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☆松瀬 徹のオフィシャルブログ☆

高倉健さん 震災への思い

2012年01月14日 10時05分38秒 | 映画
昨年末、新聞に表記の記事が掲載され、胸を打たれた。

そこで、Web版を探していたが、ヒットしたので、

全文掲載します。

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MSN産経ニュース

「やらないと火花は出ない」高倉健さん、被災地思い銀幕へ
2011.12.31 15:11
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/111231/ent11123115160007-n1.htm

日本を代表する俳優の高倉健さん(80)が2012(平成24)年、6年ぶりに映画の

スクリーンに戻ってくる。

震災を経て「自分の持ち時間」を意識した。

「僕にできるのは、映画で何かを感じていただくことです」。

新たな年に向け、映画に懸ける思いを語った。




台本に貼った「宝物」


新作映画の撮影中、いつも持ち歩いていた台本に、1枚の写真を貼り付けている。

震災の残骸の中、唇をかみしめて歩く少年。新聞から切り抜いた。

「宝物です」。

被災地を思う高倉さんは「人生は切ない。

切ないからこそ、何かに『うわっ』と感じる瞬間がある」と語る。

 主演作「あなたへ」(来年8月公開)は今年9月から11月にかけて、

富山県から長崎県まで移動しながら撮影された。

 06年公開の中国映画「単騎、千里を走る。」に出演した後、

「俳優の仕事とは何なのかと、答えのないことを考えていた」。

だが、震災を目の当たりにして、自らの残された時間を見つめた。

「いつまでも生きているわけじゃない。

あれは嫌、これは嫌と言っているわけにはいかない。

やらないと火花は出ない」

 「あなたへ」は、妻の遺言に従って故郷の海へ散骨しようと旅に出る男の物語。

男は、旅先で出会った人たちの思いをつなぐ役回りを担う。


不屈の魂が美しい

旅の目的地、長崎県平戸市。「久しぶりにきれいな海を見た」。

大滝秀治さん(86)が演じた漁師のせりふを聞いたとき、思わず涙がこぼれた。

 その一言に映画のテーマが凝縮されていると感じた。

命を奪う海の怖さやキリシタン弾圧。

土地の悲しい歴史に思いをはせた。

「ここは美しい場所じゃない、自分たちは苦しいところで

生きているという物語です。

せりふを言うべき人が言えば納得させられる。

俳優とはそういう職業。誇っていい仕事だと思った」

 大滝さんはかつて、演劇界の先輩から「人に不快感を与える声」と言われたが、

精進を重ねてきた。

「その不屈の魂が美しい。

おれも一生懸命やればできるかもしれないと思えた」と高倉さん。

 ハリウッドや中国などから毎年出演依頼があるが、経験したことのない道をあえて目指す。

「一度もやったことのないフランスの監督とぜひ仕事をしたい」

 80歳とは思えぬほど若々しい理由は「体」と「感じる心」。歩数計を身につけ、

就寝中もマウスピースをかんで老いを防ぐ。

感じる心については、「企業秘密」と笑いながら、

台本に貼った写真を見せた。毎朝、少年の姿を見ると「ギュッと気合が入る」という。

 「被災地には行きにくい。行ってはいないけど、ずっと思っています」と静かに語った。

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高倉健さんが持ち歩いていた写真。
2011年3月14日に宮城県気仙沼市で撮影された、震災の残骸の中で水を運ぶ少年

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/photos/111231/ent11123115160007-p3.htm

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高倉健さんの震災への思い、映画にたいする姿勢は、本当に頭が下がる。

また、残骸の中で唇かみしめ、生命である水を運び、足元の先をみつめる進む少年。

その姿は、まさに、「生きる」だ。

私自身も、大切にしたい写真となった。




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