東京日記
静岡県焼津市、藤枝市、北海道の札幌市にあるIT企業グループの経営者 松田敏孝の日記です。




7日の夜9時からBS TwellV でソフトバンクの孫さんと日本総研の寺島さんの対談が放送されました。素晴らしくよかったです。寺島さんのインタビューはさすがでしたね。深い。せっかく孫さんを呼んだんだから「ここを話してもらいたい」ってツボがわかっていらっしゃる。重厚でした。お二人とも素晴らしかったです。

「いつIT革命に気づいたのか?」
なんと1975年でした。まだアメリカで大学生をしていた孫さんはサイエンス雑誌の中でマイクロコンピュータのチップの拡大写真をみて、これは人類最大の発明になると直感。年齢は2歳下だけど、学年は同級生のビル・ゲイツとか、スコット・マクネリなんかも、みんなこの頃コンピュータの可能性に気づいたはず。はやい。学生時代に気づいていたとは。


「就活インターンとは?」
一生一つの会社に勤めることが多い日本において、今のようにペーパーテストや数十分の面接で入社を決めてしまうのは、世界的にみて奇異。せめてインターン生として2~3ヶ月仕事をしてみて、「この会社は自分に合っている」とか「合っていない」とか、そうやって就職先を選ぶべき。現在ソフトバンクグループへのインターンシップの応募は1400名。実際に参加するのは280名とのこと。この数字もすごい。


「エネルギー問題は自分の頭の中では解決済み」
現在提示されている、自然エネルギーに依存した場合の電力料は、8~12円/1kw。これだと今の原発に依存した電力料金よりも高くなり、産業に打撃を与えてしまう。だから原発はスグにはなくせない、という意見に対して、モンゴルのゴビ砂漠で太陽光発電を行うと1kw/hの発電料は2円。日本への送電料は1.5円/1kw。合計3.5円。よって太陽光発電に移行しても日本の電力料金が高騰することはない。これはすべて既存の技術でできることで、あとは国境を越えての送電を実現させるための政治の問題。

孫さんの時間軸では30~50年というのは短期計画なので、自分の中ではエネルギー問題はすでに解決済みとのこと。今世紀中には電力は空気や水のようにありあまる存在になり、過去、現代でも行われている 石油などのエネルギー資源をめぐって戦争をするようなことは今後は起こらなくなる。 

ここでゴビ砂漠をもってくるあたり すご過ぎる。スケールでか過ぎ ( ´ ▽ ` )ノ 。実際には風力や地熱など、様々な発電が可能であり、確かに電力問題は気にする必要はなさそうだ。

最後の寺島さんの質問がすごい。

「グローバル時代の愛国心とは?」
愛国心はこれからも大切だけど、愛国心の「国」っていうのは一体なんなのか? 国とは「城」のようなものなのか、制度なのか、よくわからないところもあるけど、孫さんは「そこに生活する人」だと言った。守りたいのは、愛したいのは、「城」のようなものではなくて、制度ではなくて、「人」。思えば幕末は愛国心が高揚した時期だけど、当時、国と言えば土佐藩とか薩摩藩とか、藩だった。明治維新は制度としての藩は壊したが、そこに暮らす人々を新しい「近代」に導いた。


決して長時間の番組ではなかったけど、なんと重厚な、先進的な、高い志を感じる対談だったことか。感動しました。
最後の寺島さんの孫さんを評した言葉も素晴らしかった。
「目的意識があるから、目の前にいる人の価値がわかるんだ」と。ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブスなど、世界の巨人たちと組んで情報社会を牽引してきた孫さんのすごさを冷静に言い当てていると思う。





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