のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

ロベールさん、グレン・グールド賞受賞

2014-03-31 | イベント
 会場へ向かうのが夕方でしたので、朝は少しゆっくりして、ホテルの周りを散歩することにしました。まずはホテルの中を楽しんで。
        
 真っ白な雪景色に、恐る恐る外に出ましたが、思ったよりも寒くなく。
        
 スーパーに立ち寄ってから、隣のレストランで食事をすることにしました。フランス語の本日のスペシャルメニューをなんとなく読み取り、注文しました。
           
 帰りながら、会場へ着いたら直ぐにリハーサル時間になることに気付きました。そのために、ホテルの部屋でストレッチをしていると、バトンの大会に出場していた頃のことを思い出しました。
 車がお迎えに来て、会場となるリドー・ホールへ向かいました。
「ノリコは何をしてたの。」
 他のみなさんは、タクシーで出掛けて食事をしたようです。全員に連絡をしたようですが、私の電話には、どうやら上手くお知らせが入らなかったようです。
        
 歴史を感じる建物を見ながら、工事が目立つ町の中を少し走ると、会場のリドー・ホールに着きました。公邸と言う割に、簡単に敷地内へ入れたので驚きました。建物の中へ入ると歴史を感じます。荷物を置くと、ビクトリア様式の内部を少し案内して下さいました。
        
 本番を行うホールへ、リハーサルに行きました。何故かピンクのシマシマ。フルートを回すと、縞とフルートが重なって見難いことが分かりました。また、日中なので窓から日が差し、リハーサル中は照明の確認が出来ませんでした。他の出演者は余裕があるので、写真を撮ったりしていました。写真を送ってくれたので、記録に残せます。
        
 リハーサル後から本番まで、時間はたっぷりありました。そして外には出ることが出来ないので、ほとんどの人は、インターネットを使って時間を過ごしていました。WiFiのパスワードを教えて頂けることも驚きでした。
           
 私は、用意して下さったサンドイッチなどを頂いて、まずは少しゆっくりしました。その後、出演予定時間に合わせてお化粧をして、カツラの準備もして、衣装も身体の準備もして順調に支度をしましたが、本番時間が遅れに遅れて、さらに、あとどれくらい待ち時間があるかということが誰にも分からず、常にいつでも本番を迎えて良い状態を保っていることが少々大変でした。
 ようやくホールの裏へ行き、動いていると、そこには立派な置物があり、フルートを回している私は危なっかしく見えたようで、係りの方が違うスペースを見付けて下さいました。
 いよいよ本番。KAのビデオに始まり、チェロの生演奏と共に、影絵、アーチャーズデンのデュオ、そして私。私は、最後がギリギリで、爪を折ってしまいました。客席からも、ハッと声が聞こえましたが、なんとか手の中に収まり、みんなでホッとして終えました。
 演技後、ロベールさんと写真を撮るために、お待ちしていると、重要人物と思われる方がいらして、みなと握手をして下さいました。私には、
「あれはマジックだね。」
 と声を掛けて下さいました。その後、遠くの方から本日の主役が歩いていらっしゃるのが見えました。
「あ、ロベールさん。」
 私はとても嬉しくて、拍手でお迎えしました。
 KAのアーティストが演技をするのは、彼には内緒にしていました。彼は、KAのビデオを見ながら、「そうそうこれも創りました。」と思っていらしたそうですが、それが終わると生で演技が始まり、本当に驚いたそうです。そして、心に響いたとおっしゃって、温かく私達とお話しして下さり、一人一人に握手をして下さいました。私も手を差し出しましたが、
「ノリコ!」
 と、彼は顔を近付けて、いつものように、頬を合わせて下さいました。いつものように柔らかな優しい頬でした。それからも、何度も、「会えると思わなかった、会えて嬉しい。」とおっしゃって下さいました。私も、
「夢のようです。」
 初めてお会いしてから丁度十年、お祝いとお礼の演技をさせて頂く機会に恵まれ、本当に有難いです。
 帰り道、Generalの話になり、私はカナダはPrim Ministerだと思っていましたが、勘違いで、Generalだったのかと、何年も間違えて覚えていたのかと思いました。後で確認をすると、Generalとは総督で、カナダの総督とはイギリスのエリザベス女王の代理を果たす人ということが分かりました。そして、「マジックだね。」とおっしゃった、その方の笑顔と同じ笑顔の写真が、調べたページにありました。
 慌てて失礼がなかったか振り返りました。Generalにお会いした時は、閣下と言う言葉を使うように言われていましたが、どの方が総督か存じ上げず、あのように気さくにご登場されるとも思っておりませんでした。大切な方とは感じたので、出来るだけ丁寧にお話したと思いますが、大丈夫でしたでしょうか。会場のリドー・ホールは、その総督のお住まいでした。日本で国をまとめるような立場の方にお会いしたことはありませんが、外国で初めてこのような機会があり、面白いとも思いました。
     
 ホテルに戻り、みなで食事に行くことにしました。ロビーで待っていると、女性がいらして、
「演技をして下さったみなさんですか。」
 グレン・グールド財団事務局長の奥様でした。その後、財団の他のみなさんが何人か集まってきて、一緒に喜んで下さいました。
 カジノのレストランは、カフェのみが開いていました。ラスベガスのカフェとは違い、パッケージに入ったサンドイッチなどをトレーに取っていくもの。私は温かいものを食べたかったので、スープを頂きました。みんな嬉しいからか、とても良い話が出来、最後まで幸せな一日で、貴重な経験も出来ました。
 夜中の一時半頃部屋に戻りました。朝四時に集合でラスベガスへ戻ります。

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