実は結構前に読んだ本ですが、読み返してみることにしました。
2013年の流行語大賞「今でしょ!」以来、テレビでもすっかりおなじみの予備校
講師 林先生ですが、番組の中でさり気なく発言されていることが「いいこと言って
いるなぁ〜」とか「わかりやすいなぁ〜」と思うことが多かったのです。
で、「仕事原論」というちょっと固めのタイトルの本。ぼくのように経済学部出身の
人間は、「原論」と言えば「経済原論」(必修)というのをすぐに思い浮かべると
思います。自分の印象的としては「原論 → つまんない」(^_^;)ということになるの
ですが、まずは、林先生の「仕事原論」を受講してみたいと思って即購入しました。
読み終えて共感する部分がとても多くて、自分が仕事をしていく上でも参考になることが
たくさん書かれていました。その頃、ちょうど仕事が忙しかったこともあり、書評を書く
こともなく、確かサンロフトの「全体ミーティング」という全社員が月に1回集合して
行うミーティングのときに、「この本に書かれていることは仕事をしていく上で、大いに
参考になるから読もう」って発言したくらいで、あとはそのままになっていたような。
最近、「自分にあった企業選び・仕事選びセミナー&交流会」とか「1日インターンシップ」
などで学生たちと話す機会が多くなり、これから先も「会社説明会」「入社試験の面接」と
学生たちと話す機会が多い。
そんなとき、この本では、まだ仕事をしていない学生たちにもわかるように「仕事観」を説明
されていたし、何より自分の考え方に近かったという記憶があったので、「もう1度読んで
おこう」と思ったのでした。実際に読んでみて、やはり本当によかったです。わかりやすい。
本を読んでいきなり登場する
「正しい場所で、正しい方向で、十分な量をなされた努力は報われる」という言葉。
一般的には「努力は必ず報われる」と言われるのですが、これだと「そうとはかぎらない」
ということになってしまう。では、どうなのかということは語られないままになっています。
そこを林先生が適切に言葉を補ってくれました。
受験生で成績が上がらないと悩んでいる生徒のほとんどが、単に勉強不足という量の問題に
帰結する。学力の低い生徒が「こんなに勉強しました」といってくる量は、学力が高い
生徒からみたら全然やっていないという量で、そもそも判断基準が甘い、とのこと。
社会人になると、場所と方向は、当初は会社から与えられますね。まずは素直に従ってみる
べきだと自分は思います。そこで成果が上がるか上がらないか。あがらないときに、多くの
人は「努力しました」「がんばりました」と言うけれど、そこでその人がもっている
「判断基準」が大切になってきます。
勉強して、視野を広くもって、正しい判断基準を設定し続けることが大事ですよね。
「真の人脈は仕事を通してしか広がらない」という言葉もでてきます。
もちろんパーティーなどで名刺交換をしただけで「人脈が広がりました」とかいうのは論外。
それは単なるきっかけに過ぎません。
「真の人脈は、仕事を通して、しかもうまくいった仕事を通して初めて広がっていくもの
なのです」と。100%共感します。「これくらいの仕事をやってほしいと思った期待値を
超えていくことが真の人脈につながります」。これは、期待通りの仕事では次につながるかは
わからないということですよね。
「ノルマをこなせば合格と思うか、何としても期待値を超えてやろうと思うか。その
気構えの違いは、すべてにおいて決定的な差をもたらします」。とても納得しました。
全編を通じて、とてもわかりやすく、でも厳しく、語ってくれています。
就活生向けにって思って再度読んでみたのですが、現役ビジネスマンも必読でした。
お奨めします。
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