【ワシントン清水憲司】米アップルは8日、音楽3000万曲以上を月9.99ドル(約1250円)で聴き放題にする定額配信サービス「アップル・ミュージック」を30日から世界100カ国以上で開始すると発表した。日本でも提供する見通し。
アップルの従来の音楽配信「iTunes」(アイチューンズ)は個別の曲を購入して端末にダウンロードしてから再生するが、新サービスは曲を受信と同時に再生するストリーミング方式。アイチューンズで音楽配信市場を席巻したアップルだが、最近はストリーミング方式の聴き放題サービスを売り物にした新興勢力が伸長。アップルもストリーミング方式に参入する。
アップル・ミュージックは、視聴履歴など利用者の好みを踏まえた曲を「おすすめ」として配信。ニューヨークなどで活動する有名ディスクジョッキー(DJ)による24時間ラジオも提供する。アップルのクック最高経営責任者(CEO)は8日の発表会で「音楽の楽しみ方を永遠に変えてしまうだろう」と自信を見せた。
アップルのスマートフォン「iPhone」(アイフォーン)やタブレット端末「iPad」(アイパッド)などに30日から配信。最初の3カ月は無料で試聴できる。ライバルの米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を使った端末にも今秋から提供する
2015年06月09日 11時24分 毎日新聞