東京日記
静岡県焼津市、藤枝市、北海道の札幌市にあるIT企業グループの経営者 松田敏孝の日記です。




1日遅れになりましたけど、この番組のことはふれないわけにはいきません。昨日は会社からの帰りが遅くなるのはわかっていたので、ちゃんと録画してでかけまして、今日みました。テレ東の「カンブリア宮殿」にソフトバンクの孫社長 登場です。

今では押しも押されもしない日本を代表する経営者。ちょっと前までは危険人物的に語られることが多かったし、ずいぶんバッシングもあったように思うけど、もう完全にその段階は過ぎました。一代で、ここまで伸ばせるものなんですね、会社って。事業家としてはケタ違いの大天才です。

番組では iPhone事業推進室、商品企画部(ガンプラとコラボした携帯があってびっくり)、社員食堂、社長室(本邦初公開!)とカメラが入ります。やはり大注目は社長室。ドコモ、auの機種も含めて、携帯全機種が並んでいて、常に見比べていたのにはびっくり。やはりライバルのことは徹底的に研究しています。

歴史的な視点からも紹介していました。

1981年 日本ソフトバンク設立 パソコンソフト流通の5割を抑える
1994年 株式公開 2000億円を手にし、アメリカでM&Aを展開
1995年 シリコンバレーのヤフーに出資。ヤフージャパン設立
2001年 ヤフーBBでインターネット接続事業開始。1000億円規模の赤字を計上
      しかしこれによって日本のブロードバンド化が一気に進む。
2006年 ヤフーBB事業が黒字化すると、今度は2兆円を投じてボーダフォン・ジャパンを買収

サンロフトも、それこそ創業時のソフト流通の時代からソフトバンクさんとはお付き合いしているので、横でいつもソフトバンクさんの命がけのチャレンジと躍進を見ながら事業してきた。今の自分たちの事業規模では本当にお恥ずかしい限りだけど、ソフトバンクさんからは情報と勇気をもらいながら、ソフト開発を中心据え、パソコンLAN ~ ブロードバンドインターネット ~ モバイルインターネット と事業のプラットホームを移しながら懸命に運営してきた。おかげさまで一瞬たりとも退屈することのないビジネスライフになったと思う。今でも大好きな会社だし、だから個人でも、会社でもソフトバンク社の株式はずっと保有している。



特にすごいと思ったエピソードを2つ。

プロ野球球団ダイエーホークス。今のソフトバンクホークスを買収したのは、その後参入する携帯電話事業のためのブランド作りだったこと。当時のソフトバンクを「まだ個人レベルでは知名度が低い」と考え(これもすごい!ぜんぜんおごってない)、国民的スポーツであるプロ野球球団を買収し、一気に知名度を上げることにした。なんという広報戦略なんだろう。ケタ違いだ。

その後ボーダフォン・ジャパンを2兆円で買収して待望の携帯電話事業に参入するけど、その半年後にはナンバーポータビリティが迫っていた。当時はドコモ、KDDIとは端末でもネットワークでも開きは大きく、ボーダフォンユーザーにアンケートを行ってみたら、なんとナンバーポータビリティ後は、1/3のユーザーが他社に移る予定であることがわかった。これはマジでヤバイ。そんなことになったら携帯事業自体が赤字になるし、買収に要した2兆円の借金が重くのしかかり、会社は倒産のピンチだ。今だからかもしれないけど、孫社長は笑いながら「崖っぷちに追い込まれると考えざるをえない」と言っていたけど、とにかく・・・。なんという度胸。想像を絶する経営だ。

今週はここまで。来週第2弾が放送になるそうなので、ぜひ必見ということで (^_^;) 。
とにかくこんなに痛快なストーリーは小説でもないです。デジタル情報革命を俯瞰するようで楽しいですね。



コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
前後編でしょうか? (七氏井)
2010-07-14 09:39:49
>「急成長するには1番でなければダメなんです。2番ではダメなんです」
先の参院選でトップ当選した日本の大臣はかの蓮○氏
ですよね。それを考えると...当分日本経済の浮揚
は無理ですかねorz

自身の体験ですが、2006年頃に応募したソフトバ
ンク系のゲーム雑誌の読者サービスで、欠品が有った
のでそれをメールで知らせましたら間髪入れず(もの
の数日で)お詫びの非売販促品付きで品物が届いた上
更に担当の方から丁寧な電話まで来ました。
巨大企業になっても傘下で働く人が細かい心遣いを維
持しているのは実に素晴らしいですね。
この方が失敗をした時に「そらみたことか・・・」式
の揶揄をするのは実に無粋な気がします。
(ただ、個人的にはキングストンの買収でコケた点が
 どう描かれるのか興味があったり...私も性格が悪
 いですね(汗))
 
 
 
後編も楽しみ! (としたか)
2010-07-15 00:27:30
キングストンメモリ、懐かしいですね。失敗と言えばナスダックジャパンもあるし、あおぞら銀行もありました。ナスダックジャパンのときは、孫社長はそのことしか言わない時期があったし、その時、その時で、真剣にそのことをやりたいと思っているのでしょうね。

でも、やっぱりすごいですよね。ソフト流通と出版から始まって、ブロードバンドインターネット、モバイルインターネットと、ものの見事にインフラ企業に転進しました。でも変わっていくときは、本当に命がけのチャレンジだったですよね。すごい度胸だと思います。でも、昔のソフト流通だけにとらわれていたら、今頃どうなってしまったのかと思うと、結果的にはチャレンジし続けることの方がリスクは少ないのかもしれません。

前編ということで、突然終わってしまった感がありましたね。後編が楽しみです。
 
 
 
感嘆しました。 (七氏井)
2010-07-15 08:59:30
>ナスダックジャパン
>チャレンジし続けることの方がリスクは少ないのかもしれません。

言われて気がついたのですが、孫氏の打つ手は結果に
かかわらず常に「次にどう展開するか」を深く考慮さ
れていますね。これが経営者の視点なんですね。

トップダウン思考のチャレンジとボトムアップのきめ
細かいサービスが見事両立しているのがソフトバンク
グループの躍進の要因の一つなのでしょうか(^^)
 
 
 
トップダウン (としたか)
2010-07-15 23:49:31
ソフトバンクは相当なトップダウンの会社だと思います。今でも、Twitterで様々なリクエストのつぶやきに対して孫社長が「やりましょう」とつぶやいてしまうと現場はそれをやらなければならないようで、「やりましょう」リストまでサイトで公開されてしまっているし、現場はさぞたいへんだろうと思います(笑)。すごい会社ですよね。

ただそれらのトップダウンの決断や指示が、とても深く考えられているというか、次の展開を考慮されているというか、直感的なんだけど間違っていないというか。

将棋のプロ棋士が一瞬で、アマチュアが懸命に考える数十倍も先までよめるように、鍛え方が違うという感じですよね。
 
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