ある朝、目覚める前のまどろみの中で、やけに眼が痛いと思いながら目を開けずにねばった。
(これは夢だろう・・と思いながら)
ようやく、頭がハッキリして来て、「あ!やっぱり痛い・・凄く痛い」と起き上がった。
以前に、眼にガラスの破片が入って、真っ赤に腫れあがった事があったので、
早速、同じ眼科に行くことにした。そこは何時も空いていて、とっても好都合。
でも、先生(女性)がおしゃべり好き(但し、ろくでもないお喋りではないが。)
待合室に自分以外居ない・・振り返ってもやっぱり、自分ひとり、なのにもう20分以上も呼ばれません
ようやく、呼ばれて、診察室の中の再び待合イスに座らされ、見ると、患者さんを前に何やら喋る先生の姿があり、
ジッと聞いていると、ご自分の幼少期のおはなし?「私の家は、私が小さいときにはおばあちゃんが三人居て・・」
ちょっと!その話まだ続くの?眼~痛いんですけど。
「だから、歳をとるという事が、どう言う事なのか見てきたけれど、家族に年寄りが居ないで育った人は、
自分が歳をとるという事がどうなっていくのか解からずに、元のように治して欲しいと迫る。」のだそうだ。
むむ、なるほど!おばさんちには約三名、近所にも年寄りはうじゃうじゃ居るから手本はバッチシだ!
じゃなくて、眼~痛いんですけど~。早く~。
ようやく話が終わったみたい。
「○○さ~んこちらど~ぞ~。」 「やれやれ、はい、お願いします。瞼に何か刺さってませんか?」
「眼開いて寝たでしょ?瞳に大きな傷があります。」 「ぇ、ええっ。ガラス刺さってません?」
「涙が乾いて眼球が酷い傷です。瞬きの時だけ、涙が掛かりますが、次の瞬間から乾いてるので、
抗生剤と栄養剤の入った目薬をお出しします。」
「 乾いちゃってるのかぁ・・」