色即是空 ~ 行く川の流れは絶えずして ~ 3

北の大地での生活

All things in the universe

<07.Dec 2009 Mon>

2009-12-07 | 地球環境・科学・雑学

赤い色 (まあ、写真は厳密には赤ではないと思いますけど。)

夕陽が何故赤く見えるのかはおいておいて、
人の目は、可視光線内の長い波長、700mmあたりを「赤」と認識するようにできています。
赤は血の色であり、警告を意味する意味でもあったので、最も刺激的な「派手」な色に脳は感じます。

でも、実際は、他人が見ている「赤」と自分が見ている「赤」が
まったく同じであるかどうかはわかりません。

私には紫っぽい青だと認識している色を、友人が、あの色は紫でしょう、と
言っていたこともありましたし、灰色の認識でも
灰色がかった青、だとか、灰色、だとか、人それぞれで色の認識が少しづつ異なるということに昔、気付きました。
単なる色の認識の違いなのか、実際に見えている(脳で感じている)色の違いなのかははっきりしませんが、
人によっては、右目と左目で見たときの色が異なって見えるように、
認識だけでなく、実際に見えている見え方も違っているようです。

小さな頃、足が「しびれた」という感覚を、本当に、自分自身が感じているこの感覚が、
他人が言っている、足がしびれた、と同じものなのかどうか、疑問に思ったことがあります。
そして、それは経験から推測はできても、絶対に、相手の感覚器官で、この感覚を
自分自身が感じることもできないとわかっていました。

さて、色の話に戻りますが、1年間、単色光だけで生まれたばかりのサルを育てると、
色の類似性判断と恒常性に障害があることが明らかになっています。

また、人は色付きのサングラスをかけてしばらく生活すると
最初は単色にしか見えなかった世界が、だんだんと色づいて見えてくるそうです。

他人と自分は、五感というフィルターを通してでしか世界を認識できず、
生まれ持った機能(肉体)が、個々に違う以上、
完全に同じ世界を感じているわけではありません。

世界から受けるいかなる刺激も、私たちは肉体というフィルター越しでしか捉えることができません。
コメント
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