最近のマイ・ブームは「クラウド・コンピューティング」。「雲のように巨大なインターネットにアクセスすれば、恵みの雨が受けられる」というグーグルのシュミットCEOの言葉が語源となって使われ始めた言葉です。「そうえいば地図も電車の時刻表もネットで調べてた」という人、案外多いのではないでしょうか。そういう「恵みの雨」を降らせる雲(クラウド)がこれからどのような広がりをみせ、どのように社会を変えていくのかがわかりやすく書かれています。「クラウド・コンピューティング」は「コンピュータをブロードバンドにつなげて活用する」という「利用形態」を指す言葉で、それ自体がひとつのテクノロジーというわけではありません。
「コンピュータの利用形態が変わるくらいで何をそんなに騒いでるの?」とか、「ウチは製造業だからあまり関係ないよ」とか言わないでほしいのです。確かに新しいコンピュータの利用形態の話ですが、この波にうまくのり、活用していく企業とそうでない企業とでは、これから数年で大きな差につながっていくような気がします。もちろん品質管理とか、そういう現業をしっかりやった上での話ですが、クラウドへの取り組みは重要な経営課題になってきたと感じています。
「クラウドビジネス入門」では、すでに活用して成果を上げている会社の事例や、クラウドを提供していく企業側の考え方や、「これからどうなっていくのか」という予測の部分まで、とてもわかりやすくまとめてくれてあります。「はじめに」の中で内容の要約が書かれているので、そちらを抜粋しておきます。
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第1章の「事例から学ぶクラウド」では、実際にいくつかの企業ユーザーを訪問し、現場からの生の声をうかがうことができた。利用者の立場で、事例を交えながら、クラウド・コンピューティングの環境を導入することの意義についてわかりやすく整理した。
第2章の「クラウドの時代がはじまる」では、クラウド・コンピューティングという考え方が広がっていくその背景を、サービスの提供者側の視点から論じた。実際にクラウド・コンピューティングのサービスを提供する企業の担当者からも話をうかがった。各企業がクラウドの時代に対応していくための戦略を描き、驚くほど巨大なチャンスと可能性をもったビジネスがはじまり、そして、業界の中で激しい競争が繰り広げられはじめていることがご理解いただけると思う。
第3章の「クラウドの全体像」では、クラウド・コンピューティングの全体像を俯瞰し、サービスやネットワーク、そして端末まで含めて、それぞれがどのようなつながりをもち、市場にどのようなインパクトを与えているのかについて述べた。
第4章の「クラウドの時代に備える」では、現在進行形であり、かつ将来に向けてさらに大きな変化を与えるであろうクラウドに対して、我々がどのように理解し、どのように取り組んでいけばいいのかについてまとめた。
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ということで、この業界で仕事をしているサンロフト社員は必読。読んだらスグに
・社内の更なるクラウド化の推進
・当社のお客様へのクラウド・コンピューティングの提案内容
・現行のビジネスパートナーとのクラウド戦略
・新たに提携したいビジネスパートナー
について話し合い、行動に移していきましょう。
決してコンピュータ業界の専門的な本でありません。コンピュータシステムをさらに効率的に、パワフルに活用したいと考えている企業経営者の方にぜひオススメいたします。
たくさんの示唆をいただけた有意義な書籍を世に出して下さった著者の 林 雅之 様にも感謝いたします。どうもありがとうございました。
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