海外に出るということ。

2011-01-20 00:04:39 | 自分の思想をめぐる冒険
今まで、風呂はシャワーで済ませていましたが、さすがに冬になって寒くなり(もともと身体の血の巡りがわるいほう)、最近は毎日お風呂を沸かして入っています。20分くらい。
ユニットバスだから自由度は小さいけど、この20分って自分の身体を休めて、頭を使うのにとても貴重な時間だったりします。


それから、いつも大学まではウォークマン聞いて歩いているけど、最近はその時間も頭を宙ぶらりんにしておきたいから、何も聞かずに登校しています。


そんな日常。


最近、「世界一周します」って人に、結構会うことが多い。

自分が、世界一周関連の本を手にしたのは、去年の夏。

お盆休みに実家に帰ったとき、図書館で司書をしているお母さんが「世界一周航空券」っていう本(高橋歩)を借りてきて、
「こんなんあるんや!」
っていうふうに知ったのが、初めてのことなんです。


そのときは、「世界一周ってすごいなあ。してみたいなあ。」みたいに呑気に考えていたんですが、


その本がちょうど、去年の夏頃に発売されたからなのか、はたまた自分がその存在を知ったからなのか、

最近は「これから世界一周に行くんだよ」って人に多く会うんですね。


多くっていっても、せいぜい5人くらいですが笑。



自分自身、世界一周に憧れはあるし、そのうちにしてみたいことではあるけど、

今強いてしたいものではないかなあ、と思うんです。


というのも、「世界一周して何をするんだよ」って、聞かれると、「んー」って風に悩んでしまいそうだから、なんですね。

立場を逆にして、

これから「行く!」って言う人に、あえて聞きたい。


「世界一周のテーマはなんですか?」と。


世界一周に行く人と会って、最初に話すことは「どこの国行くの?」っていうトピックで、

その次に話すのは「どうやって行くの?」っていうこと。


後者に関しては、世界一周航空券を使うのか使わないのか、ってことから始まって、どんな街にはどうやって行くのか、とか、どんな航空会社使うのか、とか、そんな話で、


やっぱり、「おおー、世界一周!!」って聞いたら、興奮してしまうから、こういうネタで話を進めてしまう。

でも、ある人が行っていたけど、


「世界一周なんて、お金と時間があれば誰でもできる」
って。


これは嘘じゃなくて、本当だと思います。


だって、会う人会う人が「これから…」って言ったら、


全然特別なものじゃなくて、とてもフツーなものに思えてくる笑。


だから、世界一周っていうのは、本当に、条件さえそろえば誰でもできる。


そこで、大事なのは「世界一周で何をするか」っていうことだと思うんです。


もちろん、世界一周そのものが目的になっているのは、間違いのない事実だと思う。

そもそも旅っていうのは、手段ではなくて目的そのものだから。


だけど一方で、海外で2ヶ月間生活した身にとっては、「単に旅行するだけで回るんじゃ、ちょっと物足りないかなー」


と、ダメ出しをしたくなる笑。



海外に行くんだったら、
やっぱり現地の人との交流って大事だな、と思うんです。

ここでの交流っていうのは、単に買い物や生活のためにコミュニケーションを取る、っていうのではなくて、

もう一歩踏み込んだ、具体的に言うと、世界情勢についてどう思うか、とか、その国の歴史について話してもらう、とか、日本のことを紹介する、とか、

ある意味、一歩上のトピックでコミュニケーションする、っていうことです。


もう一年前にもなりますが、


自分がポーランドに行ったとき、


生活柄、地元の高校生や大学生といろんな話をするきっかけが多かったわけです。


もちろん、日本についていろんなことを聞かれました。

ただ、この話に関しては、別のところでいろいろ表現しているので、ここでは割愛します。


当時、もう一つ自分の中に大きな影響を与えたのは、向こうの人が自分の国に対して、どんな感情を持っているか、とか、世界に対してどんな考えをもっているのか、ということでした。


たとえば、地図で見るとポーランドは、

ドイツ、ポーランド、ベラルーシ、ロシア

と言う風に西から並んでいて、


その土地柄、歴史柄、他国の干渉や支配を多々受けることがありました。


特に、1700年代後半に、数回にわたって、国土が消滅したことがあった。

その中で、ドイツやロシア、オーストリアにたいして、反感を持つ人が多くなり、

一方で、自国に対して愛情を持つ人も多くなった。

だから、ある友達は


「ドイツもロシアも嫌い。アメリカもテロ戦争をしているから嫌い」っていう風に、


「おいおい、八方ふさがりやんか!!笑」ってツッコミたくなるような、そんなことを言う人がいましたし、


全体的に、隣国に対して不信感を持っている人が多かったんです。


でも一方で、ポーランドは5年ほど前に、EUに加盟しました。

そんな経緯の中で、その友達は、


「ドイツは嫌い。多くのポーランド人を殺したから。でもそれは過去の話であって、今はお互いに協力して、よい未来を築いていかなければいかない時なんだ」


って、いとも簡単に、さらっと言ったんです。


僕と同じくらいの年の、大学生が、です。








僕は、この一言にとても胸を打たれました。

そして、自分に問いかけたのです。

「自分は日本人として20年間生きてきたけど、こんな風に考えたことはあるか?」と。

もちろん、そn友達の意見は、あくまでその子自身の考えですから、それを世論として考えるのは、おそらく正確ではないでしょう。


ですが、日本には未だに、朝鮮・韓国に対して反感を持っている人が多いのも事実ですし(僕も、小さい頃は違和感みたいなのを持っていました)、


そんな自分と比べて、向こうの人の器のデカさを、その一言で感じたのです。




とても説明が長くなってしまいましたが、



やっぱり、海外に行くなら、そういう「対話」って、とても大事だと思うんです。

それは、なにも世界一周だけに言えることじゃなくて、

留学とかスタディーツアーとか、


海外に行く人、全員に心にとめておいてもらいたいなあ、って思います。


「いろんなことを知りたい」って考えたときに、


「そうだ、向こうに生活している人に聞いてみよう」って思えたら、自ずと英語の勉強をがんばることにもなると思う。

だから、英語なんて二の次でいいと思います。


それ以上に大事なのは、自分の感性を磨いて、いろんなことに対する好奇心を常に持ち続けること。


僕も、海外から帰ってきて、「あの時こんなことも聞いておいたらよかったなあ」って思うことがたくさんあるので、


これから海外に行く人には、そんなことも心の片隅に止めておいてもらいたいなあ、と思います

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2 コメント

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いいね。 (駿祐)
2011-01-20 00:49:54
共感。そして、ボクも行く人。笑

お金と時間がどうにかなれば、後は何とでもなるよ。アフリカに行くのも、京都に行くのも変わらない。笑

ボクは、ただ、invisibleをvisibleに。unknownをinterestedに。supportをlive togetherに。

それだけ。
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「いいね」なんて言われると照れるよ(笑) (サグラダ・ファミリア)
2011-01-21 00:28:02
共感してくれてうれしいな、コメントありがとう。

アフリカと京都か、同じ天秤にかけるものかどうか、一瞬迷う(苦笑)
unknownをinterestedに、って言うのは興味深いな。単にknownじゃない、ってところが。

そういう、本質的な部分が少しでも知れて、俺もなんかほっとするな。
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