大正村はいわゆる博物館、テーマパークではない。
明治村、江戸村とは趣きが違う。
度々、この辺りを通るのだが、それは表道路であって、
一歩入り込んだ道は通らなかった。
以前も一度、車で通りながら大正村って何処なんだろと
思いながら走り過ぎた事がある。
言わば、普通の町があるべき姿でそのまま残っている町だ。
幾つかの施設に入るのは有料となるが
普通に散策するが、得策だ。
どの町にも此処のような風景は残っているだろうし、
ついこの間までは見慣れた景色であった筈だ。
遠くて近い懐かしい景色。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大正という時代は短い事もあり、
歴史的に語るには知識を持たない。
思い起こすは、竹久夢二、武者小路実篤、関東大震災くらいか。
明治以来の文明開化の波が庶民の生活の中にも定着した時代。
国家に変わって個人というものの重みを感じる新しい時代。
デモクラシーが叫ばれ、自由が謳歌された時代。
今に通ずる基本的な事が根付き始めた時代という事か。
未だ至らぬ国が数多くある事に今更ながら考えてしまった。