(原 光訳 2000年、沖積舎)
ダンテの「神曲 地獄」編 第18歌(カッコ内は筆子、その3)
◯この谷谷のある区域は、城壁を護るために幾重にも堀が城を取巻いてゐるところにそつくりで、
谷谷はあの堀堀さながらだつた。そんな城塞ではその入口から外堀の縁まで小橋が幾つもかかつてゐるが、
そのやうに岸壁の下から岩礁が伸びて、堤と堀を横切り、井戸に集まつて断切られてゐる。(前回ここまで)
◯この場所にヂェリオン(猛獣)の背から揺り落とされて、詩人は左手へ進み、わたしはひしとついていった。
右手には新奇な悲惨と責苦、新奇な鞭打人が見え、第一の袋はそれでいつぱいだつた。
底には裸の罪人たちがゐて、真中からこつちにはわたしらの顔に向つて来るもの、向うにはわたしらとともに
進むものがゐたが、歩みはより早かつた。 (つづく)
◯本日、9月17日(日)の日本聖書協会の聖書本文は箴言3・1~12で、その主題は「長寿の祝福」である。その7~8節「自分自身を知恵あるものと見るな。主を畏れ、悪を避けよ。」(8節)「そうすれば、あなたの筋肉は柔軟になり~」とある。この「筋肉は柔軟になり」の「筋肉」はこの言葉「シャラー」は文字通りには「へそ」である。旧約では3回しかない。エゼ16・4と雅歌7・3(口語2節)と。「へそ」を「健康にする」(「ラーファー」)では通じない。従って「筋肉は柔軟に」とは、「健康にする」との関係であまりにも乱暴である。口語訳は「あなたの(へそを)身を健やかかにし」と意訳。
写真は、9月11日に逝去された故中澤幸子(ゆきこ)姉の家族葬。遺族の二家族六名と牧師夫人と牧師を入て合計8名での葬儀。清楚な葬儀である