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帯とけの枕草子〔二百六十九〕崎は
言の戯れを知らず「言の心」を心得ないで読んでいたのは、枕草子の文の「清げな姿」のみ。「心におかしきところ」を紐解きましょう。帯はおのずから解ける。
清少納言枕草子〔二百六十九〕さきは
文の清げな姿
崎は、唐崎、三保が崎。
原文
さきは、からさき、みほがさき。
心におかしきところ
さ木は、空しい先、身穂が咲き。
言の戯れと言の心
「さき…崎…さ木…先…咲き」「さ…美称…小」「木…男…おとこ」「先…先端…先発…さきんだち…おとこ花が先に咲き」「から…唐…空…虚…むなしい」「ほ…帆…穂…抜きん出たもの…おとこ」。
先発(さきんだち)するのは、おとこの恒常的性情。これは、神世より「みとのまぐあい」において正常だけれども、女性にとっては、虚しい「さき」である。
枕草子は「言の心」を心得たおとなの女が読めば、心におかしきところがわかる。
伝授 清原のおうな
聞書 かき人知らず (2015・10月、改定しました)
原文は、岩波書店 新 日本古典文学大系 枕草子による。