今日は昨日とうってかわって寒い日になりました。
風も強く、気温も10度程度です。
連日アップしている吉川広家の甲胄フィギュアですが、やっと完成の仕上げになります。
前回の仕上げで焦げ茶色のベース塗装にバーントシェンナーの錆色塗装をしましたが、最後に鉄の鈍い仕上げをします。
その仕上げを施したのがこれですが、
凹んだ部分にはバーントシェンナ-の錆色が残り、出っ張っている部分に鉄っぽい鈍い仕上げになっています。
この鉄の光の正体は、以前、エイリアンのパルスライフルの塗装のところで書きましたが、鉛筆の芯をサンドペーパーで削り、その粉をフェルトのような柔らかい布ですくい取って軽く表面にこすります。
あまりゴシゴシ擦る必要はありません。
軽く、全体をなでて光り方を確認しながら仕上げます。
たかが鉛筆の粉ですが、非常に効果的に鉄の質感を表現できます。
下地につや消しの黒を吹き付け塗装をしておくと、プラモの戦車のキャタピラとか、銃のような物も、綿棒に粉を付け、軽くこすれば見違えるほどリアルな鉄の質感になります。
今回は古びた鉄の質感にしたかったので焦げ茶色を下地に、赤錆を入れてから鉛筆の粉をこすりました。
この鉛筆の粉は、あまり柔らかい物(2Bとか4Bなど)よりもHBやFのようなちょっと硬めの芯の方が、より鈍い光沢が出ます。
この広家のフィギュアは最初、米子工芸会展で展示したのですが、何も説明文も無しに展示していたら、皆さん金属で出来ていると思われたらしく、スタイロフォームで出来ているということが分かるものを持ってきてくれと言われて、後から使用したマテリアルを持っていったことが有ります。
スタイロフォームで出来ていると説明したら、皆さん驚かれていました。
以前、鉄の鋳造をされていた職人さんにも見ていただいた事がありますが、「本当に鉄の鋳造品に見える」と言われていたので、この仕上げは間違いがないと思いました。
この「吉川広家、甲胄フィギュア」を色んな所で展示しましたが、「この等身大の銅像を米子駅前に展示したいね。」と言われた方もいらっしゃいました。
地元の米子の方も、「吉川広家ってこんなにカッコ良かったんだな!」と認識して欲しいのですが、本当にこのフィギュアの銅像が立つと良いですね。
その時は、私も関わってみたいものです。