし」にして食べた。
腰が強く、箸で摘むと団子のようになって持ち上がる。
実に美味い!
「火を通さないと食べられないよ」
と近くでおばあが教えてくれたが、わたしは生のままで食べた味が忘れられない。
「大根おろしのようにすると美味しいよ」
とは云わなかった。



第8回うるま市産業まつりと「全沖縄やまいも勝負inうるま」


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沖縄の風景~衆議院選挙会場の浦添港川小学校~トックリキワタとブーゲンビリア・ツワブキ

2012年12月18日 12時11分01秒 | Weblog

 12月16日衆議院選挙投票日。
投票会場の港川小学校校門にある一本のトックリキワタが見事に咲いていた。
台風の影響で、今年は見ることができなかったトックリキワタの花。



 沖縄の小学校の校庭には花々が訪れる人の目を楽しませてくれる。
衆議院選挙投票日当日、12月とはいえ晴天の暖かい日だった。






 校門から校舎への歩道に沿って明るい色の花々が満開であった。



 帰り道、ふと気付くと校庭に沿って続いているコンクリート塀に自画像が陶器に焼かれ、卒業年度別に貼られていた。
成人してふるさとを離れ、帰郷したときには懐かしい思い出となるであろう。



 帰路に見つけた満開のブーゲンビリア。
台風の影響を受けなかったのだろうか。満開は珍しい。
ブーゲンビリアは気温が24℃位が花の時期という。



 陽気に誘われてすこしばかり遠まわりをして帰る。
ツワブキがあちこちで咲いていた。
正月が過ぎ、桜の花が咲く頃まで楽しませてくれそうだ。 


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沖縄の人情【Ⅱ】~道路に散乱した1万円札と財布が戻った~うるま市(旧具志川市)商工会の職員

2012年12月05日 15時39分34秒 | Weblog

うるま市具志川の中心街。
この道路で拾得された財布とお金、そして携帯電話。
仕事でよく通った道だ。



 今から8年前の3月。そろそろ早いところでは海開きが始まる頃だった。
具志川の安慶名交差点という交通量の最も多い地区でのこと。

 打合せを終り、訪問した会社の事務所を出るところで携帯電話のないことに気付いた。
事務所の中、車の中、果てはシートの下まで探したがない。
会社の事務員の人にも迷惑をかける大騒ぎとなった。
事務員の携帯を借りて自分の携帯電話に数度呼び出しをかけた。
しかし、事務所の中も私の車のどこからも呼び出し音は聞こえて来ない。
携帯電話には、電話番号はもちろん、住所録、スケジュール、重要メモが入っている。
途方に暮れているとき、ふとズボンの後ろポケットに手をやると、いつもあるはずの財布がない。
気が動転したとはまさにこのことだろう。「狐につままれた」ようで何が何だかわからなくなり、パニックになった。
 そのときだった。
突然、呼び続けていた携帯電話に無愛想な男の声で返答があった。
2km程戻ったところの安慶名交差点近くで客待ちで停まっているタクシー運転手だと云う。
事務所で5,000円余りを借用して、事務所を飛び出し、タクシーを拾って指定された安慶名交差点に向けかった。
指定された場所に到着すると数台のタクシーが客待ちで停まっていた。
一台のタクシーをつかまえてタクシー名を告げると、
「そのタクシーは客を乗せて行った。すぐ帰るのでしばらく待っておくように」
と、客待ちをしている後続のタクシーに伝言していた。
どうやら、客待ちタクシーの列の先頭にいたらしい。
10分ほどで件のタクシーが戻って来た。
タクシー運転手によると、2時間近く前に交差点を過ぎた辺りの路上に携帯電話が転がっていたので拾ったと言う。
側溝と歩道の境目にあったと場所を指差した。
訪ねた会社へのコース上になる。
丁寧にお礼を云って、先ほどの会社で拝借してきたお金で、タクシー運賃がわりにと心ばかりのお礼をした。
運転手は気持ちよく受け取ってくれた。
それでも無愛想は変わらなかったが、人の良さが伝わってきた。

 携帯電話にはたくさんの不在電話が入っていた。
先ほど、事務員の携帯から電話したときの番号の後に、無登録の電話番号が10回ほど入っている。
18時をまわっていたけれど、最初の電話番号に掛けた。
「具志川商工会です」と女性の声。
取引もなく、知人もいない何の電話だろうと思いつつ、同じ番号を飛び越して次の番号にダイヤルする。
「具志川商工会です」と、件の女性の声。
「携帯電話を落としていて、その間にこの番号が入っていたものですからーーー」
と伝えると、
「殆どの職員が退社してしまっているので、残っている者に訊ねたが心当たりはないといいます。明朝、出社した職員に確認してみます、その者に明朝電話させます」
応対に出た親切な女子職員の名前を聞いて帰路に着いた。

 なぜ、携帯電話があんな所に転がっていたのだろう。
あらゆる場面を想定をしてみたが、思い当たる節はない。
携帯電話が落ちていたという現場交差点から左折した500mほど離れた会社から車に乗り、2kmほど先の会社に行くまで、一度も車から降りていない。
なくなった財布も心配だった。
財布には現金だけでなく、免許証、各種カードを入れている。
帰宅して車の中、会社、自宅と探し回ったがない。
翌日は足跡を辿って、一軒一軒確認してみようとあきらめてはみたものの、まんじりとも出来ず朝を迎えた。

 朝8時半、突然携帯電話が鳴った。
「具志川商工会です」という。
財布を拾ったので、財布の中の名刺に記載された携帯電話に何度も電話したという。
わが耳を疑った。
まぎれもなく特徴は私の財布だ。
「直ぐに伺います」
云いざま、家を飛び出した。
自宅近くの洋菓子屋で看板の菓子を買った。
小一時間かかる時間ももどかしく、「具志川商工会」に着いた。
 昨夕の電話を受けた者だという若い女性と、財布を拾って電話したという若い男性が現われた。
二人とも明るいさわやかな感じだった。
「昨日、歩道を歩いていたら、一万円札や千円札が何枚も風に吹かれて車道を飛びまわっていた。慌てて拾い上げた。しばらくいくと財布が落ちていた。その中に免許証と名刺が入っていたので何度も電話しましたが取られなかった。退社時間になったので帰りましたが、今朝、彼女から聞いて電話しました」
 心ばかりのお礼と言って洋菓子を渡した。
これだけでは心苦しかったけれども、それ意外の感謝の表し方もできず、何度も何度もお礼をいい、心から感謝して辞した。
 私はよく名刺入れを忘れて、初対面の方と名刺交換するときに困ることがある。
そのために、名刺入れを忘れた時の用心に財布やポシェット、免許証入れ。メモ帳にと名刺を入れて持ち歩いている。
これが意外なところで役立った。

 数日後、分かったことだが、携帯電話や財布を落とす前の会社で見本品をもらった。
その際、車のトランクを開けるとき、手にしていた財布と携帯電話を車の屋根の上に置き、見本品をトランクに入れた。
その後、しばらく社長と立ち話をして別れた。
車の屋根の上に携帯電話と財布を乗せたことを忘れ、そのまま発車させてしまったのだ。

 昨今、荒んだ事件がここ沖縄にも起こっている。
「まだ、いい沖縄は残っている」と感じた忘れ得ぬ思い出。


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沖縄のイベント~第28回那覇マラソン 雨天の中で決行~わが友人が28回連続完走

2012年12月03日 18時26分53秒 | Weblog


誇らしげにゼッケンナンバーと賞状を手にした友人の大森正信氏。
初回から28回連続出場して全て完走した。
タイム5時間38分36秒。9586位であった。
朝から雨。肌寒い日だった。
「今年は歩くことはなかったぞ」と明るかった。

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 朝6時、目覚めて外を見る。
空はどんよりとして、強い雨が地面をたたきつけていた。
2,3日前、大森氏は練習で足を傷めたと云っていたがと心配になる。
7時になったが天気は好転しない。その上、肌寒い。
迷いに迷ったが、「きょうはやめよ」と忠告するつもりで電話をかけるが応答がない。
止められると思って電話を取らないな、とあきらめかけるがやはり気になる。
メールで送信する。
「中止したほうがいいのではないか。会場にいるならやめろ。止めても完走したと同じだ」
返事はなかった。
「やっぱり出走したな、依怙地な奴め!」とあきらめた。

 13時過ぎにゴールの奥武山公園に向かって家を出た。
14時過ぎにゴール付近に着いた。
しかし、待てどなかなか姿を現さない。
雨は一向にやむ気配はない。
雨具をつけたランナー、出迎えの人たちの傘々。
 15時前、携帯に電話が入る。
「完走したよ」と明るい声。
「いつゴールした、どこにいる」
雨と足元のぬかるみに裾を濡らしつつ目当ての場所を漸く探し当てた。
会場の一角でテントを張り、ランナー仲間だろうと思われるグループで祝杯をあげていた。


 第28回NAHAマラソンは那覇市の国道58号明治橋交差点を午前9時にスタートし、那覇市、南風原町、八重瀬町、糸満市、豊見城市の5市町を巡り、奥武山陸上競技場にゴールする42・195キロで行われた。男子は大中健嗣(京都)が2時間27分3秒で2連覇を果たし、女子は初出場の廣瀬光子(東京)が2時間51分52秒だった。
 27,843名がエントリーし、2万4333人(男子1万7819人、女子6514人)が出場。6時間15分の制限時間内に1万7657人(男子1万3693人、女子3964人)が完走した。



 那覇マラソンの面白さはパフォーマンス。
新婚のふたりが仲良くゴールしていた。
完走おめでとう。
人生もその意気だ、と励ましの声が出そうなほど感動した。



 会場は参加者や応援者たちで賑わっていた。
熱い沖縄ソバでも食べているんだろう。



写真はモノレール壷川駅ホームからの出発とゴールの会場になった奥武山公園。

 帰りは壷川駅からモノレールとバスを乗り継いで帰った。
帰り際に雨は止み、薄日が差してきた。
「奴め、やるなあ。メールを一笑に付したようで、よかった」
安堵するやら賞賛するやら、空模様と一緒に晴れ晴れした気持ちで帰路についた。



第28回那覇マラソン会場風景 肌寒い小雨の中を完走・完走して入場するパフォーマンス



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沖縄の人情【1】~パチンコ屋の駐車場の車の屋根のポシェットが返る~

2012年12月01日 16時06分27秒 | Weblog

 散策の途中でみつけたシーサー。
これじゃ魔物は歓迎されていると錯覚するのじゃないかと心配したら、壁にそら恐ろしい顔をしたシーサーがあった。

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  昨日、雲の切れ間の陽射しに誘われて散策に出た。
帰校途中の数人の学童にあった。
何人かの男の子に「こんにちは~」と声をかけられた。
ほのぼのとした気持ちになり、足を延ばした。
 途中、広い公園のグランドでサッカーに興じている子供たちに見入っていた。
突然、ボールが大きく逸れて足元まで転がってきた。
ボールを取りに走ってくる少年に投げ返してやる。
「ありがとうございます!」
少年は大きな声でいうとピョコンと頭を下げた。
思わず顔がほころんだ。
 沖縄に住みついて27年。
あのころ感動した景色や風習、そして人情までも今では当たり前になってしまった。
沖縄に来た当初、数々の「沖縄の人情」に触れた事などを思い出した。
記憶にあるものだけでも書き付けておこうと思い立った。

  赴任直後の頃、何もすることがない土・日にパチンコに通った時期がある。
ある日、2,3時間遊んで帰宅するとポシェットがない。
夏だったので、ポシェットには財布、キャッシュカード、鍵、運転免許証、預金通帳、名刺入れなどをまとめて入れていた。
パチンコ台に忘れたのではないかと、慌てててパチンコ屋に戻るがないという。
一日の足跡を辿り、心当たりに電話を掛け捲ったがどこにもなかった。
財布を入れたのが失敗だったと深く後悔した。
 夜11時過ぎ、パチンコ屋から電話が入った。
「ポシェットが届いています、失くされていませんか。どういう形ですか。何が入っていましたか」
と根掘り葉掘り聞かれる。
「間違いありません。あなたのポシェットです。店で預っていますから事務所に取りにきてください」
「どうして私の電話番号がわかったのですか?」
「申し訳ありませんが、バッグの中を見させていただきました。名刺入れの中にたくさんの名刺がありましたから、それが持ち主だろうと思いました」
すぐに、家を飛び出した。
店内は真っ暗で事務所の明かりだけがみえた。事務員は中年の男だった。
「中味を調べてください。現金は合っていますか」
貴重品ばかりだ。何ひとつないものはなかった。
「車の屋根の上に置かれていたそうです」
車を出るとき、手に持っているものを車の屋根に置いてあれこれすることがある。
そのとき、忘れたのであろうと合点した。
丁寧にお礼を言って事務所を出た。

 あの夜は星空がきれいだった。


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