みなさんもご存知のように、日本は、日本国憲法のもと、国民主権を統治原理としています。国民主権であるというのは、日本における権力の本源を国民に由来するという意味です。日本には、天皇がいますが、天皇には戦前と違って国政に関する権能を一切有しないことが日本国憲法には主権者が国民であることと一体となって明記されています。
http://kenpou.jp/?page_id=5
日本国憲法において天皇は、日本国統合の象徴及び日本国民統合の象徴として扱われていてその由来を主権者である国民として位置づけられています(日本国憲法第7条)。象徴であるというのは、国民主権のもとで成立している日本国に日本国民が統合されていることを目に見える形で表すためのお飾りであるということです。
主権者国民でありながら特定の人物や家系を特別扱いし、これに国民主権であることを権威付けることは背理であり、民主主義に反します。ですから、日本国憲法第8条において天皇の国事行為として定められている事柄は、例外的かつ限定列挙だと考えるのが道理です。
4月28日に政府は、サンフランシスコ講和条約発効を主権回復の日と位置づけて「主権回復の日」式典を開催します。しかし、サンフランシスコ講和条約は、日本国が事実上沖縄をアメリカに売り渡した日であり、そのために沖縄の人々の基地の重圧による苦しみの始まりであり、日本国の対米従属の始まりです。1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約発効はとても日本国の主権回復の日だと胸を張って位置づけられるものではありません。
日本国政府主催の「主権回復の日」式典で問題になっている事柄に、式典に天皇を出席させようと政府が考えていることがあります。そもそも、政府の主催する「主権回復の式典」なるものが日本国憲法第7条にいう国事行為といえるでしょうか。主権者国民であることを前提にして、天皇には国政に関する一切の権能がないことを前提にすれば、日本国憲法第7条における国事行為に関する条項は、限定列挙であり、厳格な運用が求められます。そもそも論的に考えても、政府が主催する「主権回復の日」式典が日本国憲法第7条にいう国事に関する行為に該当しません。しかも、「主権回復の」式典に対して国民世論が割れている状況下で天皇を式典に参加させることは、あからさまに天皇を政治的に利用することそのものです。天皇を式典に出席させることは、根本的に憲法違反であるのと同時に政治的文脈をふまえれば極めて悪質です。
日本共産党が政府主催の「主権回復式典」開催中止を要求し、天皇の式典出席の方針撤回を要求することは、あまりに当然のことです。
http://www.jcp.or.jp/web_policy/2013/04/post-511.html
私は、「主権回復の日」式典中止を主張すると同時にと天皇の政治利用について自由と民主主義を擁護する立場から反対します。
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