自称米子のプロモデラー

模型、フィギュア、ジオラマを製作するブログ

エアーガンM82A1バレットライフルの比較

2024-05-31 00:16:37 | Gun

ここんとこ、フィギュアの製作ばかりになったので、ちょっと特殊な話題をアップします。

コレなんですが、

銃に興味のない方は「ナンジャコリャ」と思います。

この銃は、アメリカのバレット社が製造している「M82A1アンチマテリアルライフル」と言うもので、アメリカ軍が使用している銃です。

口径は50、12.7ミリの弾丸を発射する銃です。

この銃は対人用ではなく、コンクリートの壁やバリケード等を破壊する為の銃です。

本物はそんな物ですが、この写真の銃は本物そっくりに作られたエアーガンです。

合法的な「電動ガン」です。

中身は「東京マルイ」が製造している電動メカボックスが内蔵されていて、6ミリのプラスチックBB弾を、初速75メートルほどで発射するおもちゃです。

外装はアルミやプラスチック、一部鉄を使用していますが、実弾の発射等は不可能の設計になっています。

写真では2丁写っていますが、どちらも海外製のエアーガンです。

メーカーは、上の物が「ソーコムギア」下の物が「スノーウルフ」です。

どちらもアメリカの軍用バレットライフルをモデルアップしているはずですが、微妙に異なる部分が有ります。

その辺を細かく比較してみようと思います。

上の写真は左側がソーコムギア、右側がスノーウルフですが、大きさがかなり違います。

おそらくソーコムギアは本物のサイズに忠実と思います。

フレームの大きさ、長さが実銃のサイズにかなり近いものに見えます。

なにぶん実銃の写真から判断したので正確では無いと思いますが、スノーウルフのサイズは明らかに小さい。

スノーウルフの方は、マズルブレーキが82用ではなく107用になっています。

これは前のオーナーが交換した物なのでこの形です。

マガジンが、

下の物がソーコム、上に乗っているのがスノーウルフです。

スノーウルフのマガジンは12.7mmの実包が入らないサイズになっていますが、ソーコムはぴったりのサイズのようです。

材質もスノーウルフはアルミ製、ソーコムは鉄板でできています。

装着するとこんなに大きさが違います。

写真のスノーウルフ製のバレットはマガジンハウジングとエジェクションポートを大きくして有ります。

メーカー箱出しの状態とはちょっと違います。

スコープをマウントしているレールも、実銃は前方に行くほど高さが低くなっていて、溝の中に数字が打ってあります。

ソーコムは、その辺がリアルに再現されているのですが、スノーウルフは有りません。

レールの高さも均等です。

フレームの長さもスノーウルフは、ソーコムと比べて6センチほど短いのですが、銃身が長くしてあるので全長は1450ミリとなっていて、実銃サイズです。

フレームの上下厚みもスノーウルフの方は5ミリほど細い様です。

実銃の写真から判断すると、ソーコムの寸法はリアルサイズのようです。

バイポッドも大きさが違いますが、こちらはスノーウルフの方が長いようです。

そこで、ソーコムと同じ長さになるようにカットしました。

こちらがソーコム、

こちらがスノーウルフ。

どちらも伸縮します。

ただ、ソーコムの方は後部のモノポッドが付いています。

長さも伸縮します。

そして決定的に違う部分ですが、

分解の仕方ですが、上半分の構造が、ソーコムは本物そのものです。

フレームのピンを2本抜くとアッパーレシーバーが上に開きます。

この辺も本物の様です。

このスプリングの形状も本物の様です。

エアーガンとしては、全く機能しない銃身の後退、前進させる物です。

エアーガンには必要のない機能ですが、実銃のと同じく銃身が後退します。

スノーウルフにはそんな機能は有りません。

分解もスノーウルフはピンを抜いて前方にスライドして分解します。

ソーコムの分解用のピンですが、

こんなふうに抜け止めのボールベアリングが付いています。

実銃がそうなっているのかどうかはわからないのですが、手の込んだ仕上げがして有ります。

スノーウルフのピンはただの棒です。

ベアリングはついていません。

この部分のピンを抜くと分解できます。

実銃と同じ分解方法です。

今現在発売されているスノーウルフのM82A1はマガジンハウジングの刻印もリアルに入っている様ですが、ソーコムは初めから入っていました。

ただ、ソーコムの刻印は昔の刻印パターンです。

この様に、ソーコムとスノーウルフは、かなり仕上がりが違います。

フレームの色も、ソーコムはグレーですが、スノーウルフは真っ黒です。

それに重量がスノーウルフが6.6キロ、ソーコムは12キロです。

値段が、ソーコムは今は20万円位か?

スノーウルフが7万円くらいでしょうか?

全然違うので仕方がないでしょう。

スノーウルフは安価で安全に仕上げています。

寸法が小さいのも実弾が装填されない様にではないのでしょうか?

ソーコムは、実銃メーカーから図面を取り寄せて作っていると言う噂も聞いた事が有りますので、リアルなのが当たり前です。

しかし、肝心な電動ガンのメカボックスですが、全く同じ「東京マルイ」のメカボックスが入っているので、射撃性能はほぼ同じと考えて良いでしょう。

私の場合撃って楽しむのではなく外観や重量感を手に取って実感するだけで満足なので実射性能はどうでも良いのです。

手に取って重量感を感じる、映画のヒーローになった気持ちになるだけで良いのです。

二社のエアーガンを比較しましたが、どちらも大切なコレクションです。

そのうち、塗装したりして、イメージを変えてみたいと思っています。

模型以外にもこんな趣味もあるんです。

また他の銃も、そのうち紹介してみます。

 

 

 


幕末のリボルバー ル・フォーショーを作る Part11

2024-04-14 08:01:40 | Gun

鳥取県日野郡黒坂にある「泉龍寺」にある「因幡二十士」の慰霊碑に取り付ける「河田佐久馬」の拳銃の製作としてこの記事をアップしてきました。

その製作も終わり、レプリカも納品して全て完了したのですが、ある日、見知らぬメールが届きました。

ある芝居の舞台監督からでした。

その内容は、「幕末の芝居をするのですが、その時代に実際に使われていた拳銃を役者に持たせたいのですが、モデルガンとか発売されていません。ネットで幕末の拳銃を製作されているのを見て連絡しました。ぜひ一丁譲っていただけませんか?」と言う様な内容でした。

「ただ、予算がないので大した金額は払えません。」と言われました。

その内容から、小さな劇団で、素人が集まって自由な芝居をしている趣味の劇団からと思いました。

それなら大きな金額は無理だろうな、と思い、一般的なモデルガンと同じくらいの価格で見積もりしました。

本当は、複製したパーツを磨き、バリ取りし、組み立て調整して、さらにリアルな鉄の塗装仕上げするので、手間がかなりかかります。

なので、最低でも6〜7万円位は欲しかったのですが、「予算がない」と言われていたので、仕方が有りません、

「ま〜私が作った銃が舞台で使っていただけて、喜んでいただければそれで良いか」と思い舞台用に製作しますと返事を出しました。

すると、その舞台監督から電話が有り、とても感謝されました。

そこで、どんな芝居でどんな方が出演されるのか聞いたところ、主演は「上川隆也さん」共演が、「風間杜夫さん」「中村梅雀さん」などなど、それを聞いて「エ〜!!」となりました。

物語も、「手塚治虫先生」の「新 陽だまりの樹」でした。

手塚先生の物語と聞いてまた「エエエ〜!!!!」でした。

「めちゃくちゃ有名な俳優さんばかりじゃないか〜」

しかも手塚先生の原作だし。

これならもう少し拳銃の製作代金を上げても良かったのでは?とは思いましたが、大好きな手塚先生の物語の舞台で、私が作った拳銃を使ってもらえると言うだけ、でもう十分満足か。

驚きましたが、なんだかワクワクしてきました。

なので、かなりしっかりと銃の製作をしました。

銃は外観は全く「泉龍寺」に納品した物と変わりませんが、色々バージョンアップしました。

先ず壊れやすいフロントサイトや、リアサイト、エジェクターロッドなどをアルミや鉄で補強し、頑丈にしました。

それと、一番変えたのが「引き金」です。

このレプリカ銃は、可動する部分は無いので、引き金を強く引くと引き金自体が折れてしまいます。

そこで引き金を焦茶色のアクリル板で製作し、フレームに穴を開けてスプリングを仕込んで可動する様に加工しました。

銃を扱ったことの無い人は、引き金を引くな!と言っても必ず引きます。

ましてや、舞台でセリフを喋っている最中に「引き金を引かないで」と言っても絶対に引くと思ったので、多少面倒でしたが動く様に加工しました。

それで、この拳銃は誰が使うのか?

この方です。

風間杜夫さんです。

この写真は衣装合わせの時の写真です。

最初は、この坂本龍馬が使っていたスミスアンドウェッソンのNo,2で稽古されていた様です。

舞台監督いわく、「出っ張りの少ない銃で稽古してました。」との事でした。

銃が完成してからは私の作った銃で稽古されています。

この様な場所で稽古されていました。

しかし、この時は2019年。

コロナがこれから蔓延する直前で、本来なら全国公演する予定だったそうです。

福岡、広島、大阪、東京など。

なので大阪公演の時は必ずチケットを取って見にゆこうと思っていたのですが、、コロナの蔓延につき、全公演が中止になりました。

残念でなりません。

ただ、この舞台、無観客でビデオ撮影し、DVDの発売がされました。

パンフレットとセットで販売もされたので早速買わせて頂きました。

それにCSの「日テレプラス」で、何回か放送もされました。

これが風間さんの銃を使っているシーンです。

天井に向けて発泡するシーンですが、多分引き金をしっかり引いておられると思います。

可動の引き金にしていなかったら絶対に折れていたでしょう。

役に没頭したら、引き金は引かないで!と言っても守れるわけがないので、可動式にして正解だったと思います。

実際は火薬の使用とか出来ないのですが、音響で演出されていました。

本来は銃口から火を吹いて欲しかったでしょうけどね。

電気発火方式で発火させる方法はあるのですが、今回はそこまでの必要がなかった様です。

この拳銃を送り出し、稽古場に届いた時、皆で見ていただいた様ですが、美術担当の方も関心されていたそうです。

風間さんも、「こちらの方が軽くて良いや」と言われていたそうです。

しかしながら、この舞台は幻になりました。

公演されたなら、舞台監督に話して風間さんや上川さんに会えたかもしれないのに残念です。

それと、上川さんは鉄砲好きの様で、コルトの「51ネービー」などモデルガンをいくつか持っておられる様です。

最初に風間さんが使っておられたスミスアンドウェッソンの銃も上川さんの私物だったのでは?と思いました。

本当に実際の舞台を見たかったですね。

いつか再公演出来ないか?

もし同じスタッフで公演があれば、必ず見に行くのですがね〜。

今回製作したル・フォーショーですが、一般の方も一丁買わせてくれないかと、問い合わせがあり、4人の方々にガレージキット状態でお分けしました。

その方々も自分で組み立てて楽しまれた様です。

作りにくいのですが喜んで頂けた様です。

 

長々と続きましたが、ル・フォーショーの話はこれで終わることにします。

長々と読んでいただき有難うございました。

次は何の話にしようかな?

 


幕末のリボルバー ル・フォーショーを作る Part10

2024-04-13 07:53:43 | Gun

幕末のリボルバーの製作ですが、因幡二十士の慰霊碑に取り付けるブロンズ製の拳銃を作るのが本来の目的でした。

どうせ作るのなら本物に近い物にしようと、前回までの製作となりましたが、ブロンズで、屋外に設置する物ならそこまで細かく作る必要は無かったのかも知れません。

ブロンズで製作するには細かすぎるパーツ割りだと壊れやすくなるし、なるべく一体化した状態で作る必要が有りました。

そこで、今回作った拳銃を組み立て、パーツの隙間等、埋めて、砂による型取りしやすい状態の原型を作ります。

これですが、銃口やシリンダーの穴を埋めて深さを浅くします。

上の写真のように、シリンダーとフレームの隙間も埋めます。

細かい部分ですが、撃鉄とシリンダーの隙間も埋めています。

一番問題だった銃身横の「エジェクター」の棒ですが、ここはこのままだと型取りしにくいと思ったので、別パーツにしました。

ブロンズで鋳造してもらってからビスと接着剤で固定します。

ブロンズの鋳造ですが、京都の片田舎にある鋳造所で製作して頂きました。

この機械でブロンズをドロドロに溶かし、砂で作った型に流し込んで製作します。

砂型は、砂に「水ガラス」と言う物を混ぜて原型を埋め、その砂に炭酸ガスを注入すると一気にかたまって型が取れますが、中の原型はどうやって抜き取るの?と思うのですが、原型はそのまま砂に入れるのでは無く、いったんシリコン等で型取りし、ロウで複製してそのワックスの原型を砂で型取りします。

砂を炭酸ガスで固めたら、熱を加えて中のロウ原型を流し出します。

これが「ロストワックス」と言う方法のようです。

その方法で作っていただいたものがこれです。

この写真はもうエジェクターの棒が取り付けてありますが、別部品で作りました。

ずっしりと重い銃ができましたが、全くどこも動きません。

引き金も撃鉄もエジェクターですら全く動きません。

拳銃の形はしていますが、ただの文鎮のような物です。

銃口もシリンダーも完全に塞がっています。

このような文鎮の銃のような物は、銃では無いと言う法律なので、色も白や黄色で塗る必要は有りません。

銃刀法に触れない物です。

記念碑に取り付ける物なのでブロンズのままでも良いのですが、古くなるとかなり緑錆が出て汚くなるので、最近は緑色に塗るのが一般的のようです。

表面が塗装されているので錆びません。

こんな感じで塗装しました。

専門の業者さんに焦茶色に焼き付け塗装してもらい、私が緑錆を上塗りしました。

これの裏側にステンレスのボルトを取り付け、鳥取県日野郡黒坂にある「泉龍寺」の慰霊碑に取り付けました。

黒御影石にボルトを差し込んでガッチリと固定してあります。

地元の石屋さんで取り付けて頂きました。

小さな物ですがこのブロンズ拳銃、井浦さんの彫刻代金の2倍以上かかりました。

原型の銃と記念撮影です。

やはり若干収縮するようです。

これが「因幡二十士」の慰霊碑です。

京都で謀反を起こした「河田佐久馬」ら含む因幡藩の侍はここ「泉龍寺」に幽閉されていたとなっていますが、牢に閉じ込められていた訳ではなく、割と自由に剣術の稽古したり、近所の人々との交流もあったそうです。

もしかしたら河田が持っていた拳銃も山に向けて撃っていたのかも知れません。

ここ「泉龍寺」にいたときは幽閉というのは名ばかりで、結構楽しんで生活していたようです。

ただこれも長くは続かず、全員移動命令があり、その後多くのものは射殺されたそうですが、河田佐久馬は、鳥取の最初の知事になりました。

「泉龍寺」にいた時が一番幸せな時?を過ごした因幡二十士を慕んで住職さんが慰霊碑を建てました。

因幡二十士の冥福をお祈りします。

しかし、この「ル・フォーショーリボルバー」の製作はまだ終わりませんでした。

この製作記事を「じげ風呂」という別なサイトで紹介していたら、それを見たある方から「幕末に使われていた拳銃を一つもらえないか?」とメールで問い合わせが来ました。

その方とは、ある舞台の舞台監督でした。

その方は「幕末の芝居をするにあたって、実際にその当時に使われていた拳銃を役者に持たせたい。」ということでした。

ただ、予算が無いとのことでしたので、一般的なモデルガン程度の値段で複製製作しました。

その舞台とは誰が出るのか?どんな話なのか?

それはまた次回に。

続く!

 


幕末のリボルバー ル・フォーショーを作る Part09

2024-04-12 09:08:53 | Gun

皆様にお詫びしなければなりません。

前回まで幕末の侍「河田佐久間」と書いていましたが、間違っていました。

「河田佐久間」ではなく「河田佐久馬」でした。

字が間違っていたのを全く気づかずアップしていました。

正式には「河田佐久馬」です。

過去のサイトの文字も修正しておきました。

申し訳ありませんでした。

と言うことで、引き続き幕末のリボルバーの製作です。

昨日の時点で、錆モデルはなんとか完成したので、もう一つ別に複製した物は、元々全体が金色だったのでは?と言うことで、錆びる前の綺麗な状態を再現します。

そこで、錆塗装と同じ工程で下地塗装をして上塗りを金色で吹き付けました。

これがその写真ですが、

吹き付けて見て、ん〜なんだかものすごく安っぽい。

まるで、夜店で売っているおもちゃの鉄砲のような仕上がりです。

なんでかな〜?

あまりに安っぽいので、実際この当時の金色仕上げはどんな状態だったか?ネットで調べて見ました。

おそらく金箔貼り仕上げなのでしょけど、キラキラの仕上げの物は無く、渋い仕上がりの金色ばかりでした。

実際も、安っぽい感じだったのか?

ネットにもこの拳銃の金色の綺麗なものが無く、どうしようかと散々悩んでいたところ、金色がだいぶ剥がれている物を見つけました。

やはり経年劣化で金色がどんどん剥がれていくようです。

それならと、エナメルの金色を塗り、溶剤で部分的に剥がして経年劣化した金色の銃のイメージにしてはどうか?と考え、思い切ってやって見ました。

最初はこんな安っぽい感じでしたが、

こんな風にエージングしました。

かなり汚らしい感じですが、キンキラの安っぽい物よりは迫力があると思うのですがどうでしょか?

さらにこれを展示する為、バックパネルを作りました。

こちらは錆モデル。

こちらが金色モデル。

額縁を作り、本来なら左に銃口がに向くのが一般的ですが、この銃は右に銃口が向いている方がカッコいいということでこちらの向きになりました。

何とかこれで納得していただき、お寺に納品しました。

こちらが納品先の「泉龍寺」です。

入ってすぐ左に「因幡二十士」の慰霊碑が有ります。

次はこの慰霊碑に取り付ける拳銃(ブロンズ製)の製作です。

ブロンズ製と言っても、銃の形をした文鎮の様な物になりました。

その製作は次回に。

続く!

 

 


幕末のリボルバー ル・フォーショーを作る Part08

2024-04-11 08:54:05 | Gun

昨日、「井浦勝雄さん」に銃の彫刻をして頂いた事をアップしましたが、この彫刻代金は?と思われた方が多いと思いますが、私もとんでもない金額が請求されたらどうしようと考えました。

しかし、請求書の金額は思っていたより安く、本当にこれでいいの?と思うくらいの金額でした。

通常10万円以上かかるか?と思っていましたが、想像していたより安くて助かりました。

おそらく、自分の趣味のものではなく展示用の歴史的資料と言う事から特別に安くして頂いたのでは無いかと思います。

いくらだったかは内緒にしておきますが、中古の安いノートパソコンの倍くらいか?と言うことにしておきます。

今日は、その彫刻モデルの塗装についてアップします。

展示用のモデルは、錆だらけの実銃と同じ外観の物と、金色の状態だった当時を再現した物と、さらに、モニュメントにとりつけるブロンズ製の物と製作すると言う契約です。

先ずは展示用の錆モデルです。

シリコンで型取り複製した彫刻モデルを洗剤で綺麗に洗い、ミッチャクロンマルチを満遍なく吹き付けます。

この「ミッチャクロンマルチ」は食いつきの悪い素材、たとえばポリバケツやペットボトルのようなポリ樹脂などに吹き付けると、その上に塗った塗料が非常に良く食いつきます。

爪で引っ掻いた位では剥がれなくなります。

戦車のポリキャタピラにも塗装がよく食いつくようになるのでお勧めです。

ミッチャクロンマルチが乾燥したら、次にサーフェーサーを吹き付けます。その時、エポキシパテを削った時に出た粉を茶漉しの様な物で振りかけます。

サーフェーサーが乾く前に振りかけます。

一回振りかけただけではちょっと足りない感じなので、もう一度サーフェーサーを吹き、粉を振りかけます。

さらにサーフェーサーを軽く吹いて粉を定着させます。

次に、焦茶色を吹き付けます。

この焦茶色はツヤがあっても構いません。この後、エナメルのオレンジを錆色として全体に塗ります。

この色は下地ですが、この後の仕上げでいい色合いに変わります。

この段階で「焦茶色」を塗ると古びた鉄の仕上がりになり、「艶消し黒」を塗ると新しい鉄の青っぽい感じに仕上がります。

今回は古い鉄の感じにするので焦茶色を塗りました。

次に、エナメルのオレンジに黒、白、黄色、赤等混ぜて実物の赤錆色を作り、シャバシャバに薄め、フラットベースもたっぷりと混ぜます。

完全艶消しにして銃全体にザバザバ塗ります。

すると窪んだ部分にはオレンジ色が溜まり、錆色が濃くなり、出っ張った部分は色が流れるのでオレンジ色が薄くなります。

この錆色は塗った状態で拭き取りません。

 

グリップは象牙なので、樹脂の色がそのまま使えます。

象牙をよく見ると、木目の様な細かい筋があるので、その筋を80番位の荒いサンドペーパーで一方の方向に軽く撫でて細かい筋を何本も入れます。

その状態の上にエナメルの錆色を軽く塗り、ティッシュで適当に拭き取ります。

鉄と接触している部分はちょっと錆色が染み込んでいる様に書き込みます。

銃本体の錆色塗装は何回か塗り重ねて錆の濃い部分薄い部分のメリハリを付けます。

この仕上げの後、やはりちょっとだけ、鉛筆の粉を綿棒に付けて出っ張った部分に擦りましたが、実銃がかなり錆びているので、ほんの少しにしました。

これ以上すると本物より錆が少ない感じになるのでここまでです。

こう言う仕上げってやっているうちにどんどんエスカレートしてやりすぎる傾向があるんですね。

なので、物足りない程度で辞めます。

ちょっと時間をおいて見て、それでも物足りなかったら再度仕上げれば良いので、やり過ぎには注意です。

これで、錆モデルは完成とします。

次は金色モデルですが、金色に塗装をしたら・・・

なんだか変!

ん〜これは・・・

問題が起きました。

それは次回に。

続く!