日本国憲法 前文

日本国憲法

前文

　ぼくたちは、みんなで選んだトップを通じて、自分のことだけじゃなく、みんなと、みんなの子どもと、そのまた子どもの代までも、ご近所どうし仲良くして、みんなが好きなことをできるようにするよ。
　またあのひどかった戦争を二度と起こさないということを決めて、国の基本は国民なんだっていうことを、声を大にして言うよ。それがこの憲法です。

　そもそも政治っていうのは、国民が政治家を信頼して力を与えているものであって、その政治家の代表がしっかりと国の政治をして、みんなをゆたかにするものなのです。
　あれだ、リンカーンの言った、「人民の人民による人民のための政治」という言葉。
　この考え方は人類がみんな目標にするべき基本であって、この憲法はそれに従うよ。だから、それに反するような法律や命令は認めません。

　ぼくたちは、平和が続くことを強く望んでいるし、人間どうしの付き合いって本質的にはちゃんとうまくやっていけるようにできていると信じているから、同じように平和であってほしいと願う外国を信頼しています。だからぼくたちはここで、これからも生きてゆこうと決意したよ。

　ぼくたちは自分の国の平和を守って、ひとりじめするやつらやいじめっ子、偏見や差別をなくそうとしている世界の中で、ちゃんと活動したいと思うのね。つまり日本を、世界中から羨まれる国にしようじゃないかっていうことだ。
　その上で声を大にして言うよ。
　「全世界の人は、みんな、なににも怯えることなく、飢えることもなく、平和に生きる権利を持っている」

　この理想は、ぼくだけじゃなくて他のあらゆる国にも通用するもので、このことを守ることは各国の義務なんじゃないかな、と思っています。
　ぼくたち日本国民は、ぼくたちの名誉にかけて、全力でこの理想と目的をなしとげてゆくことを誓うよ。