愛と情熱の革命戦記

猫々左翼の闘争日誌

『救援ひろば2014』を終えて

2014年04月16日 02時01分57秒 | 日本国民救援会及び関連の活動

 

 日にちが少々過ぎてしまいましたが、2014年4月12日(日)に平和と労働センター(全労連会館)にて、日本国民救援会東京都本部主催の『救援ひろば2014』が午前10時より催されました。今回の『救援ひろば2014』のテーマは、受け継ぐ運動と繋げる運動です。日本国民救援会は、人権団体として1928年に結成されて治安維持法による弾圧被害者への救援活動をしていました。1945年に太平洋戦争で日本軍国主義が崩壊して治安維持法がなくなってからは日本国民救援会は、日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤としながら弾圧事件や冤罪事件などのような公権力や資本による不正に立ち向かう人々への支援活動に取り組んでいます。ホットな話題では、袴田事件で袴田巌さんを支援していた団体の一つに日本国民救援会があります。

 まず、最初に日本国民救援会の歴史をまとめたDVDの歴史を振り返り、映像ライブラリーの発足式を挙げました。午前中の部では、日本国民救援会大田支部の事務局長を務めている園加代子さんの過去の弾圧体験を語る弾圧紙芝居は、国家権力の夜叉の顔をリアルに知ることのできるものでした。警察は、拘置している人々を完全に犯罪者扱いし、人間扱いさえしないのです。現在はどうか知りませんが、園加代子さんが弾圧を受けた時は、1970年代だったのですが、12月の寒い時期にも関わらず17時を過ぎると拘置所の職員が帰るからなのか暖房が止まってしまって大変寒い思いをしたり、週1回の入浴も7分しか与えられず絶えず職員に急かされるなどの話しを伺うことができました。いくら40年ほど前のこととはいえ、私は日本の刑事司法が中世並みと世界から批判されるのも無理はないという一面を見せつけられた思いです。

 午後の部は『ブラック司法にお仕置きよ』という題名の寸劇から始まりました。名張毒ぶどう酒事件袴田事件など日本では冤罪が絶えません。死刑が絡んでこないものの三鷹バス痴漢冤罪事件など数々の冤罪事件が日本に存在しています。そこで、寸劇では実際の冤罪事件を基にしてどのようにして冤罪事件が発生するのかを現しました。寸劇では、科学的根拠に欠ける見込み捜査と勝手に作り上げた「ストーリー」に沿って一人の人間を犯人扱いし、ヒラメ頭の判事が警察と検察の言い分を全く検証しないで鵜呑みにして犯人扱いし、推定有罪という近代刑事司法の禁じてを使う様が描かれました。どのような過程を経て冤罪事件が発生するのかということは、冤罪事件を扱った書籍など文章を読むことでも理解できますが、寸劇という手段で目に見える表現を交えることで事態がいっそう具体的に分かりやすくなります。今回の寸劇は、内容が実際にあった事件を基にしているのでそれだけでもリアリティがありました。同時に言えることは、寸劇を鑑賞していた人々の反応とアドリブが相まって劇をしながら元々のシナリオが豊かになりました。これは、通常の観劇では見られない面白さを醸し出していました。

 午後の文化行事としては、シンガーソングライターのきたがわてつさんが『自由を』を披露しました。著作権法の関係で歌詞をそのままここへ掲載するわけにはいきませんが、人として自由であることが大切であることを歌った『自由を』は、日本国民救援会にぴったりの歌です。

 さて、なぜ『救援ひろば2014』のテーマが「受け継ぐ救援運動~過去から現在へ~」及び「つなげる救援運動~現在から未来へ~」になっているかお話しましょう。日本国民救援会は、人権団体として他の団体にはない重要な意義を有しています。現在、自公・安倍政権は、2013年12月6日に強行制定した特定秘密保護法につづいて「解釈改憲」というクーデター的手法で集団的自衛権行使をゴリ押ししようと企んでいます。それだけに、日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤にして活動している日本国民救援会の発展が大切です。そして、日本国民救援会自身が運動を受け継ぎ未来へ繋げていくための重要な局面に立っています。こうしたことが今回の『救援ひろば2014』のテーマに結実しています。

 今回、私は『救援ひろば2014』の実行委員会のメンバーの一人を務めていました。『救援ひろば』という行事が自分にとってはじめてであり、右も左も分からない状況のもとで行事に関わったのです。しかも、ベテランの人々から「若手に任せる」ということで丸投げ状態で『救援ひろば2014』の当日を迎えました。丸投げされた分、日本国民救援会の理念に沿った形で「好き勝手」に行事をつくっていったことは確かですね。

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