山間の”道の駅”まで山菜を求めて出向く。
いつもなら、釣りのついでに少しくらいは採取するのだが、
今年はまだ一度も川に釣行していない。
街ではめったに手に入らないので買うしかない。
さしたる渋滞もなく、昼過ぎには目的地に着いたのだが、
駐車場が一杯で入る事すらできない。
さっさとあきらめ、近くの大正村を目指す事にした。
往時の面影を残す町並では地元の人達を中心に
様々なイベントが行われていた。
人力車、女剣劇、ちんどんやが町を練り歩く。
遅い昼食を賑わいから外れた旧い食堂で摂った。
空いてる時間帯もあって、ご主人と会話を交わす。
入れ違いの先客は福島からの移宅で近くの町に
身を寄せている人と聞く。
恐らく、懐かしい町並に、ほっとしたひと時を過ごせたに
違いない。良かった、良かった。
当のご主人は意外にも私の住む辺りに詳しくて
会話が弾み、
帰りしなに自前の”こしあぶら”まで頂戴した。
結果的には、
目的の品を意外にも違うところで手に入れてしまった。
結構、結構。旅の面白さというのは正しく、
こういった人との出会い、偶然の出来事だと改めて思う。