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2023年ミュンヘン旅行(その6)

2023年10月29日 | 2023年ミュンヘン旅行

さて、今日は4日目、ザルツブルクへの日帰り旅行だ。自分としては今回の旅行の目玉の一つだ。

ザルツブルクへは格安チケットのバイエルンチケットが使える。往復で1人30ユーロだ。ただ、急行には乗れず、1時間40分かかるが許容範囲だ。また、9時からしか利用できない。現地になるべく早く着いて観光時間を確保したいので9時以降もっとも早く出る電車を調べると10時頃となる。これでは現地に12時ちょっと前に到着で半日しか観光できない。

ネットで調べていたら、ミュンヘン東駅9時4分発があったので、地下鉄で東駅に移動してそこから乗ることにした。


(ザルツブルク駅のホームから階段で降りたところ)

電車は座れて、10時45分頃、ザルツブルク中央駅に到着した。駅は大きく、降りてみると観光客でごった返している。モーツアルト人気のすごさを早速感じた。ここはオーストリアでドイツから国境を越えてやってきたわけだが入国手続など何もなく観光できるのが有難い。


(ザルツブルク駅を出たところ)

駅のインフォメーションセンターで市内の地図をもらい、中心部までは歩いて15分で行けると説明を受けたので地図とグーグルマップを頼りに予定していたミラベル宮殿に行ってみた。

ここは先日見た映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台になったところで、宮殿から見た庭園とザルツブルク城の景色が見える場所には写真を撮る観光客が集中していたので我々もしっかり写真を撮った。


(映画で見た景色、正面の山の頂上にあるのがザルツブルク城)

庭園はそれほど大きくはなく、写真を撮りながらゆっくり歩いて出口に向かった。

出て道路を隔てた正面にモーツアルトの住居がある。川向こうのモーツアルト生誕の家とセット券が確か20ユーロくらいだったので、それを買って中を見学した。入口横には銘板があり、読んで見るとドイツ語で第一生命相互会社東京と書いてあった。写真を写してあとからグーグル翻訳で読むと、「ここの不動産取得と住居の再建は第一生命の重要な資金提供によりなされた」と書いてあった。すごいもんだ。こちらはそんなに混んでなかった。

ここを出て直ぐのところにカラヤンの生家がある。家の前に庭にカラヤンが指揮している銅像があった。家には入れなかった。

また、カラヤンの家の正面には道路を隔ててHotel Sacher Salzburg(ホテルザッハー)があった。喫茶室でザッハトルテでも食べようか、ロビーに入ってみようか、と思ったが、東洋人の一般観光客など場違いだと思ってやめた。

そこから先は、川があり、マカルト橋になる。そこから見える川向こうの景色こそ今までテレビで何度も見てきたザルツブルクの景色だ。遂に来たか、と感慨にふける。

川を渡ってショッピング街のゲトライデガッセ通りにあるNordseeと言うファストフードのチェーン店で昼食を食べた。赤い魚のマークがついていて目立つ。ウィーンに行ったときも入った店。魚のフライなどを食べさせる店だ。

この店の直ぐ隣が実はモーツアルトの生誕の家だった。5階建てくらいの縦長の家で、外見は黄色。中に入っていくとキッチン、寝室、居間などが順番に見れて、そこに写真やモーツアルトが子供の時使っていた小型のバイオリンやピアノ、彼の書いた楽譜、彼の子供の頃の持ち物、父親のレオポルトの書いた教則本などの多くの貴重な遺品が展示されていた。先ほどの住居よりもこちらの方が圧倒的な人気で、結構混んでいた。ここまで来れて感慨もひとしおだ。

その後、ザルツブルク音楽祭の会場であるザルツブルク祝祭劇場に行ってみた。写真で何回も見たところだ。行ってみると、中には入れず、外から見るだけだが、ここも遂に来たか、と言う思いになった。


(右側が祝祭劇場、左は大学)

そのあと、ザルツブルク城を目指してGoogleMapに従い歩いて行くと、聖ペーター教会が出てきたので入ってみた。この教会では今日17時からモーツアルトのレクイエムのコンサートが開催されると掲示されていた。裏の墓地を通過すると、城に登るケーブルカーの入口があるので、チケットを買って頂上の城に行く。

城に入ると景色の良い展望台のようなところがある。ザルツブルクの街がよく見えた。城の中は特にどうと言うことはないが、一通り順路に従って見学したが、こちらの方はそんなに感動するという感じではなかった。

城の見学のあとは、城のふもとにあるザルツブルク大聖堂を外から見た。ここも2日後の夜にオルガンコンサートをやると掲示されていた。そして大聖堂の直ぐ近くにモーツアルト広場があり、モーツアルトの銅像が立っていた。

そして、広場から先ほど見たモーツアルト生誕の家の前の通りにつながるショッピング街をゆっくり歩いて駅に戻った。もっと見たいと思っていた店などもあるが、歩き通しなので早めに帰ることにしたが駅まで戻るのにバスの一回券を買って乗れば良かったと後悔した。

帰りの電車は17時過ぎの出発でミュンヘンには7時前に到着の予定であったが、途中で同じ線路を走る電車に故障があり、電車が遅れ、40分遅れてミュンヘンに到着した。館内放送がドイツ語なので状況がわからないが、ここで威力を発揮したのがスマホのGoogle翻訳だ。音声認識での翻訳機能があるので、これを使ったら、なんとなくわかったのは驚きだ。何回も放送があったので、大いに助かった。

今日の夕食は地下街の店でハンバーガーを買ってホテルで食べた。

さて、最後にザルツブルクという街だが、一度絶対に行ってみたいと思ってはいたが、実は複雑な気持ちを持っている。なぜなら、昔、コロレド大司教は宮廷楽団のメンバーだったモーツアルトが義務を果たさず演奏旅行ばかりに出かけていくのに怒り、モーツアルトと喧嘩になり、モーツアルトもグローバルに活躍して、このオペラ劇場もないザルツブルクでは大成できないと思って遂にザルツブルクを飛び出し、二度と戻らなかったからだ。

いつの時代も優秀な人は狭い世界から飛び出していくものだ、上にいる人は喜んでそれを認めるべきだろう。アスリート、芸術家、企業人、皆そうだ。もし、モーツアルトが今、モーツアルトのおかげで繁栄している街の様子を見たら、「なんだこりゃ」と言って大笑いするだろう。

 



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