今朝の日経新聞をみて驚いた。米グーグルは「自社のシステム開発環境をシステム開発者向けに無料で貸し出す」という。開発者はグーグルの環境を使って自由にシステムを開発でき、Webサービスを展開できる。世界最大級のデータセンター施設を活用し、月間閲覧数が500万程度のサービスに必要なデータ保存容量や通信回線を無償で貸し出すという。収益はやはり広告。
グーグル、恐るべし。。。これ、世界中から若い技術者たちが殺到するんじゃないかな。
情報系の会社は一般の製造業に比べると設備投資は少なくて済むけど、それでもそれなりに費用はかかる。特に最近はネットを介してシステムを利用していただくASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)型で、システム提供するケースが増えているから サーバー費用、回線費用の負担が重くなっている。
さらに24時間監視体制などが求められるようになっているので、専門のデータセンターに委託するケースが増えている。この継続的にかかるデータセンター費用が高額なのだ。自分たちが仕事をしている事務所の家賃と坪単価で比べると愕然とする。「自分たち人間よりもサーバー様の方が 立派な場所にいらっしゃるんだなぁ」なんて思ったり (^^;) 。
実は昨日来社してくれた某社さんに「ソフトハウス専用の 格安で利用できるデータセンターを作って、多くのソフトハウスに、そこからASPやSaaS型で法人向けにシステムを提供してもらい、その利用料をシェアするビジネスをやってほしい」という話しをしたばかりだった。グーグルはその遙かに先を行っている。
もちろん自分たち、ソフト開発会社にはありがたいことで、グーグルの環境を利用させてもらえば 月々データセンターにお支払いしている保管料もいらなくなるのだから、いいことなんだけど、なんだかそらおそろしくなってきた。
自分たちの「開発環境」といういちばん根っこの部分をグーグルに依存して、広告のダシに使われる・・・。「それでいいのだろうか」という疑問が残る。でも、多分、開発環境も、セキュリティーも、相当しっかりしているんだと思う。
なんだかすごいことになってきた。
いずれにしても、資本はなくても 若くて、聡明な技術者たちには朗報だ。これまでいろいろなしがらみの中で、世に出られなかった技術者たちにはチャンスだ。やはりこの波にはのらなければならないのだろう。
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