遅い遅いと思っていた春の歩みも、ここ1週間ほどで少しずつ早くなってきたようだ。林床の花の先駆けはここ薬用植物園ではセリバオウレンが一等初めに咲いてくれる。
少し雨露を帯びた白い花はガラス細工の花のようで、脆く儚い風情だ。
セリバオウレンはキンポウゲ科オウレン属の花。仲間にキクバオウレンやミツバオウレンがある。
傍らにはカタクリヤシュンランの葉も出ていて、気の早いものは花茎も伸ばし始めている。
草の花だけでなく、木の花も少しずつ咲き始めてきたようだ。
ウグイスカグラやヒュウガミズキはまだこれからといったところ
アセビ、このピンク色を帯びたアセビも初めは珍しかったが、今では民家の庭でもよく見かけるようになってきた。アケボノアセビと言うそうだ。
梅は随分咲き進んできた。
ロックガーデンの方でも少しずつ春の兆しが感じられてきた。
アキタブキのフキノトウ
これは何の若芽だろうか
やや終りかけのセツブンソウ
コレハスズランズイセンのようだが、随分背が低い。矮性の種類なのだろうか。
ザゼンソウ
寒桜の大木がここにはあっていつも2月のうちに花を見せてくれるのだが、今年は3月中旬でもこんな状態。
シナマンサク
ミツマタ
露の中に向こうのサンシュユの花を映そうとしたがうまくいかない
日本ではこの時期咲くのに名前がクリスマスローズというのはちょっと変。それでもまあ、蕊が非常にきれいな花なので良しとしよう。
もう10日もたてば、春の主役たちが顔をそろえてくれるのに違いない。あともう少し楽しみに待ちたい。