元々脚本や演出で随分極端に雰囲気が変わるドラマだが今回は特に毛色が違いシリアス調で劇的なクライマックスだった。欺師の男はもはやちょっと設定が同じ人なのかな? と。ちょっと西尾維新入ってた。中の人は度を越えたギャグが概ね収まって生き生きしていたが。主人公の元弁護士も前回までは法よりも復讐見届け人の心境に至りかけていたのに今回はショッキングだったこともあって初期の弁護士思考により頑なな形で戻っていた。イジメられっ子だった男の方が狂気と害意が一段強く、その通りの結果と相成った。過去の教師のイジメ対応は適切ではなかった。しかし秘められた負の気質を直感した言動ではあったのかもしれない。改められる機会を潰したとも言えるが。20年越しに犯行に及んだ切っ掛けは不明だった。及んだ時点で妻を思いやっているというスタンスも歪んでいる。夫婦で殺られた男はあれだけ詰んだ状況で油断し過ぎではあった。エンタメ調の範囲ではあるがハンムラビ法典の解釈で現代的な法治の限界が指摘された。結局主人公のその後の行動と結果は描かずそのまま縦線の未来描写に飛んでいたのはクライマックスのぶちかまし方からすると、もうあれ以上イジりようがなかったのかもしれない。