ぶきっちょハンドメイド 改 セキララ造影CT

ほぼ毎週、主に大人の童話を書いています。それは私にとってストリップよりストリップ。そして造影剤の排出にも似ています。

Rの物語ー変化ー

2020-01-24 22:00:00 | 大人の童話
子爵は上機嫌だった。
やっと、ルージュサンを隣に置けるのだ。
一年かけて現場で学ばせ、嫡子の届出に承認も受けた。
今日から私の跡取りとして、仕事や振る舞いを見習わせるのだ。
改めて、領地も連れ回らなければならない。
その為のドレスも沢山用意した。
腰からふわりと広がって、靴先が出るか出ないか。今時のデザインだが、装飾は控え、シンプルだ。
今まで、仕事場では小僧のようななりで、休日も、乗馬だ剣だと動き回り、男装が多かった。
けれども、たまに女の子らしい格好をしていると、人形のように愛くるしかったのだ。
ー妻がまだ生きていたら、女の子を持った楽しみを、共に味わえただろうにー
やがて現れたルージュサンの姿に、子爵は深く息を吸い込み、満足と共に吐いた。

子爵が連れた少女に、倉庫の中はどよめいた。
まずは、その可愛らしさに。
そして、それがルージュサンであることに。
見習いの『ルー』が、『お嬢様』に、ブラインドの角度を変えたように、変化していった。

新しい仕事も面白かった。
トータルの数字から、改善点を探しだし、綿密に検討する。
各方面にアンテナを張り、商機に繋がりそうな情報をキャッチして、篩にかける。
領地には隅々まで目を行き届かせつつ、名主にも任せる。
ドレス捌きも板に付いてきた。
ただ、皆との距離が、変わってしまった。
役割が変わると関係性も変わる。
覚悟はしていたつもりだったが、ここまでとは思わなかった。
「ちょっとダインを呼んで来てくれ」
「はい」
ルージュサンが、倉庫の扉を開けると、出会い頭に、サンとぶつかりそうになった。
「すみません、お嬢様」
サンは視線を落として、足早に通り過ぎた。
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ドレス姿ではない時、ルージュサンは自分で髪を纏めます。
お気に入りは、レース糸で編んだ、金糸の入ったリボン。
伸縮性があって扱いやすく、長いのでターバンのように使ったり、編み込んだりも出来ます。

ルージュサンのリボンをイメージして




掲示係 縦猫ちゃん 横猫ちゃん

材料
レース糸 20号 約160m(ダイソーで、約2玉) 

道具
レース用編み針  0~6号

『素敵にハンドメイド』を参考に作りました。
2番目、3番目、1番目の順に、長編みを繰り返すだけですが、勘がなかなか戻らず、目が揃っていません( ;∀;)。

長さは160cmです。