東京日記
静岡県焼津市、藤枝市、北海道の札幌市にあるIT企業グループの経営者 松田敏孝の日記です。




いつも真摯にウチの会社のことを考えて下さる社労士で中小企業診断士の森崎先生をお迎えしての人事制度刷新ミーティング。今年の1月から始めて1年くらいかけて取り組みますが、今日もタイトルにあるとおり気づき連発で、本当に「腑に落ちる」話しが多い、素晴らしいミーティングだったと思います。森崎先生、どうもありがとうございます。

何で人事制度を刷新していくのか。そもそも人事制度って何のためにあるのか。
これまでずっとそういうレベルから考えてきて、今日は、人事制度の歴史というか変遷を説明してもらいました。これがわかると、今、自分たちの制度はどういうところにあって、どういう方向に向かっていくべきなのか、また視野が広がった形で見えてきます。本当に勉強になります。こういうレベルから話しをしていただき、気づかせていただけるのはありがたいことだと思います。

人事制度ってもともとは、戦後、貧しかったので「国による企業への賃金保障」的なものから始まったのだそうです。「マズローの欲求5段階」でいうところの「生理的欲求(衣食住など)とか安全の欲求レベルのものを、企業は働く人たちに対してきちんと果たしなさい」ということですね。そこで生まれてきた人事制度は年功主義的な色合いが濃いものになります。これってやっぱり安心感がある制度ですよね。団塊の世代とか、その上の人たちかな、郷愁をおぼえるかもしませんが、この頃ってある意味、いい時代だったと思うし、日本にこの主義の人事制度が根を下ろすことになったのも、日本企業のまじめさゆえと、日本人の気風によく合っていたからのような気がします。その後、

戦後     →  1950年代~  →  1960年代~   →  1990年代~  →  2007,8,9年頃~
年功主義   →  職務主義     →  職能主義      →  成果主義     →  役割業績主義

ということで移り変わってきているそうなのです。これ、細かくは割愛しますが、すっごく府に落ちるお話しでした。

今のサンロフトの人事制度の基本なっている「主義」はというと、明らかに成果主義です。
ちょうど2000年。当時の自分は今以上に血気盛んで、自分をはじめ、とにかくやる気のある社員が、存分に働ける制度にしたかった。そしてそこに報いる形にしたかった。そのために独立したくらいです。

基本的な制度としては
フレックスタイム制、目標管理、そして目標達成に基づく準年棒制。
これしかありませんでした。細かいことは何も決めないまま、大枠だけ定めて、とりあえず走り出した
ということだったと思います。これで「会社を伸ばせる」と信じていたのですが、深いレベルでのコンセンサスもないままで、問題が起きないはずはありませんでした。結果、様々な弊害を生み、コアタイムにさえ遅刻してしまう社員がでたり、開発するシステムの品質も低下しました。

今は、とりあえず軌道修正しなければ、ということで、フレックスをやめたり、準年棒制をやめたり、言ってみれば「絆創膏を貼る」ような対策だけして、とりあえずまた走り続けている
という状況だと思うのです。

バブル崩壊以降、多くの企業が成果主義の人事制度を採用しましたが、確かに
成果に対して賃金が払われる合理性はわかるのですが、遂行過程が疎かにされるし、チームワークも疎外されるし、日本の企業には合わない、問題も多い「主義」であることがハッキリしてきたと考えています。

その部分を根本的に変える、サンロフトらしい人事制度にしたい という気持ちがとても強くなり、今回の行動に至りました。

今は、社員の能力向上、社員の意欲向上につながる人事制度にしたいと思っていて、それが経営目標の達成につながり、経営理念の実現につながるようにしたいと思っています。
森崎先生のご指導をいただきながら、必ず素晴らしい制度を作ります。

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