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上野 de クラシック水野琴音(ヴァイオリン)を聴きに行く

2024年12月24日 | クラシック音楽

上野 de クラシック Vol.101水野琴音(ヴァイオリン)を聴きに行ってきた、東京文化会館小ホール、1,100円、11時開演、12時終演、ほぼ満席であった

東京文化会館は、新人音楽家を発掘し、育成を行うことを目的として、2003年から毎年東京音楽コンクールを実施しており、入賞者には入賞後に様々なコンサートへの出演機会の提供を行っている、上野 de クラシックはその一環、大変良い取り組みでしょう

ヴァイオリンの水野琴音は第21回東京音楽コンクール弦楽部門第2位及び聴衆賞の実績を持つ若手、東京藝術大学音楽学部3年に在学中である、使用楽器は1721年製のピエトログァルネリ、想像だが彼女の「琴音」という名前は音楽家か音楽好きのご両親が娘の音楽家としての将来を期待して付けた名前ではないか、いい名前だ

出演

ヴァイオリン:水野琴音
ピアノ:𠮷武優

曲目

クライスラー:美しきロスマリン
チャイコフスキー:懐かしい土地の思い出 Op.42
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ ト長調
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 Op.28

(アンコール)
クライスラー:シンコペーション

※ この日はホールホワイエの目立つところに「アンコールの曲名はあとでXで知らせる」と書いてあった、今回はわかりやすくてよかった

この日の公演では、水野さんが冒頭にマイクを握り、来場のお礼、最初に弾く曲の紹介をしてくれた、その後も各曲目ごとにマイクで曲の紹介やその曲にかける想いなどを話してくれた、非常にいいことだと思うし、これからの若者はトークやSNSなど利用できるものは全て利用してファンを増やすべきだと思う、それができるかどうかでけっこう差がつくのではないか

クライスラーの「美しきロスマリン」は、曲目どおり美しいメロディーの曲で親しみやすかった、チャイコフスキーの「懐かしい土地の思い出」は、3つの小曲により構成されており、それぞれが異なる趣があり、特に3つ目の小曲が親しみやすく知っている人も多いだろうとの説明だった、確かにわかりやすかった

ラヴェルの「ヴァイオリン・ソナタ」は3楽章だが、第2楽章が当時ラヴェルが熱中していたジャズの影響を受けたブルースであるとの説明、私は第3楽章が一番印象に残った、それはヴァイオリンのピッツィカート奏法「piccicato」でまるでギターのコードを引くようにけっこう激しく弾いていたところがあったからだ、指やつめは大丈夫なのだろうかと心配になった

サン=サーンスの曲は彼女が今まで一番多く弾いている曲で、昨年の東京音楽祭の2次審査においてもこの同じ場所で、伴奏も同じ吉武氏の演奏で弾いた曲だとその想い入れを語ってくれた、聴いてみるとさすがになめらかで素人目にもカッコよく弾けていたと思った

さて、この日の公演だが、開場が満席だったのには驚いた、大学関係者などが多く来ていたのかもしれないが、期待の星なのかもしれない、たいしたものだ、プロでもこのホールを満席にできる人は限られているだろう

彼女の振る舞いを見ていると、既にかなりの場数を踏んでステージで演奏するのに慣れているように見えた、話し方にもそつがなく、逆に初々しさがないくらいに感じた

帰りに来月のチケットをいくつか買って帰ろうと思ったが、チケット売場に長蛇の列ができていた、10時半頃に来た時もそうだったが、何かの発売日なのか、東京・春・音楽祭の一般販売開始日かもしれないが、めずらしいこともあるもんだと驚き、またの機会にしようと思った

お疲れ様でした



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