3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
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I was in the UK 4 ~ブリストル&バース、カウントダウン編~

2011-01-10 15:08:44 | 
イギリス紀行四日目。ようやく折り返し。

今まではほとんどの時間をScotlandにて過ごしていた。折角Londonという大都市でホテルをとっているのだから、もう少しLondonを満喫してはどうかという考えもあったが、この日は俺が前々からずっと行きたかった世界遺産Bathへと足を伸ばすこととなった。

2年前にイギリスを訪れたときも、俺はBathに行こうとしていた。
しかし、そのときはなんと電車賃の高額さを知らず、金が足りずに行けなかったという体験をした。わざわざチケット売り場のカウンターへ行き、BathまでのReturnを頼み、その表示された金額に驚愕し(確か記憶によると£120くらいだったと記憶している)、ごめんなさい金が足りないのでやっぱり辞めます…といってうな垂れたあの2年前の記憶。ようやく2年越しのリベンジだ。今回は£120位は出せるほどの経済力をつけてきた。

いつものコンチネンタルのブレックファーストを食べ、ホテルの無料インターネットの空きを待つ。ここはログインして20分間ネットを使用できる。その後も待っている人がいなければ連続してログインすることが出来るのだが、大抵は何人もの待ち人がいるため、最低20分は辛抱強く待っていなければならない。そして子どもが何人もインターネットでゲームをしていたり、遊び道具にしていて本当にいらいらした。別に悪いことしてるわけじゃないが、せめて混在時はやめさせて欲しいと常々思った。

なぜここまでいらいらしながら待つ必要があるのかというと、今回の旅行の大きな目的の一つに、2年前に一番お世話になったWillという友人に会うというものがあったからだ。俺がCambridgeでとっていた授業のTAであった彼とは一番話をしたし、一番お世話になった人物。

日本ではちょくちょくメールをしており(過去の日記参照)、明日Londonで会う約束をしていた。ただ、細かい時間や場所の連絡をしていなかったので、メールを送ったりしたかったのだ。待ちに待ってようやく俺がパソコンに触れるときが来て、ホットメールの頁を開いてみると…日本語全て文字化けしている…
どこをクリックすればどの頁が開くのか探り探りやっていたので本当に時間を要してしまった。
とりあえず、ネットを繋げられる時間もさほど無かったので、明日会うことの確認、俺がいまLondonのHammersmith駅に泊まっているという必要最低限の事を伝えた。
あとは、ホテルに戻ったらまたメールを確認すればよい。多分ガキももう寝てる時間だ。


準備を整え、いざ出発。まずはtubeに乗ってPaddingtonという駅を目指す。今回はDistrict lineではなく、どっちかというと地元の人が主に使うようなHammersmith & City lineという線に乗った。こちらに乗れば一本でPaddington駅に行ける。相変わらずOyster cardは便利でしょうがない。

程無くしてPaddington駅に到着。ここはVictoria駅に引けを取らない程大きいターミナル駅である。このようなtubeだけではない鉄道が走っている駅に来るたび毎回思うのだが、構内の造りがすごくかっこいい。
因みにPaddingtonは、あの有名なPaddington BearのPaddingtonだ。駅構内にはPaddington Bearのショップがあった。正にPaddington Bear shop at Paddington station。

30分後くらいに、Bristol temple meads駅行きの列車があった。鉄道で30分後は丁度いいくらいだ。カウンターでBristol temple meads行きのSingleを購入。なんと値段が£28!なんていう格安であろうか。Returnでも£58。俺が行った時の半額より大分安い。チケットにはSUPER-OFF PEAKと書いてあったが、なんともいい時に買ったようだ。大晦日だからか?

列車に乗り込み、そこから1時間半の旅。
Bristol temple meads駅とBath spa駅は路線が同じで、Bristol駅の方が一駅奥の駅。途中Bath spa駅を通過する。そこから見える景色が正に中世を髣髴とさせるような町並み。とても期待できそうだ。折角Bathに行ったのなら、ぜひともRoman Bathに行ってみたかったが、もし行けなくても街を散歩するだけでもいい景色を見れそうだ。

程無くしてBristolに到着。ガイドブックによると行きたいClifton Suspension Bridge(クリフトン吊り橋)は駅からバスで行くとのこと。まずはバス停に向かう。すると丁度ガイドブックに出ていた路線のバスが停車していた。

タバコを吸いながら休憩している運ちゃんにクリフトン吊り橋に行きたいと伝えるとこのバスでOKとのこと。念の為、降りるバス停を告げ、そこに付いたら教えてくれと伝えると、“クリフトン吊り橋だろ?OK分かった!”というように、こちらの意向を全て酌んでくれた。なんて優しいんだろう。ここはLondonと違ってちょっと田舎だからであろうか。この旅の中で一番優しい運転手だった。このような優しさに触れるのも旅の醍醐味である。

おっちゃんからReturnのチケットを購入し、吊り橋の最寄まで20分。声を掛けられ、小さい公園の小さいバス停に停車した。
降りる際にはわざわざバスを降り“ここからむこうの道を歩いていって、2分位で着くよ”とご丁寧に道案内までしてくれた。何て優しいんだろう。

田舎っぽい公園を抜けると本当に2分程度で、ガイドブックで見たそのままのでっかい吊り橋が目に飛び込んできた。
飛行機の中でノリで行くことに決めたClifton Suspension Bridgeにとうとう来てしまった。でかいだろうなと思ってはいたが、やはりでかい。圧倒的な迫力。吊り橋の大きさも目を見張るものだが、その下の景色が断崖絶壁でこれまた凄い。写真を何枚か撮ったが、どうも写真ではこのスケールが上手に伝えられない。この景色はやはりこの目で見て、網膜に焼き付けるものだなと実感。

橋の入り口はちょっとした高台になっており、歩いて登ってみると、吊り橋とその下の崖、そして向こう側の大平原が見渡せるポイントがあった。暫し絶景に酔いしれる。

折角吊り橋に来たのだから、吊り橋を渡ってみた。吊り橋と言えど、全くぐらぐらしない。車がガンガン通るような橋だから当たり前か。
それにしてもBristolをチョイスしたというのは相当に渋いセンスなんじゃなかろうか。あまりイギリス行ってきたよ!って人にBristol行ってきたという人は聞かないし、こちらとてBristol行ってみたよ!と自慢しても、どこ?って聞かれて終わるのが落ちだ。
改めて、どこに行っても旅は楽しめることを感じた。ガイドブックに載っているような場所は当然、たとえ載っていないような場所でも異国の見知らぬ土地を歩くというのは興味深いものだろう。

遥々とClifton Suspension Bridgeに来たと言うことで、何か記念品が欲しくなってしまった。と言ってもここはあくまでも吊り橋。お土産なんて売ってないだろうなー…と踏んでいたら、渡りきったところに小さな小屋があり、そこは何とビジターセンターだった。当然かなり規模は小さいがお土産を売っている。奇跡的な発見をした気分だ。

お土産を購入。そこにはノートも置いてあり折角なので、記念に感想を記入しておいた。
そこにいたおっちゃんの話によると、今日は色々な国からの観光客が訪れたとのこと。
意外と人気のスポットなのかの知れない。

大満足の観光を追え、暫くしたら時間は既に2時。コンチネンタルブレックファーストも消化され、いい感じに腹が減ってきた。

Bristolの街をちょっとうろつく。
昼飯は何にしようかと彷徨っていると、今回の旅で、イギリスで最も有名なイギリス料理であるFish & Chipsをまだ食していないことに気付いた。
とあるFish & Chipsをメニューに掲げてあるパブに入りちょっと遅いランチ。

昼間っからギネス片手にFish & Chipsを注文。2人で入ったのでFish & Chips1つとミニパイを注文した。

そしてまたまた嬉しい誤算。このFish & Chipsがメチャメチャうまかった。今まで食った中で一番旨かった。何と言っても揚げたてのサクサク感が半端じゃない。ナイフで上下運動をせずとも、正に単刀直入。ザクッと一気に半分に出来るほどにサクサクに揚げられている。そしてタラっぽい白身魚のぷりぷり感と衣のサクサク感が相まって絶妙な食感を創り出していた。いや~旨かった。相当の油を使用しているだろうから、不味かったら絶対最後まで食べれないと思うが、ぺロリ。
ただ、量はそうとうのボリューム。ひとりであれを1つ食べるイギリス人の胃袋はおかしい。2人で十分だった。しかも脂っこい味がビールとよく合うことこの上ない。

ミニパイもデザート感覚かと思いきや、チキンとビーフの味付けがまたビールと合う。ベストな注文をしたと思う。大満足の昼飯となった。
チップは少し弾ませておいた。本来チップはこういうもの。形式的に決めるのではなく、旨かった、満足したからありがとうって気持ちで決めるべきものだ。

ほろ酔いのままバス停へ。Bristolで少々時間を使いすぎたため、Bathの時間が少なくなってしまった。ちょっと急がなくては。
バス停の目の前の交差点で車と車が大きな音を立てて衝突すると言うテンション落ちる出来事を目撃したが、帰りのバスでは、俺の最も好きなアーティストBanksyの本物の落書きを目撃することが出来た。しかも超有名なやつ。あれBristolにあったんだな…

駅で我慢していたトイレを済まし、いざBath Spa駅へ。チケットはSingleで£5.80.今度は1駅なのにちょっと高いな…

Bath Spa駅には15分ほどで到着した。到着したのは16時過ぎくらい。そして行きたがっていたRoman Bathの最終入場が16時半まで。地図を見ながら急ぐ。

何とか間に合い、Roman Bathを見学。チケットは£11。加えて無料のイヤホンガイドを貸してくれる。
このRoman Bath内はかなり広い博物館のようになっており、かなり急いで回ってしまった。人が少なかったらもう少しゆっくりと回りたかったなと思う。

暫く回っていると、かの有名な大浴場にたどり着く。緑色のお湯からもくもくと湯気が立ち込めている。ガイドブックなどでしか見ることの出来なかった本物のRoman Bathを目の当たりに出来て大感動。やはりこの場所こそ世界遺産であるBathの代名詞的場所である。
調子に乗って何枚も写真を撮ってしまった。どうしてもお湯に触ってみたかったが、そこは恥ずかしい日本人にならぬよう、自粛。

例のごとくお土産を購入し、Roman Bathをあとにすると辺りは既に真っ暗。といってもBathのメインストリートはイルミネーションで輝いており明るかった。荘厳な建物の感じとイルミネーションがよく合い、なんとも幻想的な雰囲気を作る。

ちょっと散歩したり、タバコ吸ったりする。
Roman Bathの近くには大きな教会があり、その前の広場がとてもいい空間だった。
Bathは全体的に景観がいい意味で古めかしい。流石街全体が世界遺産として登録されたのも頷ける。

辺りが真っ暗になっていたので、パルトニー橋を見に行くことにした。ここはライトアップがとても綺麗なのである。
黄色く光るライトアップに中世的な眼鏡橋のような重厚な橋がよく映える。

橋を渡ってみると、お店が建ち並び、ここは本当に橋の上なのかを疑わせるほどに普通の道路であった。

そしていよいよ帰路へ。駅へ向かう途中何か燃えるものが空へ打ちあがっていた。

LondonまでのSingleを購入。今回使った電車賃はおよそ£60。2年前のあの料金は一体なんだったんだろう…さすがSuper-Off Peak…
帰りの駅はLondon行きの客でごったがえしていた。そう言えば今日は大晦日。Londonでは一年に一度の大大イベントがあるのだ。混雑も頷ける。

駅のホームではなんと“出汁”と書かれた店が。でじる!?と最初は意味が分からなかったが、だしと読むらしい。でも“だし”ならひらがなの方がいいと思うぞ。漢字にすると何か汚い字面だな…と余計な心配をしつつも問題なく列車に乗ることができ、座ることが出来た。また1時間30分かけてLondonへ。

Londonの駅はどこも既に多くの人がいた。皆あの一大イベントを見るために来ているのだろうか…

ホテルの最寄り駅であるHammersmith駅に到着し、夕食を“WASABI”という日本料理の店でtake awayしてホテルで食べることにした。タンメンとサラダを購入したが、ちょっと足りないと思ったのでついでに小さいピザも購入。

そのホテルで食べた“WASABI”のタンメンがなぜかメチャクチャ旨かった。味の監修者は絶対日本人だな。いわゆる日本で食べるタンメンとは全く違うが、日本人好みの味にしてくれている。海草サラダも懐かしい日本の味。以後、“WASABI”の魅力に取り付かれてしまおうとはこの時予期できなかった。

そしてこの日はこのまま寝てしまうというわけには行かなかった。
そう、この日は大晦日。カウントダウンである。

実はLondonは大晦日の11時以降、tubeとBusがタダで載り放題、しかもそれが朝の4時まで続くという日本ではこれまた考えられない大サービスが行われる。

そして皆の目的はやはりBig Ben周辺、Thames川沿いのLondon Eyeだ。
ここはイギリスでは超有名な深遠の花火が打ちあがる。

俺は到着時にこの情報を聞かされていた。確かに見てみたいと思ったが、せいぜい、

3…、2…、1…、0! ひゅーードン!ドン!ドン!

位のものなんだろうな、と想像していた。

そしてtubeには相当の人が押し寄せ、身動き出来なくなるらしい。
これらの試練を乗り越えて見に行くという、そこまでの元気は無かった。

かといって寝てしまうのももったいない。

ということで、昨日お世話になったThe Swanへビールを飲みに行くことにした。
ここなら人も大勢集まっているだろうし、イギリスのカウントダウン、年越しがどのような雰囲気なのか味わえる。何よりイギリスのパブで新年を迎えるなんておしゃれじゃないか。

The Swanに着くと、張り紙が張ってあり、11:45分で店は一旦閉まります、けど0:15分から再開します、という張り紙が貼ってあった。最初はこれの意味がよく分からなかったが、とりあえず入店し、毎度のギネスを注文する。
暫くは普通に飲んでいたのだが、徐々に人が少なくなりはじめ、11時45分になると店員から“向こうの部屋に部屋に行け、テレビがあるからそれを見よう”みたいな事を言われる。通された部屋にはもう既に人が集まっており、テレビを見ていた。
テレビに映っているのはもちろん、Thames川のカウントダウンの実況中継である。

さっきまで働いていた店員たちもこの部屋に集まってくる。
なるほど、この時間帯だけは店員も新年を祝うために一旦休業ってことだったらしい。

なんともおしゃれな年越しになりそうだ。
本当にLondonのパブで年を越そうとしている。

そしていよいよ年越しの瞬間が訪れる。
そこにいた皆でカウントダウン開始。

5…、4…、3…、2…、1……(もちろん全部英語ね)

そして…



大合唱の後の拍手。新年が幕を明けた。
そして注目の花火を見つめる。

この花火、半端じゃない…

予想していた1000倍は凄かった。
僅か15分ほどの時間だったんだけど、その分凄かった。インパクト的には隅田川の花火より凄い。あれは長時間かけて打ち出しているけど、Thames川の花火は僅か15分の間に同じ量を一気に大放出!といった感じ。めっちゃ綺麗だった。

漆黒のLondonの闇がこれでもかと言うほど大量の花火が照らす。
そしてその花火に映し出されるBig Benの黒いシルエット。
最高に綺麗だった。

本当に綺麗だったなー。テレビでも相当の迫力だったけど、本物はとてつもないんだろうなー…。これは見ておくべきだったかも。ってくらいの大迫力。
いつ終わるのってくらいの量を一気に大放出。色あざやかに闇を照らす花火。
てか一体どこにあんなにもの大量の花火をセットしてたんだ…

テレビだったけど、生中継で相当貴重なものを見れたな。

暫し新年とその花火に酔いしれる。

その後店員たちも仕事に戻り出す。
その後も暫く飲んだ。

ということでこれが俺の新年のカウントダウン&幕開け。




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