厚木文化会館で行われた扉座の公演「Kappa」〜中島敦の「わが西遊記」より〜を観てきました。大感動のお芝居でした。すっごくよかったです。上の写真は扉座主宰で、脚本、演出を手がけられた横内謙介さんと。こちらも感激でした。
中島敦の「わが西遊記」は読んでなかったけど「山月記」は中学の頃に読んだ。古代中国を舞台にした話で、主人公が発狂して虎になってしまう話で、この題材は中国の古典の中にあるらしい。小学校のときに読んだ童話「ちびくろさんぼ」で、虎がバターになってしまうのにも随分驚かされたけど、人が虎になってしまうのには当時随分驚いた記憶がある。今回のお芝居の中に、その変身を彷彿させるシーンがあったり、中島敦のいくつかの作品を原作として創作された脚本でした。
横内さんは、この脚本に取り組み始めてから 実はこれらの原作が青春を書いたものだとわかった、とおっしゃっています。そして、劇団活動も40数年を経て、今更に青臭い疑問に向き合い、青春することが虚しいことなのか、決してそんなことはない、とおっしゃられ、
歳をとるとは、青春と再会することなのだ、たぶん
とおっしゃっていました。なんかねー、響きました、この言葉。
還暦を過ぎ、四捨五入すると70歳って言われる歳になって、でもこうして青臭い青春ストーリーに一喜一憂できることを、とても嬉しく思ったのでした。
いつ頃からなのか、確かに青春って時代ではなくなっていたけど、じゃ、どうなっていたのかっていうと、青春と再会しながら生きていく時代に移っていたって、「Kappa」を観てそう思いました。
これからも 青春と再会しながら生きていこう ( ´ ▽ ` )ノ 。
横内さん、扉座の皆さん、そしてもう25年くらい前になるけど、扉座との出会いを作ってくれた藤野先生に感謝します。どうもありがとうございます。