あれやらこれやら いろいろ沖縄

沖縄に住み30数年の県外居住者が見た沖縄の生活や人情・自然や文化、観光。「あれやらこれやら」気ままに。

台風6号下に感じた日本精神文化の喪失

2023年08月27日 18時17分39秒 | Weblog
 宮古島の北で、台風6号は東へと方向転換。
石垣、宮古、本島、奄美は暴風圏内となった。
自宅も2日午後夕方16時から停電。
パソコンが使えないから手持ち無沙汰。
その内、冷房が使えないことに気付く。
28,9℃の熱帯夜を覚悟しなければならず、扇風機でもと引っ張り出しても効果はない。
明るい内に夕飯をと準備に取り掛かった。
冷凍した朝飯をレンジで温めようとすればレンジは使えない。
冷凍冷蔵機能は完全アウト。
助けはプロパンガスだけ。
近くのスーパーに走ってみると閉店。
好きな茶粥を作って、あり合わせのイワシの缶詰で空いた小腹を満たす。
 辺りが暗くなると家々の電気が点き始めた。
どうも停電はこの辺りらしい。
20時過ぎ、全く繋がらなかった電力会社の電話に男性の応答があった。
幽霊が応答したのじゃないかと、一瞬、たじろいだくらいだ。
状況を説明し、受付番号を貰う。
台風のまっ只中、工事のスケジュールなんて聞けやしない。
 翌日、階下の大家の事務所が開くと従業員が飛び込んできた。
「うちも停電しているのです」という。
「早急に連絡取ってみます」と踵を返した。
正午過ぎ、世の中がぽっと明るくなった。
電気が灯った。
日常が戻った!
心も身体もウキウキしてきた。
停電は電力会社の範疇でなく、強風で看板が外れ罹り漏電したことによるらしい。
日常が戻ったと胸を撫で下ろした。
 それからが新たな苦労の始まであった。
昨日、受け付けてもらった「受付番号」をキャンセルしなければならない。
この非常時、電力会社は少しでも人手が欲しいところだろう。
電話は出るが、
「用件の該当する番号を回せ」という。
3,4回通過して、漸く、「これか」というところに行き着く。
「ただいま、台風のため電話が非常に混み合ってます。そのまましばらくお待ち下さい」
それがしばらくどころではない。
30分待っても繋がらない。
結局この日は電話に罹りっ切りであったが、目的は達せず。
翌朝、早目に電話を入れるが、昨日と変わらない。
漸く、夕方連絡がついた。
「受付番号〇〇ですが、屋内故障で電気は点きました」
たったこれだけのことを伝えるのに、まる2日かかったことになる。

 最近、あらゆる会社でこういうやり方が蔓延してきた。
インターネットプロバイダー、電話会社等々、面倒なことは客に回すのだ。
電話の向こうじゃ何をやっているのか分かったものじゃない。
最近は行政でもこの手法を採っているのには驚いた。
きっと泣き寝入りしている人たちが随分いるだろう。
 日本じゃなくなった。
価値観までも失ってしまったのか。
グローバル化のひとつともいうのだろうか。
悲しい時代になったものだ。

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