陽だまりのねごと

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スーパーマーケットに流れる”千の風になって”

2007-02-27 21:43:19 | Weblog
千の風になって
秋川雅史, 新井満, EDISON, 小沢不二夫
テイチクエンタテインメント

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夫が死んで1年半くらい経った頃だったか?
柳田邦男さんの講演の最後にこの曲が流された。
新井満さんの歌だったように記憶する。
一緒に講演を聞いていた友達が
このCDを私にプレゼントしてくれた。

しばらくカーステレオは毎日この曲だった。

仏教徒としては仏壇があり先祖があり、
墓も仏も守るべく慣習は持っているはずなんだけれど、
年末の紅白からこの曲がブームらしい。

どこにでも居てくれて、
この世の楔から開放されて死者が自由である感じがいい。
せせこましい仏壇やお墓に居ないと明言しているところがいい。

ブームなのはいいけれど
スーパーマーケットの雑踏で流れるのはカンベンして欲しい。

スーパーと言うところは
家族連れが目に付く。
ファミリーの幸せが目に付く。

家族を失って、買い物の量が減って、
居なくなった人の好物に目がいって、
たまらなくその人が居ないと感じる場所なのだ。

夫の居ないはじめての年末。
いつもにも増して大きなカートに山盛りの品を運ぶ
大ファミリーの混雑するスーパーの中で
喪中の我が家の寒々しさを思って
不覚にも落涙しそうになった覚えがある。

かつて”だんご3兄弟”がいつ行っても流れていた。
もっと前には”およげたい焼きくん”が流れていた。

食をそそる売上倍増につながる選曲にしてはどうか?
お買い物の鼻歌ソングではないだろう?

流れてくる曲で余計に淋しさが増している人が居るのではないかと
この曲をスーパーマーケットで聞く度に不安になる。

ひとり静かに
残された家族同士で
じんわりからだ中にこころ中にしみわたらせて聞く曲だと思うけれど。