昨日の続きです。
薬効としても神薬といわれる鹿膠についてですが、薬だけでなく、軟靱鹿膠というものがあり、岩絵具や水干絵具など、日本画用の絵具を使うには接着剤の役割を果たすようです。
膠(にかわ)にはいくつかの種類があるようですが、この軟靱鹿膠は、そうしたいろいろな膠のなかでも、とくに扱い易さと接着力の強さを兼ね備えた優れた膠のようです。
そしてその説明がこちら↓
この軟靱鹿膠は通常の鹿膠よりも乾燥が早いので、湿度が高い場合でも制作がスムーズに進みます。接着力が強いのでヒビ割れの防止になりますし、使用量が比較的少なくても岩絵具や水干絵具がしっかりと定着するので、掛軸に仕立てる作品にも向いています。また、保湿力があるので、軟らかく潤いのある仕上がりになります。
とありました。接着剤の役割という部分に反応してしまいました。
ミサクチ。裂く。佐久。まさに、中央構造線とフォッサマグナの交わる地にあるのが諏訪。また、シャクには、鯰の意味もあるようで、ヌルヌル滑るイメージがあります。また、鯰は諏訪大社御祭神でありますタケミナカタ神のご眷属神です。
断層が滑りおちるような地形でもあり、縄文時代からの自然精霊信仰のミシャクジ信仰は磐座信仰。そこに、鹿の頭を供える信仰を交え、接着の意味合いをふくませ裂け目を繋ぐ、そんなイメージも鹿からでる膠にはあるのかもです。
以前、鹿について書いた時も、境や境界、坂と、鹿が気になり、頭の中がサカ、シカ、サカ、シカ、とこだましていました。
また、諏訪の語り部谷澤さんのお話で、鹿の頭部は神様にお供えして、鹿の胴体の肉を食べることで、神様と鹿を通して繋がるとありました。つまり、鹿が接着剤の働き?になるというわけです。
この世で行われる意味があるかないか現代の私たちには理解不能な神事が、実は凄いエネルギーとして天界や地球を救っていることはあるかもしれません。
接着剤、裂け目を繋ぐ、割れ目を塞ぐことに繋がる神事なのか、断層の滑りを止めるのか、
答えはわかりませんが。
祈りに目的などないのが祈りなのでしょうけど。
しかし、自然はその姿に意志があるのではと感じました。
小袋石に行った時に、私は本当にこの石は日本を揺れないように守護してくださっている石だと思いました。
縄文のこれは、ミシャクジ信仰からきているものです。
同じように、鹿の神事は、太古から地震などで多くの命を失ってきた人々が、シャーマンを通して、感覚的に、地盤の裂け目や割れ目を感じ、裂け目を塞いで命を助ける意味合いがあると感じとったのかもしれません。
勝手な空想ですけど。
血の滴る生贄神事、、血祭りとか言われていますけれど、大自然に生き、自然の脅威と隣り合わせの人々の切実な祈りがこめられているのかもしれません。
つづく
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