中社をでて、雪深い道を選びました。足跡はあるものの誰もいない。天気が本当に良くて、雪道はキラキラと綺麗。初めはるんるんでした。
静かな雪道に1人。20分ほど歩きました。そこには石碑がありました。その先は二手に分かれていて、石碑には、女人禁制の碑(女人結界の碑だったかな?)と書かれていました。
こっから先は明治までは女人の入山を禁止していたと。周りは雪景色。誰もいない。まずいかも、私はその雪道の女人禁制の道がたぶん細い方の道だと信じて、そうではない道を 選ぶことにしました。
罰当たりの道を歩いているかも、と段々不安が膨らみましたが、しばらくすると、車道にでました。少しほっとしました。しかし、自分の場所がわからないのです。かなりの方向音痴にいつも夫に笑われてしまいます。
今回は1人ですので、看板がどっかにあるだろうと、とにかく前に歩きました。すでに1時間位歩いていました。越水の看板がありました。地図をみました。二手に分かれていました。反対側かな?真っ直ぐかな?もとに戻るのかな?なんだかわからない。元に戻ろうかと歩みを少し進めましたが、いや違うあの看板の先だと思い直して引き返しました。
そっから、どこをどう歩いたかわかりません。道は分かれていなかったと思いますが、車一台通れるくらいの道でした。除雪してあり美しいのですが、同じ様な景色が連なります。コテージが何軒かあったので聞いてみようとピンポンしましたが、返答がないのです。どうしよう。不安をかき消すため、大祓祝詞を唱えました。不安が少し和らぎました。
すると、しばらくして民家の大きな木に繋がれた柴犬が2匹みえました。私が前を通ると、ワンワン吠えるのです。この道ダメってこと?とまた不安になります。看板のある所まで行こう。そっから間違えていたら引き返そうと2匹の犬を横目に進みました。
そして少し先をいくと人の姿を見つけました。やったー。と、私はその方に向かって話しかけました。でも、気づいてくれません。それで近寄ると、かなりのおじいさんで、耳が良くないようでした。しかも、薄着!?
「戸隠神社の奥社に行きたいんですが、どう行けば良いですか」
と私がいうと、「あんだって?」を繰り返します。何回も私が奥社に行きたいって言ったのですが、「あんだって?」を繰り返します。最後に「わからん」と言われました。志村けんさんのひとみ婆さんをお爺さんにしたような方でした。笑。
だめだこりゃぁ、、と私が諦めてありがとうございましたと言って去ろうとすると、急に、「ここは旧道で、間違えとる。」と言いました。「神社はこっからなら突き当たりを真っ直ぐ500、曲がって左に500、そしてまた500戻る」と何と教えてくれました。
ひとみ爺さんが突然、道案内の神様?に変身しました。私は頭を下げお礼を言ってから、お爺さんの言った通り進みました。
一度目の突き当たりを左手に曲がった写真
実はあまりの景色の美しさに写真を撮りすぎ、携帯の充電がなくなりました。充電池をもっていたので充電しようか迷いましたが、この寒さで充電池さえ切らしたら遭難の際に困る!とっておこうと最悪の事態を想定しました。そして、充電池をお腹に入れて温めました。
よし、一か八か右に曲がろう!次に車が来たら聞こうと思いました。でも、なかなか来ません。こんな、国道もあるんだぁ、中社からもう2時間以上歩いています。涙。
つづく
【画像はひとみ婆さん検索画像より】