「Google経済学」。著者の柴山政行さんは公認会計士とのことだけあって、数字の使い方がとてもうまく、納得感があります。特に第1章と第2章は「グーグルがいかにすごいか」ということが数字を駆使して臨場感タップリに語られていて、読んでいくうちにワクワクしてくる内容になっています。
たとえば2007年のグーグルの売上高は日本円換算で約1兆8、942億円。当期純利益は4、799億円(すごいですね)。一方マイクロソフトの売上高は約6兆3、000億円。当期利益はグーグルの約3.6倍の1兆7、337億円も稼いでいる(すさまじいほどにすごい)。しかしこの5年間での売上高の伸びはグーグルは11.31倍、マイクロソフトは1.58倍。この5年間での当期純利益の伸びはグーグル39.79倍に対しマイクロソフトは1.86倍。なんと21.3倍も成長性が違う。この圧倒的な勢いの差が、グーグルの将来性により大きな期待を抱かせることになっているとのこと。実際に数字を並べられてみると、これまでなんとなくわかったつもりでいたことがハッキリわかる。これ、いいことですよね。パソコンの普及とともに伸びるマイクロソフトとインターネットの普及とともに伸びるグーグル。パソコンとインターネット、これからどちらを事業のプラットホームにするべきか。ハッキリとわかりますね。
グーグルによるYouTubeの買収金額は約2、000億円だったけど、これも回収効率を考えると決して高い買い物ではなかった。目が点になるような出来事が、具体的な数字を示しながら次々解明されていくのは気持ちがいいです。M &Aの成功するケースと失敗するケースなどが明確になります。さらに これからのビジネスの未来も見えてきます。IT業界の人に限らず、ぜひ一読をおススメします。
週刊ダイヤモンド「儲かる会社のグーグル化大革命」。こちらの方も読み応え十分。野口悠紀雄さんと神田昌典さんの「核心インタビュー」の部分だけでも十分読む価値ありです。これからのビジネスマンは必読だと思います。
東洋経済は明日買ってきます (^_^;) 。
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