BS放送でハンブルク国立歌劇場の歌劇「ファルスタッフ」(全3幕)を観た。収録2020年1月19日。約2時間。
今回観たパフォーマンスの特徴、感想を述べてみよう
- ダークで暴力的な作品解釈で知られるカリスト・ビエイトの演出はよかったと思うが、オーソドックスな演出に比べると一ひねりも二ひねりもした演出だった。色彩・照明などはカラフルで好きだ。
- ファルスタッフのアンブロージョ・マエストリ(当時50才)はファルスタッフ歌いとして有名らしいが、体型が役のイメージにピッタリなことが一番その印象を強くしているのだろう。
- フォード夫人アリス役のマイヤ・コヴァリェフスカも色っぽくて、美人で、スタイルもよく、大活躍していた。
- フォード役のマルクス・ブリュックは、滑稽さを出してダメ亭主、やきもちやき亭主をうまく演じていた。
- 新国立劇場で観たファルスタッフの時も感じたが、やはり、戯曲をベースにしたオペラの音楽というのはいまいちという印象がある。今回も同じことを感じた。元々オペラを想定して作られたものではない戯曲に曲をつけるのが無理があるように思える。
音楽:ヴェルディ(彼の最後のオペラ)
演出:カリスト・ビエイト
初演:1893年2月9日 ミラノ・スカラ座
原作:シェイクスピア『ウィンザーの陽気な女房たち』
台本:アッリーゴ・ボーイト
<出演>
ファルスタッフ :アンブロージョ・マエストリ
フォード :マルクス・ブリュック
フォード夫人アリス:マイヤ・コヴァリェフスカ(Maija Kovalevska、43、ラトビア)
ナンネッタ :エルベーニータ・カイタージ
フェトン :オレクシー・パルチコフ
カイウス :ユルゲン・ザッハー
クイックリ夫人 :ナデジュダ・カリャジナ
ページ夫人メグ :イダ・アルドゥリアン
管弦楽:ハンブルク国立歌劇場管弦楽団
指揮:アクセル・コーバー
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