東京日記
静岡県焼津市、藤枝市、北海道の札幌市にあるIT企業グループの経営者 松田敏孝の日記です。




ソフィアバンク代表の田坂広志さんが上記タイトル「グーグルの戦略 3つの分かれ道」というタイトルで語っておられます。「ソフィアバンク・ラジオ・ステーション」の番組で25分くらいかな。静かな語り口で持論を述べる田坂さんのお話しは本当に聞きごたえがあるし、参考になります。

こういった素晴らしい知恵・知識が居ながらにして、無料で聞けてしまう奇跡に感動しています。このようなことを可能にするインフラを作り上げたネット革命とその意義を理解してネットを正しく活かした活動をしている賢人の方々に感謝します。どうもありがとうございます。

田坂さんのお話しの内容については自分が下手な解説を加えるよりも、ワンクリック25分程度で無料で聞けてしまうので、お聞きいただいた方がはやいですよね。内容は深いです。ですから2,3回聞いた方がいいと思います。それからできれば「これから日本市場で何が起こるのか」「これから知識社会で何が起こるのか」といった田坂さんの著作は読んだ上で聞いていただくと、さらに理解が深まると思います。

田坂さんが発しておられるのは
・インターネット革命とは「中心がある革命」なのか「中心はない革命」なのか
・インターネット革命がもたらすものは「企業中心市場」なのか「顧客中心市場」なのか
・情報革命とは「人間を不要にする革命」なのか「人間がより高度な能力を発揮するための革命」なのか
という問いです。

田坂さんはこれまで一貫して上記3つの問いに対して、すべて後者が正解というスタンスを取っておられ、自分も100%共感しています。
たくさんの示唆に富んだ発言をされている中でここではひとつだけ紹介しておきます。

グーグルが提供する検索システムは素晴らしいツールであり、それを提供することは大きな貢献である。しかし、それがネット広告と連動するときに「落とし穴」も見えてくる。
少なくとも現時点では、ユーザーが検索したキーワードを基に適切な広告を表示し、それを見る・見ないの選択肢もユーザーがもっているアフィリエイト広告は「便利なもの」と受けとめられているが、限度を超えると企業側にたった「情報操作主義」に陥る可能性がある。そのようにユーザーが感じ始めるときが訪れるとすれば、そのときグーグルは大きな選択を迫られることになる。

迫力あり過ぎだよね、この洞察。

でもアドワーズ広告で「単価」の上昇に悩んでいる企業も多いし、一方閲覧者側は「高いお金でこのポジションを買ってるくらいなら、ユーザーに還元した方がいいんじゃないか」って思ったりしているのも事実だ。

アフィリエイトもなんとなくうさんくさくて、少なくとも自分のブログでは一貫して行ってこなかったのも、ささやかなこだわりと言えばそう言えなくもない。
自分は最近「グーグル一辺倒」みたいなところがあったけど、今回の放送を聞いて「あっ!」って感じで思い当たることがいっぱいあって、逆に自分で驚いている次第。

田坂さんの根本的な考え方。

インターネットの中の秩序や権威は一企業が作り出すものでなくて、一人ひとりのネットユーザーが自由に活動するなかで、「知識創発」が盛んに起こり、自然に作られていく。

これって本当に素晴らしい考え方だと思う。


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