東京日記
静岡県焼津市、藤枝市、北海道の札幌市にあるIT企業グループの経営者 松田敏孝の日記です。




副都心線に乗りたい」って、実は結構強く思っていた。その気になれば仕事のとき移動のコースに組み込むことはできたと思うけど、それじゃダメなんだ。短い区間であったとしても「ちゃんと旅したい」と思っていた。

旅のコースはずいぶん前から ぼくの頭の中で出来上がっていた。渋谷から副都心線で西早稲田まで。早稲田大学の学生街を歩いて、大学裏手の新目白通りまでぬけていく。そこで都電荒川線に乗車。面影橋から大塚駅前まで、10分ちょっとかな。実は都電荒川線も以前から乗ってみたいと思っていたけど多分乗ったことはないんじゃないかな。大塚からホームタウン 秋葉原まではもちろん山手線でOK。東京で過ごす土曜の休日。待望の「副都心線・都電荒川線 新旧鉄道の旅」は実現した。

  

頭の中でコースは出来上がっていたけど、出かける前にはちゃんと地図をひろげて、電車の乗車時間や歩く時間や目的地への到着時刻をシュミレーションする。このひと時がいちばん楽しいのかもしれない。とても夢が膨らむんだよね。

写真左上 渋谷駅に到着する銀座線。末広町から渋谷までは銀座線を利用。
写真右上 渋谷駅前 宮益坂付近。時刻は15:00頃。メチャ暑かった。

  

写真左上 東京メトロ 副都心線の渋谷駅改札。モダンな感じ。既存の線との連絡もまずまず。
写真右上 副都心線渋谷駅に停車中の車両。志木行き各駅停車。

渋谷を発車すると明治神宮前~北参道~新宿三丁目と停車。新宿三丁目は新宿伊勢丹に直結していて、乗降客も多い。次の東新宿では乗降客はほとんどなし。車内は新しいけど、これまでのメトロの車両とほとんど変わらない。副都心線に乗っていることを忘れそうになる。わりと空いていて立っている人はいなかった。

  

写真左上 西早稲田駅下車。3番出口を出ると早稲田大学 理工学部の目の前。
写真右上 古本屋や定食屋が並ぶ早稲田通りは学生街っぽい雰囲気。

早稲田大学(理工学部以外)は高田馬場駅からも副都心線の西早稲田駅からも決して近くない。だからか学生たちの歩くスピードが速い。途中で何人も抜かれた (^^;) 。この付近ではすでに汗だく。でも汗になってもいい格好をしていれば汗をかくのは嫌いじゃない。夏の旅だから汗をかくのは当然なのだ。

  

写真左上 そういえば大学はまだ夏休みじゃないのかな。土曜日だけどずいぶん学生も多く賑やかだ。
写真右上 早稲田大学のシンボル大隈講堂。

男っぽい、バンカラっぽい校風だと今でも思っているんだけど、どうなんだろう。伝統は失われてほしくない。早稲田はやっぱり早稲田らしい方がいいよね。

  

早稲田大学の裏手には都電荒川線が神田川に沿って走っている。

写真左上 面影橋。なんとロマンチックな名前。とくに風情がある橋じゃないけど見てみたかった。
写真右上 面影橋から見る神田川。夏らしい濃い緑が良い感じ。春の桜のときがきれいらしい。

 ♪ 季節はずれの風にのり
 ♪ 季節はずれの赤とんぼ

                      面影橋から
                      作詞 田中信彦・及川恒平
                      作曲 及川恒平
                      唄  六文銭

ずいぶん前の曲だ。ブレイクする前に吉田拓郎も歌っていた。
大ヒットって感じの曲じゃなかったと思うけど、印象的な曲だ。それはやはり「面影橋」というネーミングによるところが大きいと思う。言葉の力はすごい。天満橋は大阪にあるけど、日影橋というのは実在しないらしい。作者の及川恒平さんは「面影橋がどこにあるかは知らずにこの曲を作った」って言っているから、地理的なつながりは無視していいと思う。「天満橋」も「日影橋」もいい響きと字形をもった言葉で「作者のセンス」ということで自分的には no problem だと思う。同じように言葉でイメージを広げた曲としては森高千里の「渡良瀬橋」がある。

拓郎とともに一世を風靡したフォークグループかぐや姫の大ヒット曲「神田川」のこともふれないワケにはいくまい。高校の頃(30年以上前かよ)自分もよくギターで弾いた曲だ。「神田川」は映画にもなったみたいで、この付近が舞台になっていたらしい。
もともと反体制的な色合いを帯びていたフォークソングだが、この曲の大ヒットで「叙情系フォーク」などと言われるようになり、貧乏学生が同棲していて、後ろめたい感じを唄で表現したりするようになった。それはその時代の学生たちが多分にもっていた「空気」ではあったけど、その後台頭するユーミンはじめニューミュージック系の人たちに「貧乏くさい」と一刀両断され立場を失っていく。

自分たちが学生の頃はまだ銭湯に行くのが当たり前でバスルーム付きのワンルームマンションにいる学生は圧倒的に少数だったから「神田川」の世界はよくわかる。でも時代は変わっていき、学生たちの交際もオープンでカラッとした感じになっていく。自分たちはちょうどその過渡期で 確かに風呂は銭湯だったけど、次第にユーミンやサザンや竹内まりやの曲の方がしっくりくるようになっていく。「叙情系フォーク」はいつか記憶の彼方に追いやられてしまった。

だけどこの歳になってなぜか懐かしくよみがえってくるのは不思議とこの頃の曲なのだ。拓郎やかぐや姫の曲は今でもYouTubeでよく聴くし (^^;) 、あのアコースティックギターの音色がなんとも心地よいのだ。ちなみに叙情系フォークの傑作としては自分的には「神田川」よりも「なごり雪」を押したい。いずれにしても30年の歳月を隔てても 学生気分を楽しめることをうれしく思っていた。

  

写真左上 新目白通りを走る都電荒川線。
写真右上 面影橋駅に到着する都電荒川線。

都電荒川線は駅名がいい。始発駅は「早稲田」。その次の駅が「面影橋」。次は「学習院下」。「鬼子母神前」、「都電雑司ヶ谷」と続く。思わず降りてあたりを散策したくなるような文学的な響きをもっていると思う。誰が名前をつけたんだろう。文才あるなぁ。

  

写真左上 大塚駅付近の都電荒川線。大塚からホームタウン秋葉原まではもちろん山手線だ。
写真右上 夜食。「ウイダー マルチビタミン」と「野菜生活(マスカット&キウイ味)」とミネラルウォーターはVolvic。ヘルシーでしょ。

大塚は駅前のバッティングセンターには学生時代に何回かいったことがある。最近では知る人ぞ知るジャズのライブスペースがあるので、たまに訪れる。

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ということで、「副都心線・都電荒川線 新旧鉄道の旅」は予想通りとても楽しく充実したものになった。夏の暑い中、こんな感じで旅するのは大好き。小さな旅ではあるけれど 忘れていたことを思い出したり、新しいことを発見したりしながら、都会の午後のひと時を楽しんでいた。


コメント ( 2 ) | Trackback ( )



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コメント
 
 
 
Unknown (Unknown)
2008-07-21 14:41:19
今日は散歩によって見ました(*^_^*)
 
 
 
そういえば (としたか)
2008-07-21 21:38:30
散歩の記事と言えなくもないですね。
 
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