のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

悪女

2011-01-06 | KA
 ズーマニティのチケットを買いに行くと、空いていました。KAのチケットを買いに行っても空いていました。私は並ばずに済み、助かったのですが、今日の劇場も空いているのかしらと思いました。しかし、今日からとても大きなコンベンションがあるということ、さらに明日は金曜日。たくさんのお客様にいらして頂けますように。
 フルートが馴染まないので、不安で心配で、少し投げやりになりそうな自分が居ました。そんな気持ちでは、舞台の神様は離れていきます。前向きに、前向きにと何度も修正しながら、それでも不安は消えずに舞台に立ちました。心配がフルートを余計に遠いものにしているのかもしれません。回すことが硬い感じで滑らかではありません。せめて身体はやわらかく動くように心掛けました。
 終わって溜息をついていると、ゲイルが声を掛けてくれました。
「喉の調子が悪いの?」
 一回目のショーのエピローグの前に急に喉がおかしくなり、咳が出ました。私もついに風邪を引いてしまったかと心配していたのを思い出してくれたようです。私は、
「喉の調子は大丈夫。でも、フルートが馴染まなくて……。前に使っていたフルートが三日間で使えなくなってしまったので、育てる時間がなくて、まだ心がないというか魂がないというか……。ごめんなさい、ちょっと私おかしいでしょ。」
 と話すと、ゲイルはとても興味を持って、そして、彼女がダンスをしていたときに使った小道具の話を持ち出して、
「良く分かるわ。」
 と、親身になって話を聞いてくれました。
 終わってトレーニングルームでフルートをしばらく回しました。メイクを落とし、帰り支度をして、もう一度回しました。不安な気持ちは舞台の上だけではなく、終日気が萎え、心が病気でした。笑顔で居ましたが、それは表面だけで、根本が悪女でした。今日の自分は残念ながら好きではありませんでした。
 友人から干し野菜の本と、野菜を干すための網が届きました。今の私にとても嬉しいものでした。

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