生け垣、ってそんなに想像しにくいものだろうか
垣根ともいうのかな
梨木香歩さんの「ぐるりのこと」にはイギリスの生け垣の話題があって、ぼくはぐいぐいと魅力にひきこまれたものだ。
敷地と敷地の境目… 確実な分断ポイントとはいえないが、フェンスにはない機能をたくさんもっている、不完全なしきり。
いま、世の中って、ものすごくクリアな基準を必要としていて、それ以外のものは不必要なものだからいらないや ということを押し進めている。
残すべきものには名前がなければならず、歴史もあればなおよい。
それは百年前に哲学で考えられていた、理想的な世界
その実践が現在で、そうして哲学それ自体が「不必要」のカテゴリにおさめられようとしている。
科学という限りなくクリアな思考のまえには、「自分自信でものを考え、なにかを語り始めること」は必要ではないのだ。
やがて科学は、ものを考える人間を疎ましく思うようになるだろう。そう遠くないうちに。
すくなくとも、その兆候はひんぱんにあらわれているし、もう引き返すことはない。
ぼくたちは、この時期をなるべく遅らせなければならないのではないか。
垣根ともいうのかな
梨木香歩さんの「ぐるりのこと」にはイギリスの生け垣の話題があって、ぼくはぐいぐいと魅力にひきこまれたものだ。
敷地と敷地の境目… 確実な分断ポイントとはいえないが、フェンスにはない機能をたくさんもっている、不完全なしきり。
いま、世の中って、ものすごくクリアな基準を必要としていて、それ以外のものは不必要なものだからいらないや ということを押し進めている。
残すべきものには名前がなければならず、歴史もあればなおよい。
それは百年前に哲学で考えられていた、理想的な世界
その実践が現在で、そうして哲学それ自体が「不必要」のカテゴリにおさめられようとしている。
科学という限りなくクリアな思考のまえには、「自分自信でものを考え、なにかを語り始めること」は必要ではないのだ。
やがて科学は、ものを考える人間を疎ましく思うようになるだろう。そう遠くないうちに。
すくなくとも、その兆候はひんぱんにあらわれているし、もう引き返すことはない。
ぼくたちは、この時期をなるべく遅らせなければならないのではないか。