小学生くらいまでは、マンガは私にとっては、基本的に風邪をひいたときに読むものだった。
なぜかというと、その頃の私はとにかく本を読むのが好きで、自由時間のほとんどすべてを、読書に捧げてしまっていた。
(ただしそれほどの読書家ではない。今も昔も、読むのは遅いのだ)
で、風邪をひいて学校を休んで寝ている時も、こっそりベッドのなかで読んだ。叱ってもやめないため母親が根負けし、字の詰まった本よりマンガの方が疲れないだろうと、風邪のたびに少女マンガ雑誌を買ってきてくれるようになったのだった。
母が買ってくれる雑誌は、たいてい『なかよし』か『りぼん』だった。ふろくが付いている方が喜ぶと思ったらしい。
低学年の時は、確かにそうだった。
けれど、母が時々「これしかなかった」とがっかりしつつ買ってきたのがふろくなしの『少女コミック』で、高学年になると“こっちのほうがいい!”と思うようになった。
けれど、ふろくがあった方が喜ぶ、と無邪気に思っている母にそれは言えなかった^_^;
折しも、萩尾望都氏や竹宮恵子氏(当時のPN)の作品が掲載していた時期だったのだ。
萩尾氏は読み切りの短編、竹宮氏は『ウエディング・ライセンス』などが印象に残っている。
ただ、両氏のそのときの絵柄など今でもはっきり思い出せるのに、不思議に他の作家さんの作品は全く記憶がない。(ご、ごめんなさい……)