お礼の手紙を書いていると、下から名前を呼ばれました。「すぐ行きます。」と答えると、「生きているか確認しただけよ。」と。彼女は本当に面白いのです。それから手紙を書き終えるのに、少し時間が掛かってしまいました。降りていくと、朝食の支度をしていました。もっと早く来るべきでした。
すぐに手伝えることは手伝って、素敵なダイニングルームで素敵な朝食を頂きました。ランチョンマットの脇にはそれに合うナプキンが用意され、フォークとナイフとスプーンが並べてある中央に、かわいらしい花柄のお皿にきれいに盛り付けられた朝食を頂くのは、彼らには“普通”のことのようですが、私にはもちろん特別で、一面のガラス窓から山の見える素敵なレストランに来ているかのようでした。
そのように、私の日常とはかけ離れた生活をしているご夫妻ですが、親しみを感じることがしばしばありました。今朝は、私が飲まなかった朝食に出た水を、空のペットボトルに移し替えようとしていると、「これは母が使っていたものなのよ。」と言って、漏斗を出して下さいました。小さな事も物も大切にして、このような大きな家に住めるようになったのかもしれません。そしてそうなった今も、“私の日常”は歓迎して下さるのです。
私は既に荷物をまとめ、出発するだけとなっていたのですが、まだ時間はあるようなので犬の散歩に出ました。玄関から郵便受けまでの長い道を、今日は初めて一人で犬を散歩させてみました。犬は自分の方がここを良く知っているという事を示したいかのように、私を見ながら進みました。私は犬に頼るように進みながら、木を見上げたり、花を眺めたり、茸を見付けたり。
無事に犬の散歩を終えると、ベランダに出て目の前に広がる緑の山々を眺めながら、澄んだ空気を大きく吸いました。風にそよぐ木々の葉が心地の良い音を奏でます。
さあ、いよいよ山の生活にさよならをしなくてはいけません。空港までの道、ご夫妻といろいろと話をしていると、あれも出来なかった、これも出来なかった、それも出来たね、といろいろなことが浮かび上がり、その度に「今度来た時ね。」と。それは空港に着くころにはあまりにもたくさんになってしまい、彼女の「覚え切れないから書き留めておきましょう。」という言葉通りにしないといけないような気がしてきました。
ナッシュビルに入ると、彼女は街の地図を出しました。それを広げるとセロテープがカラカラに乾いていて、剥がれ掛けていました。きっと街の様子はその地図から変わったことでしょう。今度は地図をプレゼントしようと決めました。
毎日が雨という天気予報は有り難くも外れ、傘をささずに過ごすことが出来ました。しかし、空港に着くと空が真っ暗になり、稲妻が光り雷が鳴りました。少し早目に着いたので、ご夫妻はしばらくの間待ち時間を共にして下さいました。私達は空の様子を見ながら、この数日間の出来事や、今度訪れた時のことを話しました。
この数日間、このご夫妻と過ごさせて頂き、言葉がとても丁寧であることを感じました。私の職場で聞くような英語とは違う事が、この英語の出来ない私にも分かります。正確さをあまり気にし過ぎると、また話せなくなってしまうことは分かりますが、心に留めて過ごしたいと思いました。
時間が来たので、私は手荷物検査所を入って行くことになりました。「部屋があることが分かったでしょ。あなたが来てくれるのは嬉しいことですし、私達はいつでも歓迎するからね。」ご夫妻はいつまでも手を振って下さいました。
突然決めた私の訪問を、温かく迎えて下さったご夫妻とそのご家族。みなさんのお蔭で、思っていたよりもはるかにゆっくりとのんびりと時を過ごすことが出来、心身休まる休暇になりました。
ラスベガスに着く頃に窓の外を覗くと、当然のことながら乾いた土の山々が連なっていました。そして、この緑少なきラスベガスに住み始めて五年が経過していることに気付きました。降り立つととても暑く、五年前はこんなに暑かったのかと考えました。調べると、今日はこの日の最高気温の記録を更新したことが分かりました。
この暑いラスベガスを訪れている友人がいるので、空港から直行で会いに行きました。すると、彼女とお嬢様だけではなく、私が以前受けたピラーティスのコースを今期受けている日本人の方もご一緒でした。彼女は気持ちの良い方で、とても頑張っているということがすぐに分かりました。その方も時間があるということなので、みんなでタウンスクエアを少し散歩して、それからいつも行く居酒屋に夕食を食べに行きました。彼女達は久しぶりの日本食をとても喜んで召し上がっていらして、私にもよりおいしく楽しい夕食の時間となりました。
家に戻ると、金魚も植物も元気にしていてほっとしました。私の日常がまた始まります。
すぐに手伝えることは手伝って、素敵なダイニングルームで素敵な朝食を頂きました。ランチョンマットの脇にはそれに合うナプキンが用意され、フォークとナイフとスプーンが並べてある中央に、かわいらしい花柄のお皿にきれいに盛り付けられた朝食を頂くのは、彼らには“普通”のことのようですが、私にはもちろん特別で、一面のガラス窓から山の見える素敵なレストランに来ているかのようでした。
そのように、私の日常とはかけ離れた生活をしているご夫妻ですが、親しみを感じることがしばしばありました。今朝は、私が飲まなかった朝食に出た水を、空のペットボトルに移し替えようとしていると、「これは母が使っていたものなのよ。」と言って、漏斗を出して下さいました。小さな事も物も大切にして、このような大きな家に住めるようになったのかもしれません。そしてそうなった今も、“私の日常”は歓迎して下さるのです。
私は既に荷物をまとめ、出発するだけとなっていたのですが、まだ時間はあるようなので犬の散歩に出ました。玄関から郵便受けまでの長い道を、今日は初めて一人で犬を散歩させてみました。犬は自分の方がここを良く知っているという事を示したいかのように、私を見ながら進みました。私は犬に頼るように進みながら、木を見上げたり、花を眺めたり、茸を見付けたり。
無事に犬の散歩を終えると、ベランダに出て目の前に広がる緑の山々を眺めながら、澄んだ空気を大きく吸いました。風にそよぐ木々の葉が心地の良い音を奏でます。
さあ、いよいよ山の生活にさよならをしなくてはいけません。空港までの道、ご夫妻といろいろと話をしていると、あれも出来なかった、これも出来なかった、それも出来たね、といろいろなことが浮かび上がり、その度に「今度来た時ね。」と。それは空港に着くころにはあまりにもたくさんになってしまい、彼女の「覚え切れないから書き留めておきましょう。」という言葉通りにしないといけないような気がしてきました。
ナッシュビルに入ると、彼女は街の地図を出しました。それを広げるとセロテープがカラカラに乾いていて、剥がれ掛けていました。きっと街の様子はその地図から変わったことでしょう。今度は地図をプレゼントしようと決めました。
毎日が雨という天気予報は有り難くも外れ、傘をささずに過ごすことが出来ました。しかし、空港に着くと空が真っ暗になり、稲妻が光り雷が鳴りました。少し早目に着いたので、ご夫妻はしばらくの間待ち時間を共にして下さいました。私達は空の様子を見ながら、この数日間の出来事や、今度訪れた時のことを話しました。
この数日間、このご夫妻と過ごさせて頂き、言葉がとても丁寧であることを感じました。私の職場で聞くような英語とは違う事が、この英語の出来ない私にも分かります。正確さをあまり気にし過ぎると、また話せなくなってしまうことは分かりますが、心に留めて過ごしたいと思いました。
時間が来たので、私は手荷物検査所を入って行くことになりました。「部屋があることが分かったでしょ。あなたが来てくれるのは嬉しいことですし、私達はいつでも歓迎するからね。」ご夫妻はいつまでも手を振って下さいました。
突然決めた私の訪問を、温かく迎えて下さったご夫妻とそのご家族。みなさんのお蔭で、思っていたよりもはるかにゆっくりとのんびりと時を過ごすことが出来、心身休まる休暇になりました。
ラスベガスに着く頃に窓の外を覗くと、当然のことながら乾いた土の山々が連なっていました。そして、この緑少なきラスベガスに住み始めて五年が経過していることに気付きました。降り立つととても暑く、五年前はこんなに暑かったのかと考えました。調べると、今日はこの日の最高気温の記録を更新したことが分かりました。
この暑いラスベガスを訪れている友人がいるので、空港から直行で会いに行きました。すると、彼女とお嬢様だけではなく、私が以前受けたピラーティスのコースを今期受けている日本人の方もご一緒でした。彼女は気持ちの良い方で、とても頑張っているということがすぐに分かりました。その方も時間があるということなので、みんなでタウンスクエアを少し散歩して、それからいつも行く居酒屋に夕食を食べに行きました。彼女達は久しぶりの日本食をとても喜んで召し上がっていらして、私にもよりおいしく楽しい夕食の時間となりました。
家に戻ると、金魚も植物も元気にしていてほっとしました。私の日常がまた始まります。
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