雨の中、丹沢の大山を登ってきた。秦野からバスに乗っている途中、山のふもとに見事な虹がかかった。こんな時は大体天気が荒れるぞと思っていたら、予想通りヤビツ峠についた途端、風と雨が激しく降ってきた。バス停傍のトイレのわきで雨具の用意をしながら、雨風の収まるのを待った。が心掛けがいけないのか、まるで収まりそうもない。仕方がないので、塔ノ岳への縦走は諦め、大山登山へと変更した。
ヤビツ峠バス停。同乗者は10人ほどだったが、塔ノ岳方面へ向かったのは二人だけ。
梢越しに相模湾が望めるはずだが……、それでも何とかうっすらと海らしきものが見える。
すぐ前をキジが横切って行ったのだが、望遠レンズをザックから出そうとまごまごしている裡に逃げられてしまった。
一時間ほどの登りで頂上近くの階段が見えてきた。
大山奥の院の大鳥居
風と雨が激しく吹き付ける中、庇の下を借りて遅めの朝食を頂く。
絶景はガスの向こう
頂上付近の小梨の実
30分ほど雨風を楽しんでから下山。シカ除けの山道はグレーチング階段というようだ。「シカやイノシシなどの蹄をもつ動物が格子状の構造物を歩くのを嫌がる性質」を利用したものという説明があった。
雨降りの登山はいやだが、たまにはこんな生き物にも出会えるのが嬉しい。意外と逃げ足が速かったので、捕まえてポーズを撮ってもらった。
まだ色を残していたマルバタケブキ
マムシ草(の仲間)の実はもうすぐ赤くなるのだろう
見晴らし台まで下りてきた
晴れているときはここからの相模湾の景色も素晴らしいのだが、今日は想像で見るしかない。
1時間半かかって日向薬師へと下った。頂上での嵐は一体どこへやら、日差しがさすようになり一気に汗ばむほどの陽気に変わった。
随分と背の高い案山子
この辺一帯は彼岸花の名所、大勢のカメラマンが押しかけていた。
白花も
あぜ道の沿って
15分しかバスの時間に余裕がなかったので、日向薬師へは行けず。
見上げると山の上は相変わらずのガスで覆われていた。
3時間ばかりの雨と風の中の登山、下山先では日向薬師の彼岸花を束の間見ることができたので、まあまあ来た甲斐があったというものだろう。
この辺で。