東京日記
静岡県焼津市、藤枝市、北海道の札幌市にあるIT企業グループの経営者 松田敏孝の日記です。




御社はなぜ、ひとつの事業に力を注ぐのではなく、多様な事業に力を入れているのですか?

もともとこの地域のお客様に育てていただいた会社。さまざまなお客さまからいただくご要望にお応えしているうちにこのような形になりました。経営理念は「テクノロジーを親しみやすく」で、この姿勢は一貫しています。ご要望いただいたシステムやWebサイトを親しみやすくお届けすること、きっちりサポートすることがサンロフトの存在理由です。

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御社ではなぜ、社員同士のコミュニケーションに力を入れているのですか?

そもそも一人で完結できる仕事というのはないですね。仕事は、お客さま、パートナー、上司、同僚、後輩、管理部門の社員、など大勢の人たちと協力して作り上げる作品だと思っています。少なくともサンロフトの仕事はそういうものです。そういう仕事をやるときに、コミュニケーションが悪いとどうにもうまくいきません。仮にプログラムとか専門分野の能力が高かったとしても、コミュニケーション力がない人は、最終的にはいい仕事はできなくなってしまいます。だからサンロフトではすべてのコミュニケーションをよくするために様々な仕組みを導入し、力を注いでいます。

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パステルIT新聞など、保育園・幼稚園・子ども園関係の支援をしているのはなぜか。そのきっかけを教えてください。

自分は学校が好きで、高校教師になりたいと思っていた時期があります。1992年には「キッズガーデン」という子どものパソコンスクールを開講し、1997年に「学び舎」が完成するまで、事務所の一角に子どもたちが通ってくるという状況でした。全盛期は70人を越える子どもたちが通っていました。こういうことは自分の教育好きに起因しているのかもしれません。なぜ教育が好きなのか とさらに深く考えてみると、未来を担う人材を育成していくことはとても重要なことだと考えているからだと思います。
保育園さん、幼稚園さん向けの事業に大きく踏み出したのは2002年にジャストシステムさんの園向けソフト「ジャストクレヨン」のサポートセンターを開設・担当させていただいたことが大きいです。それからなんといっても人。社内に鈴木あゆみさん、長谷川洋子さん、中村雄君という社員がいなかったら、この事業を育てることはできなかったと思います。人に恵まれましたね。

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東京日記をずっと続けている理由は何ですか?

このブログで少しでもコミュニケーションがよくなるのなら、新しい出会い、ご縁が広がる可能性があるのなら、続ける意味はあると思います。あと、そうはいっても自分は文を書くのが好きなのかもしれません。

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「ホスピタリティ」について伺いたい。

たとえばディズニーランドのこんなエピソード。

レストランでミッキーマウスのお子様プレートをオーダーしたお客様がいた。このメニューは8歳以下の子どもにしか出さない決まりになっていた。しかし見回すと大人ばかりで子どもはいない。調べるとオーダーしたのは夫婦だった。そこで「誠に申し訳ありません。8歳までなのですが」と告げると、夫婦は「実は私たちには子どもがいて、過日亡くなってしまった。以前から子どもが食べたがっていたミッキーのプレートをオーダーして、3人で食事をしたかった」と告げた。そのキャストは、その夫婦を4人用のテーブルに移動してもらい、お子様用の椅子に変更し、お子様用のテーブルマットとナイフとフォークをセットし、ミッキーのお子様プレートを出し、「3人でごゆっくりお食事をお楽しみ下さい」と言って、その場を離れた。アルバイトのキャストのホスピタリティが発揮された瞬間だと思います。

こういうことは「マニュアル化」ではとても実現できません。現場ではさまざまな「事件」がおこり、それらに対して、ホスピタリティーを重視して考え、行動できなければ、こういう「物語」は生まれません。
「こういう場合はこうするべし」みたいなことを細かく羅列するようなことではなくて、本当の意味での「ホスピタリティ」を理解する必要があります。日本語で言えばやはり「思いやり」という言葉が適切だろうと思います。

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社長の仕事とはどのようなものですか?

「経営」という仕事は大きく分けて
1.会社・事業の方向付け
2.人員を含めた資源の最適配分
3.社員を決めた方向に動かすこと
の3つがあります。「方向付け」には「長期」と「短期」があります。「人を動かす」ためにはリーダーシップが必要です。リーダーシップは「理屈」ではなくて「覚悟」だと思います。リーダーが心に置くべき言葉は「指揮官先頭」。まず自分がやること。それから「甘さ」と「やさしさ」の違いを理解すること。できないことに対して「それでもいいよ」とか「それじゃかわいそうだ」とか、一見耳ざわりがいい言葉を並べるのが甘さ。それでは人は成長せず、これは結果としてとても冷酷な行動であることを知る必要があります。やさしさとは「中・長期的にみんなを幸せにする」ための行動であり、ときには「厳しい発言」もしなければならない。この「厳しい発言」をしていくためには「正しい信念」をもっていることが必要で、この「正しい信念」をもっている人はリーダーとしてのパワーと勇気がでるのだと思います。(小宮一慶さんが講演でおっしゃっていたことを引用させていただきました)

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社長が採用したいと考える学生像はどようなものですか?

・クラウド・コンピューティングが拓く明るい未来を信じている人
・勉強好きで、素直で、プラス発想の持ち主。物事のいい面に目を向けて、「どうずれば実現できるか」という方向で考えることができる人
・基本重視(報・連・相をきちんと行える人、挨拶がしっかりできる人、チームワークで仕事ができる人)

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社長の思う理想のシステムエンジニア、Webデザイナーとは?

努力を継続できる人 だと思います。詳しくは以下のリンク記事を読んでください。

→ http://blog.goo.ne.jp/86mariners/e/818c59eaaeafe835d739ce3704cd8253

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なぜインターン生を積極的に受け入れるのですか?

学生たちと話すのは好きだし、とても大切なことだと思っているからです。先ほども書きましたが、、未来を担う人材を育成していくことはとても重要なことだと考えているからだと思います。

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なぜNPO法人イーランチと提携しているのですか?

イーランチは、子どもたちにインターネットを安全に使ってもらうための「ネット安全教室」はじめ、さまざまな講演活動を行ったり、ITが得意ではない高齢者向けのパソコン教室を開いたり、ととても有意義な活動をしていると思います。こういうことをユーザー視点で語れるところはそう多くはないし、これから先、素晴らしい情報化社会を創っていくためにも、ますます大切な活動になっていくと思っているからです。

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コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (acb)
2013-08-30 08:31:55
としたかさん こんにちは
こういう質疑応答 いいですね。
皆が読んでくれてこそ・・・ですが
なぜ?・・・を伝えるいいツールになっています。
勘所を教えてくださいね。
 
 
 
ありがとうございました (北村友一)
2013-08-30 12:52:34
昨日は貴重なお話ありがとうございました。

クラウドのお話や仕事に対する思いなど様々な
お話を聞くことができ非常に濃い時間を過ごすことが出来ました。

なかでも常に新しいものに移り変わる社長の姿勢に魅力を感じました。
昔のものから変化することは確かに億劫だと思います。
しかし30年以上も働いている社長が常に新しいものを求め続ける姿勢を大事にしていることは素晴らしいと思いました。

今回お聞きしたことを必ず就職活動や人生で活かしていこうと思います。
このような機会をいただき本当にありがとうございました。


静岡産業大学 インターンシップ生  北村友一
 
 
 
昨日はありがとうございました (臼井)
2013-08-30 12:58:23
こんにちは。
インターン生の臼井と申します。
昨日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

私はまだ4年制大学の2年生で、未だに将来の道を
決めかねていたのですが、このインターンシップ、
そして昨日の社長のお話で、今後の指針が、
強く意識づけられました。

「クラウドの未来は疑いようのないものだ」という
お話、深く染み入りました。
発展の加速が留まることを知らないこの業界において、
先見の明、そしてそれに対して素直であるということは、
他業界よりも格段に重要な意味を持つと思います。

ホスピタリティ、重要ですね。
この言葉を知ったの初めてでしたが、
ディズニーランドのキャストの対応力の高さには、
私自身、前々から憧れておりました。

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2週間のインターンシップ、お邪魔しました。
社長との直接の触れ合いは多くはありませんでしたが、
この会社の雰囲気、社員の方々を通じて、
社長の理念というものが伝わってきました。

今後、サンロフトで培ったものを踏まえて
学生生活を精進していければと思います。
また、ご縁があればよろしくお願いします。
 
 
 
Unknown (大塚)
2013-08-30 15:20:20
昨日は内定者懇親会でお話ししていただきありがとうございました。
インターンシップでお世話になっております大塚です。
鈴木さんからお聞きしていたとおり、クラウドのこととなると熱が入る様を見て圧倒されました。
私自身もクラウドは今後必要不可欠になってくると思っていますが、その根拠は?と聞かれたら悩んでしまう程度でした。
しかしお話の例えや歴史から見て行くとクラウドが普及するのは至極当然なことで、誰にでも分かることでした。
今後クラウドの今後に不信感を抱いてる方がいたら私も説明しようと思います。

また、いい意味で社長が社長らしくない方で楽しくお話を聞けました。
この方が社長だからこその職場の雰囲気なんだと納得していました。
役職に関係なくいいと思ったものを共有し話を深めるできる環境はとても貴重だと思います。
そのような貴重な場で仕事ができる社員の皆さんが本当に羨ましく思いました。

私はこれから就職活動ですが、このような素敵な企業を多く見つけられたらと思います。
そのためには企業の上辺だけではなく、深くまで注意深く見て質問をし発見をしていきたいです。
貴重なお話をいただき、本当にありがとうございました。
 
 
 
ぜひ29日のブログ記事を! (としたか)
2013-08-30 19:33:03
acbさん、コメント どうもありがとうございます。

実は内定者とインターン生が来社中で、彼らからの質問が事前に提出されていたので、それに対する答えを事前にブログに書いておいたでした。「後でブログを見てね」ってことで。新手のブログ活用法です ( ´ ▽ ` )ノ 。

ことによると社員も再確認してくれたかもしれませんね。
 
 
 
こちらこそ、どうもありがとう! (松田)
2013-08-30 19:40:42
インターン生の皆さん

素敵な質問、コメント どうもありがとう。
拙い話しでしたが、それを聴いてもらって、さらにこういうコメントまでもらえると感激です。

サンロフトで過ごした時間に、サンロフトの社風を感じてもらえましたか? 社風は目に見えないけど、どこの会社にも確実にあるし、それが自分に合っている会社を選ぶことはとても大事です。

これから就活に立ち向かう皆さんが、今回のインターンシップで、「社風を見る目」のトレーニングができたとすれば、大きな成果だと思います。

これからもお互いにがんばっていきましょう!
 
 
 
ありがとうございました。 (土岐)
2013-08-30 23:13:19
インターン生の土岐です。

遅くなりましたが、貴重なお話をありがとうございました。

社長のお話を聞き、「明日は今日よりも良い」というフレーズが印象に残っています。
明日は今日よりも良いと信じて働くことで人間は成長する、仕事は人間を成長させるとおっしゃっていましたが、全くそのとおりだと思います。
しかし、それにはやる気が伴わなければならないし、向上心を持って働かなければ何も得ることはできません。
当たり前のことではありますが、昨日のお話で改めて気づくことが出来ました。
これから社会に出て働くことになりますが、その際はやる気と向上心を持って働かなければ、と思いました。

短い期間ではありましたが、和気あいあいとした、とても良い雰囲気の職場で活動させていただけたのでインターンシップが終了してしまうことをとても寂しく思います。しかし、仕事に対する姿勢や社会人としてのマナーなど学んだことは多く、社長の考えにも触れることができ、サンロフトの良さを身を持って感じることが出来ました。サンロフトでインターンシップさせていただけて本当によかったです。このような機会を設けてくださいましたことをとても感謝しています。
2週間ありがとうございました。
 
 
 
うれしい言葉、ありがとう! (松田)
2013-08-31 00:01:50
土岐さん、コメント どうもありがとう。

うれしいなぁ。「サンロフトでインターンシップさせていただいてよかった」とか、運営に当たってくれた広報・マーケティング室のメンバーが読んだらどんなに喜ぶか。ぼくから伝えておきますね。

「明日は今日よりも良い」

ぼくの大好きな考え方で、毎月の全体ミーティングで、全社員に言っている言葉です。土岐さんもぜひそう思うようにしたらいいと思います。

そのためには仕事、会社の選択は本当に大事ですね。
サンロフトでのインターンの経験が、土岐さんの仕事選び、会社選びに、少しでも役立てたならうれしいです。これからも、お互いがんばっていきましょう。
 
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