「社員にとっても、会社にとっても最善の給与査定とはどのラインなのか」。ここ何日間かずっとそのことは頭の中にあった。社員一人ひとりの顔を思い浮かべながら、仕事をしてくれていた様子を思い浮かべながら、そして現時点での基本給を見る。
3月になると大手上場企業の昇給妥結金額が新聞などで発表になるから、それをみて、「あの上場企業のA社やB社でさえ、○円なのだから、ウチの会社のベースアップ基準は△円だ」とまず基準額を決めてしまう。そしてA評価なら基準額プラス1,000円、B評価ならプラス500円。C評価なら基準額どおり。D評価なら基準額からマイナス500円、E評価ならマイナス1,000円という感じで上長がA,B,C,D,Eと査定すれば、ほぼ自動的に昇給金額が決まるような仕組みになっている会社が多いんじゃないかな。たいていA評価を一人つければ、E評価も一人つけなければならない決まりになっていたりするから、経営サイドとしては昇給総額が読みやすい。
実態はわからないけど、多くの中小企業では こんな感じで査定が行われるんじゃないかな。
自分はこういうやり方はとらないことにした。もう何年も前から「目標管理に連動した準年棒制」という形で運営している。会社全体の昇給の基準額は○円とか、A評価だったら基準額に1,000円プラスとか、そういう基準や枠をあえて設けないで、社員一人ひとりの評価を経営会議で話し合い、昇給額を決めていく。時間はかかるし、経営計画も立てにくい。でも、この方が柔軟で、本当に仕事内容を反映した査定ができると思う。
土曜日の今日は朝から経営会議。6時間20分かかったけど、納得のいく査定ができたと思う。来週はほぼ1週間、全部かけて社員全員と目標管理面接を行い、新しい給与額を伝達する。真剣に査定したので自分も、部門長も自信をもって新給与額を社員に伝達できるし、目標管理項目にも親身のアドバイスができるのだと思う。
来週も「渾身の会議」が続く。この時期をへて、新しい1年も、社員全員がやる気をもって、明るく仕事に打ち込んでくれると信じている。
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我が社はご存知のように、業績評価部分は一切ありません。また昇給などもかなり独特のやり方だと
思っています。
物まね、借り物は、良くないと思います。
自社にあった、ハートのこもった独自の制度を
作り上げるしかないと思っています。
この制度を採用して6年目になります。その間、改良を重ね、ようやくしっくりとした制度として定着してきた気がします。一人ひとりの目標が明確になり、ポジティブに仕事に取り組んでいただけるようになってきました。これからもハートのこもった面接を続け、有意義な場にしていきたいと思っています。
ISOWA様の制度はハートのこもった、独自のアイデアが盛り込まれた、御社にフィットする制度なのでしょうね。よろしければぜひ、勉強させて下さいませ。
このところご無沙汰しております。またおじゃましたいなぁ・・。
サンロフトのみなさん、わかります、このすごさ。
社長って言うのは、一生懸命やっても、なかなか
その大変さがわかってもらえないんです。
でももしみなさんが、全社員と真剣勝負で面接するとしたら、できますか?
社員への愛情がなければ、絶対にできないですよ。
ぜひその社長の思いを、一人ひとりが受け止めて、
面談して下さいね。
社長に成り代わってお願いしておきます。
何かヘンなコメントになっちゃったな~
どうもありがとうございます。本当に励まされます。
正直、全員と面接するのはしんどいのですが、楽しくもあり、のりきることができました。
人数的にもなんとか対応範囲なので、今しばらくはこの制度でいこうと思っております。
自分の口から言ってしまうと壊れてしまう思いを、代弁していただき、うれしく思います。
本当にどうもありがとうございます。