陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

怒る技術  中島義道著

2007-02-06 23:01:14 | 
怒る技術

角川書店

このアイテムの詳細を見る


怒りがしょちゅう大爆発する息子と暮らしており、
私自身は怒りのパワーが最近、尻つぼみで
若さ減退と怒りパワーは比例しているように感じる昨今。
ハンドバック持ち歩き様を本屋の文庫本コーナーで物色中
題名に目が惹きつけられた。

著者は哲学博士。
喜怒哀楽の『怒』だけはしっかり押えて美徳のようなこの国で
怒りを論するだけでも、
ちょっとした変わり者的存在。離婚二回だったか?
ご本人は怒るキャラと自他共に認めているらしい。

著者は怒るべき時には
ちゃんと怒ってちゃんと相手と向き合え
自分自身をごまかさず、相手の思いも感じる心を持って
議論して共存の道を探せと
なんと実践するとものすごく疲れそうな事を提言され
まぁ~ご本人は実践の人であるらしい。

なぁなぁのちゃらりんぽらりんで波風立てずは
時に腹に一物、表面笑顔。
こういうのは先生にとって火に油か?

ご高説ごもっともと思う箇所

①黙っていることで怒りをあらわすな!

  はっきり何で怒っているのか
  正確な言語を使ってコミニケーションを求めよ。

②世間語を使うな!

  いわゆる常套句。
  大した意味はないけど、とりあえずにこにこそれを言っておけば
  相手に失礼にはならないで礼儀正しそうにみえるアレ。
  職場にコレ専門がひとり居る。
  まったく心にもないのがミエミエで
  彼女と10分以上の会話はむかついてくる。

③相手はあなたの思うようにはならない。

  思うようにしたい。自分が絶対正しい。
  この硬直からなかなか私は抜けだせない。
  もともとこう肝に命じてから、自分の思いを伝えれば
  自分になびかなくてもイラつかなくて確かにすむ。

④自分の悪いところを拡大視する。(閑話休題)

  自分が他人から不当に低く評価されていないか?
  他人の目にがんじがらめになることからの精緻な脱却法。
  日々自分の悪いところを見ていると
  他人が言っても「そんなもんだなぁ~」と思える。

なかなか怒り分析は奥が深い。
読んでみたけれど、怒ることで
自己を曲げずごまかさず主張し続けて、
相手に伝える行為はやっぱりシンドイ。
実際、日々の暮らしの中で
息子の怒りに対峙して
ウソのない自分の思いを伝えるのは
ものすごい元気と忍耐が必要になっている。

多用するとヘドが出そうになる世間語も少々まぶして
ちゃらりんぽらりんとなるべく事を構えず、
人の話は聞いている振りで、自分を曲げず
私は私で変わらない方が楽ちんだと思う。

あいまいや人の気持が読めないASの息子の場合、
理路整然と自分の言う怒りの内容を正確な言語で
だれからも伝えてもらえれば
混乱が減ってい生き易くなりそう。
常套句を使わず心の真実を誰でも正確に伝えようとする
中島義道ワールドはアスペな人々には理想郷かも?