色即是空 ~ 行く川の流れは絶えずして ~ 3

北の大地での生活

All things in the universe

<04.Dec 2009 Fri>

2009-12-04 | 地球環境・科学・雑学

飛行機大好きです。

やはり、空高く雲の上を飛べることと、あの速さが魅力です。
飛行機と大気との相対速度をあらわす「対気速度」には
指示対気速度・較正対気速度・等価対気速度・真対気速度などがあり、
速度計の数字と実際のスピードは同じではありません。

離着陸時は、およそ時速200~300Kmですが、
空気の薄い1万メートル上空では、気圧は3分の1に、
また音速に近づくと周囲の空気は圧縮されていきます。
その結果、指示対気速度と真対気速度に違いが生じてきます。

あんまり速度を上げると、空気抵抗が大きくなり、音速による衝撃波が発生するため
上空では音速の82%(マッハ0.82)が最高速度に制限されています。

それにより、真対気速度は時速900Km前後となりますが、
私たちがよく耳にする対地速度は、この巡航速度に風の影響を加味しますので、
向かい風で時速500Km、追い風で時速1,200Kmまで、変化します。

唯一の超音速民間旅客機であったコンコルドはマッハ2で航行しましたが、
それも今はなく、私たちは音速ですら超えることは難しいでしょう。
ましてや、物理学世界の限界速度である光速(秒速30万Km)に
近い速度で動くロケットに乗ることはできません。
乗れたとしても浦島太郎になってしまいます。

飛行機から見る地上の景色も大好きですが、
光速ロケットの窓から前方を眺めるとどのような景色が広がっているのでしょうか。
星の見かけの位置は前方に集まり、ドップラー偏移のため、星の色が変化し、
理論上ではスターボウ(星虹)と呼ばれる丸い虹が現れます。
実際は、星の光のスペクトルはいろいろな波長がまじりあった光であるので、
七色の虹のように美しいスターボウ見ることは難しいとのことですが、
3~4色の色がついた、万華鏡のような美しい世界が見えるのかもしれません。

死ぬまで待っても無理でしょうが、死んでからでもいいから、見てみたいものです。
コメント
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